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粉々に砕けている銀色の空の傷口から、
降りそそぐ驟雨は、わたしの灰色の乾いたひとみを、
溢れるほど、潤してゆく。
壊れている、遅れている砂時計のなかで
わたしは、眼を浸す溢れるものが涙だという ....
絶叫する空
描かれている発光する夕暮れの子宮の瞬き。
手を振る少女は、
鮮血の銀河を潤すために海で水浴をする。
薄紅色の尾びれが、激しく水面を叩いて、
青いページは、下半身から、少しずつ、
....
見送るものは、誰もいない。
錆びれゆく確かな場所を示す
冬景色の世界地図を
燃やしている過去たちが、東の彼方から孤独に手を振る。
知らぬ振りをする眼は、遥か反対を伺って、
不毛な距離をあらわ ....
あの西の空を埋め尽くす枯野に
鶴の声がきこえる砂漠を描くあなたは
役目を終えた旅人のように 晴れ晴れとして穏やかです
静まりゆくあなたのその瞳をたたえる 夜のみずうみは
いま 爽やかな風 ....
おとぎ話に現れるような青いガラス張り、きらきらと光る円形の家、艶やかな肉体を生きる双子の姉妹が住んでいる。空気が呼吸している肌を一枚脱ぎ捨てる、瑞々しい体液の雫を垂らす木々、凍る岩。双子の姉妹が暗闇の ....
石の階段を上がり、土手に登ると、そこに、茫洋とした冬の暗い海が、厳しい様相を露出して生きていた。寄せて来る波が鋭い岩肌にあたり、砕けては、多くの白い泡の残骸をつくり、あらあらしく引いては、ふたたび波は ....
秋
あの秋の匂いを染めこんだ息吹は、それを書留めた一冊のノートの中を吹き荒れている。
突然、その紙面の上の青色エンピツの文字のひとつが剥がれて、私の毛細血管の中に溶け込んでゆく。そして私は息吹 ....
わたしは、この震える指先のなかを流れる満たされない血液の重さを推し量っていた。わずかに眼の中に残る記憶を辿り、心房が包む夜空に対峙して、透明な糸で繋がる星を撫ぜて、痛みを発する疼きの場所を見つけて ....
青い朝が鈴を鳴らして合図する。
霧のむこうは、へらさぎが、雨音に耳を澄まして、
零を数え終えると、夥しい空の種が芽を出して、
幾万のひかりが降る。季節が連れて来る慈悲を、
寝台に凭れて、味 ....
満月と星たちが次々と、深い海底に落下して、
水鏡には黒褐色だけが見える。
孤独になった空は雲を身篭って、
粉雪を定まらない海底に落としてゆく。
きのう、海辺の空を眺めて笑っていた僕は、
今日 ....
?
あなたは白い直線を引いてある水面です。
わたしは、赤い曲線を水面に描き込みました。
其 ....
あなたがいて
華のようなあなたがいて
あなたが動くと、わずかにか ....
こしごえさんの前田ふむふむさんおすすめリスト
(42)
タイトル
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カテゴリ
Point
日付
難破船
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前田ふむ ...
自由詩
12*
06-4-26
海—春の中で
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前田ふむ ...
自由詩
12*
06-4-23
喪失—失われるとき
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前田ふむ ...
自由詩
12*
06-4-12
子供たちのバラード____デッサン
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前田ふむ ...
自由詩
10*
06-3-30
青い円形の家—双子の姉妹
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前田ふむ ...
自由詩
4*
06-3-12
さびしい海辺の光景
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前田ふむ ...
未詩・独白
3*
06-3-7
秋
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前田ふむ ...
未詩・独白
3*
06-3-6
未来図
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前田ふむ ...
自由詩
4*
06-3-5
朝
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前田ふむ ...
自由詩
6*
06-3-3
いのちの感性
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前田ふむ ...
自由詩
13*
06-3-2
鳥籠
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前田ふむ ...
未詩・独白
10*
06-3-1
美しい残像________________________
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前田ふむ ...
未詩・独白
10*
06-2-28
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