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夏もようやく終わる
朝、玄関を出たときの風が
あきらかに変化している
とても爽やかな悲しさをまとっている
お昼ご飯にカレーを食べる回数も減り
昨夜家のまえでやった線香花火が
....
『そしたら帰るわ』と云って
部屋を出て行って
車に乗って1分ほど走って気がついた
iPadを置き忘れていることに
部屋まで取りに帰り
寝てる彼女の顔をみて
寝てるんだろう ....
全身が、逢いたがっている
だれか好きなひとがいると
子どものころから、こうだ
いつまでつづくのかと呆れられてる
夏も終わりの色に変わり
秋の音色を奏ではじめている
トンボた ....
人生は自転車に乗るみたいだと
ふと想った
始めのうちは
後ろを誰かに持ってもらい
訳もわからずただこぎつづけ
バランスを取れるようになると
その手を離され
ヨタヨタしな ....
椎茸と茄子をあんなに嫌ってたあのころ夢だけ信じていられた
ひた走るランナーたちの目のまえに浮かぶ刹那をみてみたいけど
東京に陸上なんかを競い合う未来を夢み ....
サザエさんの中にある
あるいはまる子ちゃんの中にでもいいのだが
スマホもPCも大型TVも無い時代
ほんとうは
もしかしたらエアコンさえ無かったか
こたつみかんに紅白歌合 ....
田舎路にポツンと立った公衆の電話ボックス中に人影
若いころ汚い言葉が真実と勘違いして牙を剥いてた
新聞を読まなくなったしがみつくオールドメディアと知ったか ....
白秋のドキドキとする木漏れ日に痛い失恋想う『放課後』
「秋、遅い」云ったってあたしゃ知らないよ、まる子みたいに横向きくちぶえ
ようやくの雨よそのままこの傷に秋を運んできてはくれぬか
宮沢賢治の齢を過ぎ
中原中也の齢を過ぎ
石川啄木の齢を過ぎ
それでもいいから生きている
オレはひとりの修羅なのか
ジャニジョプリンの齢を過ぎ
ジミーヘンドリックスの齢を過ぎ ....
突然の
マサカリに
腰を抜かした
へー、腰を抜かすってホントにあるんだと
冷めてじぶんをみているじぶんもいる
たぶんあと3センチ前にいたら
絶対当たっていた
落ちてくる音 ....
もしチューハイ一杯だけでも云えるなら「死ぬまでいっしょね」花一匁
夜が暑くて眠れないんじゃなくて
ただ眠りたくないから眠らない
そして、朝から仕事に向かう
太陽は痛いくらいの熱をそそぐし
私のことなんて放っておいてくれと想う
太陽は私のいない世 ....
お手伝いすればおやつが賑やかにになった小学夏休み昼
今夜、星をみつけた
あゝ、あの星が僕の星だとわかった
なぜか、心が心から納得してそう想えた
なぜか、豊かなやさしさが胸を満たし
未来は明るいのだと確信できた
今まで生きて来たこの ....
昨日初めて読んだ詩が
こころの中から離れない
魂だとか
言霊だとか
そんなもんを信じているわけじゃないのは
云っとくぞ?
こころを
侵食しやがる
こころを
食べ尽くそうと ....
田んぼには大きな声で僕を撃つ凄い笑顔の神さまが居る
手をつなぐと
気持ちいい
ひとは後ろ向きには歩くのは無理だから
ハッピーを肌に感じてそよ風を肌に感じて
手をつなぐと
気持ちいい
人は好きな人とひとつになりたい
....
「あすは、晴れるから」
だれかやじぶんを慰めるときに使う言葉
でも、これだけ毎日毎日晴れつづけると
雨が恋しくなる
トラックが通ると揺れる家
夜明けのカラスの鳴き声
髪 ....
優しさの
数だけ平和になれるなら
ひとみな優しくなりたい泣き声
闇よりも
悲しい孤独があるのなら
夕闇咳するたれも来ぬ道
罪さえも
笑って許してあげるとか
大嘘 ....
時間が止まったとき
カーテンを開けて夜の街をみおろして
ふと
生きているってことが
俯き笑うしかないゲームみたいなもんだなと
ふと
想ったよ
プロフェッショナルは悲しみなんて ....
ほのか
目のまえに
そろそろ終わりがみえる夜
桜降る道 手を繋ぎゆく
いちめんの
向日葵が
満面笑って軽やかに
君の匂いがする 風が吹く
き ....
帰省
十三年
ぶりに自宅の庭でする
花火のあとの西瓜は半月
家路
ひとびとが
夕暮れ色に染まりゆく
家路の端のパチ屋の金魚
もしかして
いま蘇つてくれたとて
も壱度ホンキて恋せるだらうか
裏返ってるヤツは、死んでいる
うつ伏せのヤツは、鳴いて飛び立つから注意
なんとなく
そんな風に教えられてたのかな?
いまもそう想ってるよ
でも
いつもの朝の散歩中に
....
偽りが溢れるくちびる
透明がすこし濁った
盗まれたこころ細さを
噛み締めて声を抑える
牛乳を朝のむときは
いいひとになれる気がして
窓の外はしる自動車
白い息だけが溢れて
....
あがってゆく
なにもかもが知らないうちに
忍び寄って来る
そしてあがってゆく
むかしは35度を超えれば
悲鳴があがるくらい暑かった
いまは40度を超える町が
日本のそここ ....
『天使突抜』という地名を知った
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疲れられない朝に
桜の並木道を歩いている夢をみた
みおろすと川中の中洲で
ちいさな亀 ....
佳き
《佳きひと》に出会った
それは《佳きひと》としか
云いようのない人だった
ほんのりと淡く
少し甘い柑橘系のような風を身に纏う
そんな女の人だった
あたしなんじ ....
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