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おい
鉛筆を
ずいぶん使ってない指を
みながら昔を知る 残酷さ
このへや
パソコンに
西陽がさしている机
君の香りがしない ときおり
じゆう ....
ほのか
目のまえに
そろそろ終わりがみえる夜
桜降る道 手を繋ぎゆく
いちめんの
向日葵が
満面笑って軽やかに
君の匂いがする 風が吹く
き ....
帰省
十三年
ぶりに自宅の庭でする
花火のあとの西瓜は半月
家路
ひとびとが
夕暮れ色に染まりゆく
家路の端のパチ屋の金魚
もしかして
いま蘇つてくれたとて
も壱度ホンキて恋せるだらうか
水晶を通してみえる感じの朝の陽光
部屋から不純な悲しみを洗い去ってくれる
そしてあとには真っ白な夢だけが残る
カラスが一羽飛んでいってしまった
一鳴きもせず
不幸を私から連れ去るよう ....
裏返ってるヤツは、死んでいる
うつ伏せのヤツは、鳴いて飛び立つから注意
なんとなく
そんな風に教えられてたのかな?
いまもそう想ってるよ
でも
いつもの朝の散歩中に
....
歌なんていちばん好きなだけのものそれがあるからそれを愛する
偽りが溢れるくちびる
透明がすこし濁った
盗まれたこころ細さを
噛み締めて声を抑える
牛乳を朝のむときは
いいひとになれる気がして
窓の外はしる自動車
白い息だけが溢れて
....
あがってゆく
なにもかもが知らないうちに
忍び寄って来る
そしてあがってゆく
むかしは35度を超えれば
悲鳴があがるくらい暑かった
いまは40度を超える町が
日本のそここ ....
『天使突抜』という地名を知った
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疲れられない朝に
桜の並木道を歩いている夢をみた
みおろすと川中の中洲で
ちいさな亀 ....
佳き
《佳きひと》に出会った
それは《佳きひと》としか
云いようのない人だった
ほんのりと淡く
少し甘い柑橘系のような風を身に纏う
そんな女の人だった
あたしなんじ ....
奈落なんか知らないし
記憶なんて知らないし
ふたりはただ昇天してから落ちるだけ
ワンピースを翼のようにはためかせ
ふたり何処へ向かっているんだろうね
ただ落ちてるだ ....
六本木ヒルズがまさに爆誕した年に
私は産まれた
青い風が吹いていたという
赤い砂が舞っていたという
産まれ落ちたた直後から
鮮やかな記憶が残っている
なにものも許せないという
曲がらない ....
ただしく、生きたい
ハッ!
なにを青臭いガキの戯言みたいな言葉
吐いてるんだって?
いいや、そうじゃない。
生き、
生き生きて、
もう、
いいじゃないかってくらい
....
夕食は、母親の手作りの
ご飯を食べてから
病院の受付にパートに行っていた母
だから、五時前には夕食を終えていた
だから、未だに私の夕食は異様に早い
朝食は、パンだった
食パン ....
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