あの日見たミミズは
申年生まれの彗星で、
とんがり帽子を被せたら、
まん丸靴下が落っこちた。
頭としっぽを結んだら、
クネクネ浮かんでそらへ行こう。
――『ミミズの宇宙船』より(絵本・未刊 ....
シャワーの滴で皮膚を確かめる。
それが僕と外側の境界だ。
一歩外に出れば、そいつを犯す奴等が無数にいる。
今着けてきたかのような強すぎる香水、
画面に流れる見せつけるような下らない動画。
....
この街は
ずいぶん私に親切だった
適度に田舎だけど
不便なほどではない
この街が好きだった
春はヴォーキングコースが
桜の花ざかり
満開のトンネル
散る桜の吹雪
夏には
西 ....
故郷に帰るも
人も町も変わり果て
あの頃の故郷は今はない
あの田んぼ
あの空き地
あの店
あのクラスメイト
あの空気
あの関係性
もはや記憶の片隅にしかない故郷
なんだかよ ....
雨が降るのを予見したら、
僕らは準備を進めなければならない。
僕らは濡れることで、自分を確認するから。
彼等は作戦を立案しなければならない。
彼らは一粒の雨でさえ死に至る。
屋根から一歩 ....
通り過ぎた日々がただの過去かそれともどこかで書き換えられた記憶かなんてことは誰にも断言出来ないだろう、人生など結局はなにひとつこれだと言い切れるようなものは無く、だから人は安心出来るための安直さに ....
今宵 上弦、白銀の半月
すぱっと夜空に切り取られ
何度も写し取られ来た
時の打刻、垂直に
イノチのチカラの
絶えること無く
宇宙エーテル透かし彫り
思考力動が私の脳髄踏み
....
だって
もう
そういう
時代じゃないの
昔の話じゃね
生意気ちん
生意気まん
僕らは
こーやって
楽しんでるだけさ
あーーー
まげまげまげー
ちかごろは ....
スマフォをカウンターに
タマゴサンドをほおばり
一人ムービーを鑑賞する
人生が2倍になる
スマフォを耳に当て
友人と会話しながら
街を闊歩して
人生が2倍になる
スマフォを ....
いいものができると
その次を
今回ほどうまく締めくくれる自信がなくなり
完
AIで曲を作るのは
やめようと思った
方々から批判はある
商売あがったりではないかと
何か足 ....
素直な気持ちで口づけたあと
大きな影が現れ
ふたりの前に舞い降りた
全方位から飛んでくる
砲弾は払い除けて
連れていってニケ
問題も障害も乗り越えた
愛に満ちた日常へ
....
○「夫婦喧嘩」
夫婦というものは
近すぎるゆえに
相方を傷つけてしまう
特に退職後はそうである
夫婦円満のためにも
仕事は可能なかぎり続けるべきである
○「新米高騰!」
今や新米は ....
感触の変わらない物ばかり見せられて
満足を刷り込まれている
見てもいない物を滑らかな舌触りで
「それはフェイクだよ」と得意げに
いつからだろう
ポーカーフェイスな言葉で
ベイビ ....
笑うこともできないどしゃ降りの雨
もう
濡れながら歩くしか無い諦めの夜
それは孤独ではなかったか?
そしたら突然
このどしゃ降りの雨より突然
ケラケラ笑いながら
スキ ....
出会ったのは公園の芝生だった
不思議な笑顔で空を指差し
無は確かにあるだろう?と話しかけてきた
晴れたある日には
降り注ぐ陽射しの中で
いつも持っているトランクの
小物類を少し広げて
....
そうする必要の無いものまでを、擦って消して。
増やした残渣を両の人差し指で掻き集めた。
弾力を感じさせながら、少しネトリとした触感。
机に穿った穴にねじ込み、閉じ込めた。
作った泥団子も、 ....
新しく手に入れた本に
触れたときのなんとも言えない
喜びの感覚を
いつの間にか忘れてしまった
どんなに残虐なミステリー小説でも
嬉しくてワクワクしたあの感じ
そう言えば
本屋にもここ ....
誰かさんが
こちらでございます
誰かさんが
こちらでございます
誰かさんが
こちらでございます
誰かさんが
こちらでございます
つめたい息
つめたい息
つめたい息
つめたい息 ....
荒涼と大雪原
垂直に落ち来る盾、
何ものにも靡くことなく
打刻される時の 最早誰も居ず
私ひとりの魂 ひとつ、
思考流動の奥底から
白銀の光り輝き出る
上弦の夜 呼び込みつつ ....
二本足で歩けなくなったら
次の世界へ歩み始めよう
二本箸が使えなくなったら
次の世界へ歩み始めよう
温かい布団から出られなくなったら
戻ることない夢の世界へ
見送りもなく、 ....
青く青く透ける
魂は
この
体と
共にある
喜びと
悲しみで
脈動する
いのちなのだ。
星
に
引かれる
大切な
こころの
傷の
記憶
(不安は尽きない)
(けれ ....
かぜのつよい日の、
晩秋の白い寒空のした、
剝き出しのコンクリートの壁に、
ただじっと、
垂直に命(いのち)している、
垂直に命(いのち)している、
冬、
という死の季節がきわめて近づい ....
きっとそこには、母のような温かみがあるんだろう。
その微笑みも、その恥じらいも、その芯の強さも。
誰かが汚したとして、
揺らぐことは決してない。
それが妬ましくてーー
頬をわずかに紅潮さ ....
キンモクセイの香りに
ふと秋に気がつく
ずっと暑いままだと思っていた夏が
いつの間にか終わっていた
季節はいつも
僕を追い越し待ち伏せする
春も
夏も
秋も
そして冬も
僕 ....
公孫樹が色づき始めた
少し冷たい朝
アイスコーヒーとホテルブレッドを齧る
冬でもアイスが飲みたい私は
自販機のコーヒーがホットばかりで
困ってしまう
秋色の街を歩けば
髪を切った分だ ....
ぽぉんぽぉんぽぉん
柏手三つ打ったなら
響き光り放ち映像となり
まぁるいまぁるぅい
円を描き返って来
肉のぶつかり戦う音
ぱんぱんぱん
掌魂の交わり喜ぶ音
ぽぉんぽぉおん
ぽゎぁ ....
それはぼくの口をついて出たけれど、そのたびにまぎれもない呪いとしてできるだけ離れたところへ遠ざけ、忘れようとした。もっとも不当な予感だったし、書きつけることによって、それが現実のものになるのを恐れた ....
少しずつ景色は冷えていく。
眺めた窓から見える景色は
徐々に白く靄がかったように曖昧になる。
凍えるような街の空気に
誰もが逃げ出そうとしている。
彼等は何処に向かうんだろう?
そ ....
トレーナーの背中には
デカデカとひまわりの花
ひまわりを背中に背負い
堂々と笑ってみせる
老いて枯れる姿は
怖くて醜い
生き切ったというように
見事に立ち枯れ
それでも明日へ
....
僕の思う 街は
そこに街路樹の並んだ記憶にある
自転車で走った 道の
やけに 空の白かった 手に
雨の降っていた ワイパー
差した 傘を 僕は
僕のスポティファイで続けた契約を
....
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