「ごめんや」
虚ろな眼差しで
そっと握る祖母の手は
ほっこりと温かくて
懐かしい香りがした
独裁者が命を絶ち狂った世界が終わりを告げて
世の中に平和が訪れると信じていたのに
違う形の独裁者が再び現れて横暴を振るう

もし本当に世界が変わるなら
意味もなく人を傷付けたり
ひとつのモ ....
廃れた土地
命が終わる
俺は見た
何も言えず

裂ける絆
崩れる平穏
巣を破壊された
蟻のように

権力者の踊り
そのリズムは永遠に
搾取の唄
その調べは永遠に

地獄の ....
瞑目意識の光り輝く視界の最中に
薄っすらと次第に鮮明に
真青な海原の拡がりいく

時流の一瞬一瞬の
波打ち撓み間の広やか
過去も現在も同じ一間に
揺蕩う意識の陶然と静やか
拡がる真青な ....
○「独居老人」
散歩してたら
また捕まって
話を聞くこと一時間
老いても舌だけは健在だ

○「梅雨」
落ちた梅が雨に打たれっぱなしだ
雨も二三日ぐらいならいいが
長く続くと
洗濯物 ....
胸の膨らみ
秘匿されながら
初々しく微笑んで居た
出会い頭の
貴女と云う人の 、

 崩れぬ死顔よ 永遠に
ナパーム弾のような雨が止んで気の抜けた夜の街路、そこいらに張り付いた雨粒がネオンライトで嘘と同じ綺麗さをプロデュースする、この世は鼻で笑えるくらいがいつだってちょうどいい、何かを始めようとするとき .... 雨露な濡れた葉を止まり木に羽を休める揚羽蝶
何を考えているのか
何をしたいのか
騒ぐ風が大きな羽をユラユラと揺らしても
不安定な足場の上でか細い脚を踏ん張らせ必死に耐えている
仲間が近くを通 ....
午後5時のオレンジ色の道
カラスが飛んでいる
ビル風に吹かれながら
しみついた地元へ
帰ってゆく

街並み
過ぎていく
街並み
よそ行きの顔で

街並みが整えられても
排他的な ....
車窓から見える白樺の森

希望の街を後にして

着いたのは無人駅

ボストンバッグを肩にかついで

見渡す景色に唖然

世界でたった一人になったかのよう

同時に

心 ....
*人を信じることができなければ
ものを食うこともできなくなる

*信じられないことを信じる
というのがほんとうに信じるということである

*会うとほっとする妻であってほしい

*戦争に ....
喫茶フィガロで食べたチキンカレー
オレンジ色の洪水が
厚めに切った玉葱とチキンとともに口の中でぶつかり合う
喉の奥で絡まる暑さと辛さ
まるで口腔全体が待ち受けたように全ての旨みを受け止める
 ....
街の明かり灯り
拳を握る子供の
小さな、
それでいて力強い手

遥か遠く置き去りにされた
記憶の帷を突き破り

開く時の瞬間、
内包された何か
ぐんぐん伸び来て
一気に展開され
 ....
ある少女が広場で粗末な麻の衣服すら全て脱がされ
諸肌出した状態で鞭打ちの刑に処されていた
どこかで小耳に挟んだメロディに
彼女なりの詞を乗せて口ずさんでいたのが災いとなった
彼女の歌声を聞きつ ....
南の祖母は
星の名を教えてくれた
できの悪い生徒である私は
星の名をときどきまちがえた
そのたびに
牛乳をいれたコップが割れたり
黒猫が尿路結石になったり
母の眼鏡が折れたり
祖母は言 ....


僕らが互いに
傷つけあうことで

互いの心に
拳を打ちこむことで

五月の空に
広がっていく亀裂

それは、樹のようにも見える
幹の下から仰ぎ見る
真っ白な枝の広がりに ....
ささくれをめくる
なくする
そう自分をなくするだけ
傷ではなく暇つぶしの惰性で飽き性な私の
遊ぶ人はいないし
私と話す人はいない
私は私と見つめあっている
私が私を見ているだけで
じっ ....
○「やさしさ」
言葉だけのやさしさ
形だけのやさしさ
見かけだけのやさしさに
惑わされてはいけない
強さの裏付けのないやさしさなんて
すぐに崩れてしまう
人生の四苦八苦を生き抜くことはで ....
曲がりくねった道をただひたすら歩いていたんだ

膝の痛みに耐えかねて立ち止まったら君がいた
朝日が辺り一面射し込むように溢れる微笑みを浮かべていたね

苦痛も何もかも吹き飛んでまた歩きだした ....
171号線を

バイクで走る

奇跡的に壊れずにいたから

赦されたのだろうか


色々なものを振り切って

走る走る


道がずっと続いていて

色んなところに繋 ....
○「好日」
体調よし
ワイフの機嫌よし
天気よし

今日は好日なり

○「ゴールデンウィーク」
天気はよかったけど
だれも来なかった!
金はあったけど
どこにも行かなかった!
 ....
白髪の上から浮き立ち
羽ばたき飛び立つ
光の蝶たちの群れ
苦痛に苦悩に鈴の音鳴らし
生あることを祝福しながら

雪峰の高みの白銀の響と
光に織り込まれる身を
そのままそのままに
虹彩 ....
往き急ぐ世界が僕の眼を回す
ところ構わず疾走するヒトビト
巷で流れる音楽までせわしなく町中を駆け巡る
意味すら失ったコトバを主張しながら

あぁ、空っぽの桃源郷(シャングリラ)
虚しさを加 ....
写真を見て

昨夜は現実だったと知る


宵の口

光る田圃の中を走る

四方八方から蛙の声

紫のカーテンに囲まれて

きっと どこかに神仙がいるはず

豆のような ....
 

あまねく星の光には
生きてる意味がちゃんとある

燃える熱さの星だって
凍てつく寒い星だって
何段階でも問えばよい
こころの波は届くから
リリーの花の解放は
宇宙の果てま ....
○「セキュリティの時代」
「クリーンアップしないと携帯が壊れます!」
大きな警戒音とともにスマホ画面に表示された
あわてて指示されている所を押した
するとスマホがコントロール不能に陥った
宣 ....
認知されない臓腑が新しい叫びを欲しがっている、変化を求め続ける限り俺は変わらないで居られる、初めからわかっていたことだ、なにも失ってなどいない、一生を自分のまま生き続けられる人間だって中には居るっ .... ひとね ひとね 
鳴り響く
この世界に
耳澄まし
じっと佇ずみ居れば

引き裂かれ引き裂いた
あなた方の
あの肉身の輪郭すら

胸の奥の
うちそこから
りんと 
ひとなり ひ ....
○「雨にも負けず」
雨にも負けず
風にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けぬ
丈夫な体を持ち
欲はなく
決して怒らず
いつも静かに笑っている
一日に玄米四合と
味噌と少しの野菜を食べ
 ....
温かな光りのなかで
僕は涙の雨を降らす

柔らかな幻が僕を包むから
差し出された手のひらも
闇に包まれる

もう夢見る刻(とき)は過ぎて
虹色の夢が
微妙な翳を揺らしている

ジ ....
ジム・プリマスさんのおすすめリスト(1352)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
祖母の手- 栗栖真理 ...自由詩4*25-6-13
世界が変わるなら- 栗栖真理 ...自由詩4*25-6-13
働き者のゆくえ- 自由詩11*25-6-13
時の裂開、意識の変容- ひだかた ...自由詩7*25-6-13
独り言6.13- zenyama太 ...自由詩3*25-6-13
祈り- ひだかた ...自由詩625-6-12
道に吐いた唾が忘れられない模様を描き出すみたいに- ホロウ・ ...自由詩1*25-6-12
梅雨と蝶- 栗栖真理 ...自由詩4*25-6-12
街並み- 自由詩7*25-6-12
信州へ- 花野誉自由詩13*25-5-11
独り言5.11- zenyama太 ...自由詩3*25-5-11
チキンカレー- 栗栖真理 ...自由詩8*25-5-10
住み処- ひだかた ...自由詩625-5-10
むち- 栗栖真理 ...自由詩3*25-5-10
星の名- 尾内甲太 ...自由詩1625-5-10
ひび割れた空- まーつん自由詩6*25-5-10
誘蛾灯- 這 いず ...自由詩5*25-5-9
独り言5、9- zenyama太 ...自由詩3*25-5-9
ふたりでひとつ- 栗栖真理 ...自由詩3*25-5-8
京都へ- 花野誉自由詩7*25-5-7
独り言5.7- zenyama太 ...自由詩1*25-5-7
ロータスフラワー- ひだかた ...自由詩5*25-5-4
哀しみのフロンティア- 栗栖真理 ...自由詩2*25-5-4
藤山- 花野誉自由詩7*25-5-4
えいえんとわ- 秋葉竹自由詩225-5-4
独り言5.4- zenyama太 ...自由詩2*25-5-4
curse_of_days- ホロウ・ ...自由詩3*25-5-3
霊を迎ふる汀の響- ひだかた ...自由詩625-5-3
独り言5、3- zenyama太 ...自由詩5*25-5-3
光の在り処- 栗栖真理 ...自由詩2*25-5-2

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46