すべてのおすすめ
空き缶をひとつ捨てました
公園の植え込みに
ぬくもりもヒトカケラ
落ちていったことは
気づきませんでした

吸い殻をひとつ捨てました
歩道の端っこに
やさしさもヒトカケラ
落ちていっ ....
舞い落ちる花びらの
ベンチに腰をかけ
風に吹かれていよう
夏を過ぎて
冬を越えて
くり返し来た道の
くり返して行く道の
途上でしばし
風に吹かれていよう
降り積もった荷物を
少 ....
黒い眼
まっすぐに見つめるとき
伸びた前髪から覗くとき

大人びた輪郭
頼もしく引き締まるとき
負け犬みたいに歪むとき

すっかり大きくなった掌
やさしさを差し出すとき
憎しみを投 ....
不器用な指先の
気の利かない言葉の
温もりを
零してばかりいた

あの日ホームで
あなたは両手をポケットにつっこんだまま
素っ気ないさよならを言った
私の瞳が迷わぬように

く ....
よこがお

見つめてる

暮れてゆく西の空

降りしきる窓の外

白熱電灯 照らし出す いつか


よこがお

聴いてる

並木揺らす風

遠ざかる終電

カース ....
駅までの途中

紺のひだスカート
髪はキュッと右上でくくり
鞄はぺしゃんこ
ローファーに「ズルズル」言わせて
学校、なんてかったるい場所(とこ)へ
しょうがないけど行ってあげる途中
そ ....
{引用=
無性に
ミルク飲みたいよね
あほらしいほど 真っ白な
照れちまうほど 優しい それを
大人やってると
無性に飲みたくなる よね

飲んだところで
あたしのなかの灰色は
や ....
{引用=

  あなたはやさしい
  ずぶ濡れの私を拾い上げ
  暖かく抱き締めてくれた

  私はあなたの拾い猫

  ポツリ落ちる溜息を掬うため
  一瞬の寂しさを紛らすため
 ....
{引用=
傾いたトタン屋根
 乗り捨てた自転車
 伸び茂った雑草
 線路端
 フェンスの向こう
 風に揺れてる

「扉が閉まります」

 目を伏せる
 それは ....
隣の席だった
ろくに話したこともない
あんたがある日、いっちまった

いっちまった とオレは思った

バイク事故だと聞いた
いっちまうことなかった
せいぜい、骨折の数本でよかっただろ
 ....
あなたと結婚しました
やさしいあなたと結婚しました
スーツの似合わないあなたと
缶コーヒーが似合うあなたと
いっしょにハンバーガーをパクつける
あなたと結婚しました
あなたを産み育てた故郷 ....
母である前に 人です
女である前に 人です
陽子である前に 人です

母という 人です
女という 人です
恵子という 人です

母としての 幸福
女としての 幸福
直美としての 夢 ....
その話し

つい先日聞いたばかりの
昨今3度目のその話しに
実は相当狼狽えながら
初めての顔で聞いています

いつもと同じ

その点を残して
このテーブルも
それぞれの席 ....
{引用=

おかあさん、という詩は書いた
おかあさんがすっかり板に付いた頃、書いた

おとうさん、という詩は
まだまだ書けそうにない
聳え立つ壁を見上げながら
私はそう、思う
とても ....
{引用=
くり返す日々の中で 薄れてゆくものがある

流れゆく{ルビ時間=とき}の中で 根を張るものがある

切なさが泣くことを止め 愛しさの泉になるように

狂気が走るのを止め 懐かし ....
  行ってらっしゃい、気をつけて




  静かな朝の洗面所


  ちっぽけなスペースに


  無造作な歯ブラシ5本の安堵感




  本日も良好、我が家は ....
   きっとずっと昔から変わらないんだよね

   れんげ畑に座っていたあの頃から
   茜色の空は繰り返し
   私を迎えてくれていたんよね

   いつの間にか見なくなった
   忘 ....
   千の春をおまえに
   父と母の願いどおり
   千の春をもって生まれてきたのか

   よわむしのあなたに ひとつ
   じぶんかってなあなたに ひとつ
   おこりんぼうのあなた ....
 金八先生の股下が
 あと3センチ長かったら
 どことなく銀八先生
 101回のプロポーズが
 あと3ミリ男前だったら
 がんばって91回のプロポーズ

 かっこうよさの
 遥か遠 ....
 あの分かれ道
 右へ流されてみることが
 あの分かれ道
 左へ巻かれてみることが
 できずに


 心のまま
 選び進むほど
 安息を諦めた者が
 またひとり
 雑踏に消えてゆ ....
 ゴシゴシと
 ゴシゴシゴシッとこするのは
 やんちゃ亭主のつみなき笑顔



 よっこらしょ
 どっこらしょっと空仰ぎ
 にらみつけるは家出息子



 ルンルンと
  ....
 しあわせは
 すりぬける風
 ひとときのやすらぎ
 明日のことは
 わからない
 
 しあわせは
 すくいあげた水
 たやすくこぼれるけれど
 歩けるぶんだけ
 あればいい
  ....
砕けた背骨など
切り裂けた肉体など
コルセットで締め上げて
美しく着飾れば
微笑むのは容易い
私は、強い女



人々の喝采も
百万本の薔薇も
救えぬ魂
あなただけ ....
  誰彼の

  人生の一幕を引き受けながら


  幾度の夜をくぐり

  幾度の朝に停まり


  巨大な車体は

  物悲しくも

  満足げにも

  重々しい ....
仕事とわたし どちらが大事 って迫ったら
迷わず 仕事 って答えないでね

せめて3杯目のコーヒーまで
がんばって悩んでね
さんざん悩んだあげく
さも苦しげに 仕事 って答えてね
まちが ....
  国語は嫌いでした。
  算数は嫌いでした。
  さりとて体育は苦手でした。
  モテナイ君でした。
  9人兄弟の末っ子で、中卒でした。

  情けなくてある日つい白状してしまいました ....
千波 一也さんのyakaさんおすすめリスト(26)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
捨てるひと- yaka自由詩4*07-5-1
風と夜と雨と- yaka自由詩5*07-4-15
十三歳- yaka自由詩10*06-12-31
ほんとうのもの- yaka自由詩4*06-11-21
よこがお- yaka自由詩3*06-11-18
すれちがう- yaka自由詩3*06-9-16
ミルク- yaka自由詩2*06-7-31
片想い- yaka自由詩3*06-7-30
途中下車- yaka自由詩5*06-6-24
クラスメイト- yaka自由詩1*06-5-22
けっこん- yaka未詩・独白10*06-3-29
- yaka未詩・独白4*06-3-26
その話し- yaka自由詩306-2-5
おとうさん、という詩- yaka自由詩3*06-1-15
淡_々- yaka自由詩4*06-1-8
歯ブラシ- yaka自由詩3*05-8-26
れんげ- yaka自由詩4*05-8-18
千_春- yaka自由詩5*05-8-12
武田さんの歩き方- yaka自由詩6*05-8-7
たびびと- yaka自由詩7*05-7-20
そうじ婦- yaka自由詩3*05-7-18
しあわせ- yaka自由詩17*05-7-18
自画像の女- yaka自由詩5*05-7-11
夜行列車- yaka自由詩5*05-6-24
究極の選択- yaka自由詩3*05-6-24
マギーさんの手紙- yaka自由詩7*05-6-2

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する