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落日
蜃気楼のよう
だけど蜃気楼じゃない
焼かれるのは
空じゃなく
今日という日の末路
果てるような
限界線
焼かれるのは空
じゃなく
始まりは
木もれ日の色
風の音色を
静かに重ね
深い朱色に
染まる時まで
結婚しよう
と君は言った
僕がコップを洗っているとき。
いいよ。
秋のはじめのある日
川辺りを散歩していた風は
色とりどりに咲いている花を見つけました
‥なんて綺麗なんだろう
‥一緒に遊ばないか
風がそう言うと
花は恥ずかしそうに
コクリと ....
そんなに
見つめても
上げられる
物がありません
ごめんね
生きるために必要なものは、多すぎる。
死ぬために必要なものは、もっと多すぎる。
空港の滑走路でイルミネーションがともると
もうすぐ漁り火の時刻
海の滑走路が開くと
夢のチャーター便がやってくる
わたしの海を
二艘の舟が進んで行く
その行き先を知らず
遠く岸から眺むれば
白波の軌跡だけが
刻の経過を物語る
少し空に近い場所から
海と舟とを見下ろして
航路の果 ....
水族の呼気を満たし
肋骨を開いて浮く
揺らぎのなかで
ターン