流れてきたものを
流れていくままに

コンビニのfreeWiFiに仮登録して
電波具合の良い右から2番目の駐車スペースで
病んだ獣のように
無料アダルト動画をダウンロードしまくる
 ....
そのとき
両脇に親が眠り
その真ん中に
自分が横たわっていた

三歳の私は夜中突然目覚め
それから眠れなくなった

〈今、両脇で死んだように眠っている親達がいなくなったら
自分はこの ....
なんのひかりもありません
しにたいです
けど
ひかりがないことと
しにたいことが
つながるのは
おかしいですね
わたしのこしらえきた
なにかは
たんらくてきに
どこまでも
まちが ....
地下室への階段を降りてゆくと
探していた言葉があった
それは難しい言葉なんかではなくて
なんてことはない言葉だった
くだらないなぞなぞの答えのような
拍子抜けするようなやつ
でも 昔は仲良 ....
営農センターの方から多くの桃が北側の倉庫に運ばれて来ていた。
フォークリフトの爪が木製のパレットに引っ掛かかる時に出す苦しげな音が梅雨明けの北信地方に反響し、鉄で出来た{ルビ軌条=レール}のような態 ....
とうにもう
枯野の向こうへ行きやったけど
おれに初めてフグを食わしてくれたんは
おんじゃん(おじいちゃん)やった

唇がぴりぴりしたら言いや
フグの毒がまわったゆうことやさかいにな
おれ ....
ただ一つの言葉を言えないばかりに
君は長い長い詩を書く
ただ一つの言葉
それを君は覚えているかい?
君は君が詩を書く動機を
まだ覚えているかい?
君は詩を書くことで
気を紛らわす苦しみか ....
ぼくががんばればいいだけなら
さみしさをこらえて やる よ
やる といったのだからそのことばでもって
ぼくをしばりつけてくれればいいさ
せんそうやさいがいではないんだ
にちじょうのなか ....
みんみん蝉が鳴いている
夕焼け空に鳴いている 

巨大な夕陽が今正に
落ちようとしているその時に

みんみん蝉が鳴いている
夕焼け空に鳴いている

巨大な宇宙の営みが
寸分違わず足 ....
誰かとあって
そのひとも
いつかは死んでしまって
ぼくもしんでしまって
でもぼくがしんだら
もう誰も死ねないね

だからごめん
花の首飾りがしたい

空はぽかんとあいた人間で
世 ....
音もなく頑丈な扉を開き、入ってきたのは見覚えのあるような皺だらけの中年男性だった。
署長自らが直々に連れて来たので位の高い人物なのだろう。署長は軽く会釈を済ませるとわたしを指さしてすぐに出て行っ ....
その歳若い上司は、ぼくどころか妻よりもずっと若く、なんとその若さで現場のチーフを仰せつかっているとの事だった。
妻はつねづね、その上司が、制服の上から胸や腹のあたりを無造作にガリガリと掻きむしるのが ....
あゝ窓ガラス越し
物凄い空の青が広がって
自分が何処に居るのか
一瞬わからなくなる
地球、いや宇宙
そうだ、此処は地球という
宇宙に浮かぶ場所なんだ
まぁるく廻る星なんだ

それにし ....
物音と話し声を聞いたとき、ぼくは布団の中いた。

ぼくは、しばらくじっとして、できるだけ注意深く外に耳を済ませることにした。

空耳ではないはずだった。
たしかに、微かな話し声と、横たえられ ....
どうか
この手が
だれかを
たたいたり
せずに
ありますように

どうか
この脚が
届けものを
とどけ
続け
られますように

どうか
この瞳が
まっすぐで
逸らされ ....
言ってやろうか 聞かせてやろうか
俺を産んだ女は無学で
字もろくに書けねえ読めもしねえ女だった

昭和二十年
この国は戦争でぼろ負けになり
東京辺りは焦土と化してしまったけれど
嫁ぎ先は ....
ここにひと{ルビ欠片=かけら}の記憶が落ちていた
天候にもよるが
ふいにキラキラとうつくしく光りだすから
この一片には
よほどの幸せとそれに彩られた日々があるにちがいない
と思われた ....
拡大する意識に
思考が浮遊し始める
感情の奥底に根を張りながら

わたしは別にあなたでもよかった
 あなたがわたしのうちに体験されてから
あなたは別にわたしでもよかった
 わたしがあなた ....
春はあけぼの
夏は夜

と謳った人が昔居るけれど

確かに

そうやって


自分の好きなものを
実際に
真剣に
数え ....
何もかも全然なっていないなと思う
みんな自分よりずっと立派にやっているよ
ぼくが彼らの何を知っているというのか
彼らの生活と考えと家庭事情の何を知っているというのか
ぼくは本当にこのま ....
心奪われる詩、とりわけ自由詩のそれにかんしてはだいたい数行読んだだけでピンと来て、後頭部から頭のてっぺんにかけてスッコーンと何かが抜けるものだ。

しかし、なかには例外もあり、これが不思議なところ ....
フォー・ビートが沈み込んでいく
目録のない夜の隙間
非常階段の泣声
男か女か分からない

カルヴァンクラインの残骸
浴室に注射針
充血した瞳が
最期の瞬間に見たものは

あなた ....
見えないものが膝の上に居て
明けてゆく空をみつめている
むらさきの径 つじつまあわせ
陽を呼ぶ声 目をふせる声


指のすぐ上を廻りつづける輪
まばたきすると赤くにじむ輪 ....
木々は水を滴らせ
草はより一層繁っていく
水草に似た緑の葉に
合歓の花は金魚のように泳ぐ

微妙にカーブを描く幹
意図しない芽吹き
計算外の美しさ
貴方と繋いだ手はどこまでも柔らかで
 ....
夜はいい

家人がめくる新聞紙の音
県道を走るオートバイ
二件むこうの玄関ベル
ナツメ電球のだいだい色

夜はいい

電気の下のアイロン台
扇風機の弱
並んだい草のスリッパ
蚊 ....
感情が漂白され
漂流していく時空を
速くなったり遅くなったり
緻密になったり大雑把になったり
なんて自由自在に運ぶ移行

魂の打つ突発的な躍動
変拍子や裏拍に
コレハナンダ?
新たな ....
木立の緑が揺れている
私は冷たい虚を飼って
鉛の監獄から眺めている
気だるく憂鬱な昼下がり
空は一面の灰色模様、
熱風はもう絶えず吹き
荒れ果てた街並みが
ぱたんぱたんと倒れていく

 ....
林床にはブナ林特有の雑木が生え
そこを刈り払い機で刈っていく
すさまじいヒグラシの鳴き声の海が森を埋め尽くし
私たちの耳に、錐もみ状に刺さっていく

急な斜面を足場を作りながら雑木を刈る
 ....
みさめがふりつづけばつちはながされて
                 わたしがうまれた
由来から植物は埋もれ酵素も分解されて
              腐食の生きものたちがはみ出してくる ....
20代後半の頃、ボランティアをしていた事があった。

それは人生で唯一、サンタクロースの恰好をしてジングルベルを歌うのを自分に許せた季節であり、一銭にもならない仕事の代わりに、食べきれない量のお菓 ....
ジム・プリマスさんのおすすめリスト(1352)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
流れてきたものを- 道草次郎自由詩4*20-8-1
ループ- ひだかた ...自由詩520-7-31
さようなら- 道草次郎自由詩1*20-7-31
詩のリハビリ- 滝本政博自由詩7*20-7-30
始業の鐘- 道草次郎散文(批評 ...2*20-7-30
てっぽう- yo-yo自由詩3*20-7-30
- 道草次郎自由詩2*20-7-29
やる- 道草次郎自由詩220-7-29
みんみん蝉が鳴いている- ひだかた ...自由詩220-7-28
私に見えるものだけが真に見えるもの- 道草次郎自由詩4*20-7-28
魔の清算_1(対話編)- アラガイ ...自由詩6*20-7-28
夜に捧げる何か- 道草次郎散文(批評 ...2*20-7-27
地球に座る(改訂)- ひだかた ...自由詩420-7-27
夜に覚める- 道草次郎散文(批評 ...3*20-7-27
どうか- 道草次郎自由詩420-7-26
言ってやろうか。聞かせてやろうか。- こたきひ ...自由詩1020-7-26
すなはま- 「ま」の ...自由詩3*20-7-26
意識夜愛- ひだかた ...自由詩320-7-26
蕎麦殻の枕- TAT自由詩3*20-7-26
そんなこと言ってないで、さっさとやんなよ- 道草次郎自由詩8*20-7-25
ドジョウの話- 道草次郎散文(批評 ...4*20-7-25
世界中のさよならの鐘をふたりで- ホロウ・ ...自由詩3*20-7-25
しずく指す先- 木立 悟自由詩220-7-24
梅雨- ミツバチ自由詩1*20-7-24
夜はいい- 道草次郎自由詩220-7-24
ポップ・フィールド(改訂)- ひだかた ...自由詩4*20-7-24
佇立- ひだかた ...自由詩420-7-24
ブナ林にて- 山人自由詩16*20-7-24
もの語るの虚と真実- アラガイ ...自由詩12*20-7-22
ワタナベさん- 道草次郎散文(批評 ...2*20-7-22

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