駐輪場に停めた自転車の
前輪に取り付けられた鍵の穴に
鈍い銀色の鍵を差し込み
両手でハンドルを持ち
2台のスクーターの間をぶつからぬよう
抜け出るよう そっと 引く 

片方 ....
ある 退屈な 午後

片付けをして
掃除をして
昼寝もすんで
退屈な 午後

部屋の隅っこに座ってみる

目を閉じる
(3・2・1)

目を開けたらこの部屋は猫でいっぱ ....
窓の外には
白くにじんだ青空が広がっている
いつの間に
こんなに雪が積もったのだろう?

私は小さな温かい部屋で
何度も夢を見ている
それは楽しい夢だったかな?
それは悲しい夢だったか ....
ひと昔前
電子の森ですれ違った人がいる
早くにお母さまを亡くされ
病弱な彼は
小さな町で古本屋を営んでいた

古いエレクトーンの音を聴いていると
彼の一句が思い起こされてきて
切なくな ....
胸が張り裂けそうで
呼吸が荒くなっても
突き破って
生まれてこないもの

 恋という熱
 握ったその手を
 解き放ち
 旅立ったもの

  あれは影だったか
  角度のみならず
 ....
「竜」って?

空翔ぶ生き物だとか
蛇に足だとか
雨の神さまだとか

見たこともないものに
馴染みのない名がつけられていて
妄想の上に願いを重ね塗りして
今も紙上で
文字で
音で ....
忘れてしまった
カラン カラカラと
転がっていく
空き缶みたいに

誰もいない商店街の
その真ん中を
私の蹴飛ばした
空き缶がゆく

カラン カラカラ

閉じられたシャッターに ....
 空から優しい白雪が
 舞い降りる
 穢れを清めるように

 思惑が疑いを呼び
 誤解が人を切り裂く

 みんな仲良くできたらいいのに

 守るべきものがある
 奪おうとするものが ....
どうだいうつくしいだろう
これだけ美しいものを見るからには
お代を貰うよと
シリウスが耳を痛くしようとするけれど
ヘッドフォンで隠す

ギターの音に足音が重なり
寒いけれども ちょっと遠 ....
ぼくらはみな、生まれつき、
魔法をかけられているんだ。

その証拠に。

背がのびる。
歩けるようになる。
ことばをおぼえる。

好きな歌ができる。
好きな人ができる。
だれにそ ....
文学史に載る作品というのは
一体誰が決めるものなのか私は知りません。
けれどもそれがきっと老人達であるのは
間違いない気がします。

文学史に載る作品に
一体どんな基準があるのか私は知りま ....
雨や 雪や
青のこども
葉のうら ひたい
金のふるえ


さしのべられた
指のかたち
空の穂になる
うたごえになる


やわらかな
ざわめきの四角
とじこめた色 ....
僕はペンギンのおなかが気になる
あれはかたいの?
それともやわらかい?

ペンギンがやってきて
僕をみて ほほえんだ
おしてもいい?
ペンギンは駄目だという仕草をして
帰っていった
 ....
空と海
誰かがひいたあの線の
手前で競い合っている

砂利道ばかりの
僕の田舎は
海がきれいで
何も無かった

今にも泣きだしそうな青ばかりと
僕を飲み込ん ....
「芸術とは抑圧された負の感情が昇華したものである」

 この世界にはエネルギーと呼ばれるものが存在していて、
その絶対量は決まっている。それは増える事も減る事も決してないらしい。

 輪廻転 ....
質に入れたはずの女房が
ある日ひょっこり帰ってきた
質流れでもしたのだろうか
おかえりというと
ただいまもいわず
お茶だけ
のひとことで
台所に立ちお湯をわかしはじめる
そのうしろすが ....
図書館は今日も
中身の無い棚ばかりで
全部で五冊ぐらいしか本が無かった
世の中を模して
広すぎるように建てられている

CDレンタルの店員は
僕がばらまいた小銭を
借りてきた笑顔で拾っ ....
 凍えるのような冬は
 ことさら人の温もりが
 恋しくなる
 世間の冷たい風
 懸命に命のバケツリレーを
 する毎日
  
 弱音は吐かないようにしている
 生ぬるくいきる生活のなかで ....
ここは
いつも広くて
息が白くて
冷えてて
がらんとしていて
音は全て霞んだ帳の向こうから
聞こえて


私は
怒っていたし
恨んでいたし
頑張り過ぎてたし
叫びたかったのに ....
日曜の正午
レストランの店内には二人の若いウェイトレスが
できたての料理や空の器を運んで
客のにぎわうテーブルの間をひっきりなしに動いてる

20分前に頼んだ和風{ルビ手捏=てご}ねハンバー ....
傷ついた
というより
どうしようもなかった
話がある

洗濯物をたたんでいく
パンツ
シャツ
ヨーロッパ


僕の無器用さは消えない
どうしても嫌なことは嫌といってしまう
言 ....
クリスマスも近い
十二月の寒空の下
市役所前の歩道に立って
反戦詩を朗読する青年がいる

見よ
言葉は
こんなにも
無力だ
ことばは それ自身 として  残るだろう 。 ちきゅう さいごの ひに 。                 {引用=
ねぇ、サザえさん
あなたの住む町の
空はいつも青空で
夜空には必ず星が瞬いて
ご近所さんは誰も親切で
悪人なんて大して悪人じゃなくて

ねぇ、サザえさん
人目を憚るようなわ ....
新宿駅の構内に一人立って、行き交う人を蔑むみたいな目でみるのが好きだ。


怒鳴って歩くサラリーマンを横目に見て、抱き合って手を繋ぎ合うカップルの前を通り過ぎる。
切符売り場の前並んだ行列の先 ....
そいつに
名前をつけろ

祈りと祝福の
すべてをこめて
そいつに
名前をつけろ

そして

その名前を
口のなかで
いとおしむように
つぶやけ

その名前を
耳元で
 ....
呼ぶ声は誰のために
呼ぶ声は誰のために
遠くから来た人は家を建てた
終(ついえ)の住み処に
なるとは知らずに


往く人は誰のために
往く人は誰のために
墓碑に添えられたコップ
 ....
 おはよう。昨夜はよく眠れたかい? 夢の中で、変なものに追いかけられて、脅えて目を覚まして、朝食を食べながら、その夢がもしかしたら詩に使えるかもなんて、君は思っているかもしれない。
 それとも、こん ....
ともすれば、その人の
冷たい朝なのかもしれない
天井はいつも通りにぴんと張り詰めている
とりあえずは、流行の
そこから外れた道の街路樹のなびく姿を真似て
まずは珈琲をすすることから始める
 ....
母親の教え如きで名を残す孟子がニクい


ようこそここへ 遊ぼうよパールライス


悲しみの 安☆息☆香☆酸☆ナトリウム


「日本一高い山は?」「富士山」「ブー山はただでー ....
馬場 こういちさんのおすすめリスト(171)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
White_Tree- 服部 剛自由詩4*05-12-27
休日- 日朗歩野自由詩205-12-27
私の小さな幸せ- 和泉 誠自由詩1*05-12-27
エアーカーに乗って- けんご自由詩405-12-27
深雪の旅路- たりぽん ...自由詩705-12-27
言の葉につけられた名- 羽音-fine-自由詩3+*05-12-27
うるさいんだよ- umineko未詩・独白4*05-12-27
心に積もるほこり- 炭本 樹 ...自由詩405-12-27
夜を旅する- なな子自由詩2*05-12-27
魔法をかけられている- ZUZU自由詩1605-12-26
「渡る世間は鬼ばかり」はどうして文学史に載らないのか。- 和泉 誠散文(批評 ...5+*05-12-26
ノート(青のこども)- 木立 悟自由詩805-12-25
ペンギンのおなか- 日朗歩野自由詩1705-12-25
- 自由詩705-12-23
受け売りの芸術論。- 和泉 誠散文(批評 ...1*05-12-21
春の人工衛星- ZUZU自由詩21+05-12-17
失くした一日- 自由詩7*05-12-17
尊き命- 炭本 樹 ...自由詩105-12-15
ゆきしろ- とうどう ...自由詩17*05-12-14
ハンバーグ待ち(仮)- 服部 剛自由詩6*05-12-11
暮れ方- 石川和広自由詩14*05-12-10
言葉- 大覚アキ ...自由詩1005-12-9
言葉は。- すぬかん ...未詩・独白205-12-7
ねぇ、サザえさん- yaka自由詩6*05-12-1
JR新宿駅- あまくち ...未詩・独白3*05-11-23
名前をつけろ- 大覚アキ ...自由詩505-11-22
Far_song- 大村 浩 ...自由詩11*05-11-18
詩を読まない詩人への手紙- 岡部淳太 ...散文(批評 ...14+*05-11-8
領域、その人の- 霜天自由詩18+05-11-1
現代詩フォーラムは大きなメモ帳じゃない- ピッピ川柳4+*05-10-21

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