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簾越しに夏の太陽

舗装されていない通りの先

木造の橋をトコトコ渡る

爺一人

手ぬぐいを首に巻き

麦わら帽

やぁと挙げた掌に

いくらか赤みを帯びた顔の皺

 ....
いつからあるか給水塔
コンクリートで固められ、
一二本のピラスター(付け柱)
誰が呼んだか丘のクラウン
二基一対の給水塔

昭和どころか大正の
遙か昔の古城のよう
異様な風貌の建造物で ....
昼下がりのファミレス

奥まったテーブル席
初老の婦人が
ぽつんと一人
一人 ナポリタンの遅い昼食

ゆっくりと彼女は
飲み放題のコーヒーを
啜る
そして 静かな店内に目をやる
 ....
世界は認識の中にある
平面に沿ったGのみの世界
天井が眼下に
床が頭上に
滑り落ちながら
眼下に床が
離れた鉄棒の上から
回転しながら上昇し
そのまま落下する
視点から眺める部屋 ....
夏の陽射しの中

曲がりくねった道を
君と一緒に歩いていると
丘一面に黄色い向日葵

僕はスケッチブックとクレヨンを取り出し
道の傍らに座り込んで
丘一面の黄色い向日葵をスケッチブック ....
跛(びっこ)をひいた男が独り
本屋の軒先を横切る
そこが本屋の軒先であることなど
全く意にも介さず

杖をついた老人が本屋の中から出てくる。
一冊の本を購入するでもなく
じっくりと日課の ....
金魚鉢に金魚
上から覗き込むと金魚
胸鰭を動かし
尾鰭を動かし
背鰭を動かし
何となく静止する金魚よ。

夏だけ生きている金魚
ほんの数リットルの水に漂う金魚
横から観ると大きく見え ....
歩いている。
あてもなく歩いている。
すっからかんの着のみ着のままで
歩いている。

足下には星屑が輝き
頭上には異様に大きな月が
幾つものクレーターを見せて
垂れ下がっている。

 ....
うまれたときから もっている
だれでも みんなもっている
おおきなたま になるたねを
きみの ちいさなてのなかに
そっとにぎって あたためる

ほんとうに ちいさなこのたまは
すこしずつ ....
錦糸町へ行かなくちゃ
錦糸町南口のエイコっていうスナックへね
あの子に逢いに
何!
好きなバーボンアンドソーダを飲みに行くばかりだけど

かわいいな
ほんとにかわいいな
汗に濡れた肌を ....
殿岡秀秋さんの……とある蛙さんおすすめリスト(10)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
木の橋- ……とあ ...自由詩14*13-6-11
おかの上のクラウン- ……とあ ...自由詩11*12-9-17
ファミレスの孤独- ……とあ ...自由詩19*12-9-13
鉄棒- ……とあ ...自由詩1211-10-20
黄色の想い出- ……とあ ...自由詩9*11-9-8
頑固堂書店購買部- ……とあ ...自由詩13+*11-7-27
金魚_パートⅠ- ……とあ ...自由詩14*11-7-25
月夜- ……とあ ...自由詩16*11-6-27
子守歌- ……とあ ...自由詩11*11-5-18
蛙のバーボンブルース- ……とあ ...自由詩811-4-15

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