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東の海
三月もまだ
やがて/光
訪れる 明日の
その故郷に
私の椅子はありますか
それは幼い子供用の
やがて
私花を怯えますか
戴けて 悟る ....
ファミレスの順番待ち
呼ばれたと思ったら
また中で待たされた
厨房は戦場
カチャカチャカチャカチャ
席に案内されても落ち着かない
ドリンクバーはグラスもカップも無い
押し寄せた俺たち ....
忘れていたことを
突然想い出すとき
生きてることが恥ずかしくなる
ほどの恥ずかしいことばかり
脳裏に浮かび
浮かびつづける連鎖に
家路への夕暮れの道で
いきなりちいさな笑いを
笑っ ....
黒に青が混じって 紺
夜に空が混じって 海
髪と瞳が混じって 睫
うちの眠った 場所はどこ
約束のトンネルに咲く花の色
ちいさな嘘を薄めたら もっと哀しい
泣いた朝を薄めたら もっと止ま ....
木は生えた 風景の中に
訪れた 公園に 色は
焦げ茶なのだとこの目には見えた その
僕の持つ この 知識によって
そして 今日も生きている肉体で
一本の 立つ 空の下で
今日も 一人 歩い ....
朝、西の港にちかい道路で白いセンターラインから少しだけずれて、一羽のカモメがその羽を閉じながら蹲っている。前方に何台か続いている自動車がほんのすこしだけハンドルを切りながらそれを避けてゆく。寿命なのか ....
あなたが今 見ているのは何?
きっと続いているはず
空だといいな
こちらは酢講師グレイッシュ
思いが重なることはない
知ってる 生きてきたぶんだけ
....
つたのお家は さびしいね
枯れ葉が ほろほろ はだかんぼう
秋のお庭は さびしいね
のこったアサガオ ひとりぼっち
月夜のデッキは さびしいね
子猫が 母猫おも ....
とても静かな夜だから
閉じ込めた想いを少しだけ開いて
小さな声で歌おう
伸びやかに広がっていくアルトは
小鳥が囀ずるようなソプラノではない
ヴィオラの音色に合わせて
傷を負った白鳥は
....
時に憧れ
願いよ届けと
叶うようにと
時が羨ましい
音もなく影もなく
共に歩む
時に挑む
いま、ここで
歩み続けると
私の中に少女がいる
おずおずと
引っ込み思案で
傷つきやすく
繊細な
少女がいる
私は少女を護るため
必要以上に
がらっぱちで
豪快で
猪突猛進
積極的
大胆に
空気を無視す ....
○「今日の言葉」
四苦八苦の人生
涙なしに
渡る人は
いない
泣いて答えを求めた時に
答えはわからなかった
愛に永遠はあるのか
でも時が過ぎ
全てが変わっていく頃
私は心理を悟った
とても簡単な答えだった
愛に永遠はある
自分の中にこそ
....
いろんな人が
寂しいって
ボール投げてくるから
いつも無意識にキャッチするけど
投げ返すと
もうそこにはいなくて
短い会話は
道に転がる
誰かランダウンしようや
寂しさや悲しさを
....
心ころころ石っころ
いしっころには心はあるか
せめても言葉を知ってくれ
淋しいかなしい聴いてくれ
心ころころい石っころ
石っころ一つポケットに入れて
せめても少 ....
枯葉鳴る頃
私はあなた方に会いに行く
今度は
“わかば”とワンカップを忘れずに
お母さんには昔のお菓子を
フラレた話とかフラレた話とかフラレた話とか
一人暮らしを始めた話とか
たくさん話 ....
黄緑色の葉を広げ照りつける日差しに
まるで大きな掌のように翳す無花果
葉脈が透けて見える
去年は実ることなく
秋にはさっぱり綺麗に葉を散らし
今年はミニチュアサイズの
赤紫色の可愛い実 ....
秋は夕暮れ
まだまだ明るいと思っていたら
もう空が赤黒くなって
夜はすぐそこ
夜を待ちきれない星が
うっすら顔を出し
月は黄色い光をたたえる
鈴虫が鳴けば
冷やりとした風が吹き ....
トースターを買い替えた日
心のなかはいつも雨だった
イーストビレッジに朝が来るたびに
バターをたっぷり塗った
クルミ入りのパンをかじって
テーブルの上の涙の海を泳いでいた
鼻水をすすり ....
Lookin' for love いま建ち並ぶビルの中で立ちすくむ
もう戻れないああ帰れない愛しいあの日々
真夏のヒマワリのように鮮やかに揺れてる
過ぎ去った季節に置き忘れた時を
も ....
コリン・ウィルソンが処女作『アウトサイダー』を出版する間際、
自転車を盗まれ暗澹たる気分になったそうだ。最後は悪が勝利を
収めるであろうと。しかし出版された後は、ベストセラー。当時、
世界を震撼 ....
長い間
体は魂を入れる器だと思っていた
時には大切に出来なかった
だけど
こんなにも長い間
私の意思を全うしてくれる
体をロボットだと考えると
その並々ならぬ献身に
なんだか泣けてきた ....
ビールにしようか
冷酒にしようか迷って
一夜干しのイカに合わせて
冷酒を啜る
新生姜漬けも買ったんだっけ
晩御飯のおかずそっちのけで
お酒選び
強くもないのに
不意に秋を意識した今日
....
「君にラーメン作って隣で眠りたい」手首に剃刀宛てながら彼女は言った。「洗濯物畳んでパートに行きたい」睡眠薬をODした後で彼女は笑った。俺の所為で死ぬかもしれない女と寝た事が有るか?他の男との仲を三千年 ....
さんざん探し回ったあげく
本当の自分は見つからなかった
旅立ったはいいけれど
いまだに一度も帰ったことがない
途方もなく時間を費やして
創ろうとしていたモノは何だったのか
やみくも ....
今年に入って
私は私を疑うようになった
特に仕事においては常に疑っている
会計では、患者様二人ごとに金庫の中を総計算
取引先に出す伝票は、四度、五度、確かめる
それでも、まだ足りない気が ....
そっと踏みいる、それへの入り口。プールサイドの縁に紺いろの靴下を濡らす。夏の制服姿の少女が夏の制服姿のまま水色のプールの中へと入ってゆく。やがて肩の上から頭のてっぺんまでをも水色の水鏡へとゆっくりと沈 ....
花ってさ
何でこんなに綺麗なんだろうね
だって
鳥とか虫とか引き寄せるだけなら
こんなに綺麗に咲く必要なんか
無いわけじゃん?
それなのに
まるで鑑賞されることが解ってるみたいに
創ら ....
夢の中で夢を見る、これから彼女に会いに行こうとする夢の中の夢を見るけれども会いに行こうとしても準備に追われてなかなかすぐには会いには行けないそんな夢の中の夢を見るそんな必死に会いに行こうとする夢の中の ....
そんなに急いで歩かなくても
ちょっと歩みをゆっくりして
空を見上げてごらん
空の青さに心が
そんなに急いで食べなくても
ちょっとゆっくりと噛んでごらん
....
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