透明な砂地の樹が倒れ
枝が根に 
根が枝になり埋もれている
影が打ち寄せ 去ってゆく


空の名札が剥がれ
旋りながら落ちてきて
やっと捕らえることができても
暗 ....
仄か香に埋もれてしまいました
夢うつつのなかに
鬱々と引きずり込まれてしまいました
湯に足を取られたかのように
ゆるゆると絡め取られて
沈んだ湯のなかから、見上げたそらは
金の産毛 母さん ....
もう引き寄せるもののいない
カフリンクス
(ひそめる眉、tres viae、ピラミッドの密度 )

ドライフードを残して初雪に消えた猫
白濁したシャツの一束のブーケが
投げ込まれたア ....
スツールに置いたスタンドライトの明かりが
薄い紙を透かして
褪せた文字を
一ページさきに触れた指の影に落とす

あてどもなくゆれ 、よぎる
ライオンの夢



眠りが獲物と結 ....
なにも書かれていない
紙の上から立ちのぼる
青白い砂漠
その雪原のただなかで
花にも瞼があることを教えてくれた人が
透明なグランドピアノを弾いてくれる
その滑らかな指のうごきで
雪のよう ....
はじめにそれは夕闇のようであった
遠い地平の彼方に佇み
私を見つめ
幽かに微笑むようでさえあった

夕闇はじわじわと
私を取り囲み
驚くほどの速さで
にじりよってきて

気がつくと ....
ジンジャーエールの
薄いこがね色に光る泡を
優しく、かき混ぜ、溶けるように
わたしの過ぎた惑いを
散らしていった



冬の早朝に舞い降りる霜のビロードで
肌のヒリヒリする感触が
 ....
雨によって遠ざかる季節を
窓から見やりながら
沈黙の岸辺に
漁火が
祈りのように あかあかと
あかあかと燃える

わたしの骨の一つ一つが
谺して
幸運なわたしたちのために
浸された ....
お母さんがわたしを
おなかに宿したとき

ピンクや赤や白の花が
見渡す限り一面に
あまぁくあまぁくかおって揺れる
夢をいく晩もくりかえしたよ

だから
しらべなくとも
わたしが女の ....
 雄大な光景が私の心の襞に響く。
 山々の稜線が音楽のように流れて見える。
 私は絵画の前で瞑想しながら感動している。
 窓の外には現実が眠っている。

 何かを感じる一瞬間、人の心は純 ....
君の姿を初めて見たとき
君の顔は白く固まっていた
初めましてのあいさつが遅れたね
僕は君の叔父さんだ
安らかに眠るといい
眠るために生まれたんだよ
君はきっと
君の顔は美しく化粧 ....
満月 あなたはひどく怒って
穴だらけの夜を叩いた
道路や橋は
眠ったふりをした
夜は
しゃがらんしゃがらん
叩かれるたびに
穴を埋めていく
みんな起きていた
あなたがかなしそうに怒っ ....
おちない眠りが揺らす
あなたにわけたのではなく 重ねたのです
星の明かり 電燈の灯り あなたの言葉
偽りが入り込む隙はない 一心
偽りを燃やし尽くし 開ける朝
子孫へ

2016年9月9日(金)←これは曜日というもので、今のところ7つあります。惑星の感じ(ならび)でつけてあるのだと思います。これから増えたり減ったりするかもしれません。23時47分です。こ ....
とおりすがりのコンビニで買った
コンドームの箱あけて数を数えてる
ティッシュボックスから
うすい紙引き抜いてするエモいファンタジー
これがわたしのセンチメンタル
これでいいのだ!ってうなずい ....
呼応する
今朝見たシリアルのコンテイナーよりも
深く
囚われた私は
招かれるままに身を委ねる

がらすは
硝子のようなそれは
きらめいて、時に泳ぐもの達を展示する
ああ わたしも一層 ....
まゆとまゆを繋いだたおやかな峰に
みえるいくつかの不均衡な螺旋機構
きみとあなたの感情とことばの辺縁に
ひそむ約束の不特定で不埒な内省模様は
燃えつきそうなとおい炎のような

自前の足 ....
薔薇柄のスカートに
あおいしみがある
食いしばりすぎて奥歯が四本欠けてる
カーテンレールには教科書から切り抜いた絵を貼っている
隣人の顔はしらないけど曲の趣味はだいたいわかる
壁がう ....
クレーンの星空にのぼる窓にちりばめられた
いくつかの人影に、僕はいつも奥へ奥へと手を引かれていく
人々の隙間に傷を負った無数のショルダーバッグが
日々を通り抜けて、朝日に焼かれ
サウンドマシン ....
狂気とよばれる瞬間に我々の黒目は最大限に広がる
自動ドアがひらいて
コンビニスレイブだったティーネイジャの僕たちの
加速するブラックホール的なここ
人工衛星がいつかゴミとなって徘徊しはじめるま ....
ここは5次元の時空連続体の空間だ  多くのゆらぎがみえる
少し成長しては消えていく     なかなか4次元の宇宙へと変化しない
ここでできた宇宙は        すべてはじめは独立している

 ....
  桜上水。
  蝦蟇口のなかの、みずいろにこわれていく
  春、わたしたちの優しさを{ルビ回顧=おも}いだす。
  発泡酒をのみながら一銭にもならない話をしたこと、
  夜の昏さに身 ....
まどろみのなか
昭和の夏を漂っていた
モノクロの日差しを浴び
切り取られたジブリ映画の中を
由美かおるが微笑んでいる
蝉しぐれが騒がしく
少年のランニングシャツの白がまぶしい

海で泳 ....
昼夜を問わず
駄目
絶対
な薬物を一度は深く愛した人が消費している間
自動販売機はなにも教えてくれなかったし
コンビニはなんにも知らなかった
いつもの橋をわたる未来に於ける渦
時折光る川 ....
手は握るものではなく繋ぐものだと
教えてくれたあなたとは
繋ぐたびにカチカチとなる金属音のせいで
わたしは涙目を隠して
あなたの鞄を持つのです。
しあわせではありませんでした
かわりに ....
鏡の前の裸を殺す。
ぎゅるぎゅるぎゅるぎゅる、
揉みほぐし、
パンを捏ねる。
肉体パン。
じゃがいもの塊。
括れも曲線もわずかにしかない、
皮膚のしたにまとわりつく、
べっとりとした臭 ....
白い波に足をひたして
海に走り込もうとするこどもをつかまえる

波に洗われる砂のうえ
何かの記念の石碑みたいに
ぽつんと残される丸い石

背の立たない輝く水に浮かび
ようやく息を継ぎな ....
#捕まえる為に
まず綺麗に梳いた。
きらきらと剥がれる、
わたしとわたしの証明を
食事のように、
口に運ぶように、
摂取するように、
喰らい尽くすように、
そこを梳いた。
それを ....
あじさいが虚ろに白く弾けている
八重咲きの皐月の朽ちた先に
猛々しく百合の立ち誇る
結ばない実を体じゅうに埋めた女と女が
安らかな泥濘を探して
月夜 月夜 と鳴いている
目玉焼きを満足に作れないあなたが、
一番好きなものは目玉焼きだ。
手元がみえないあなたは、
いつもフライパンの外に卵を落とす。
あるいはフライパンの縁に卵を
重ねて落として、
出来上がる頃 ....
青の群れさんのおすすめリスト(204)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ひとつ_海辺- 木立 悟自由詩1017-1-20
仄か香り、人- 水菜自由詩18+*17-1-18
カフス- 末下りょ ...自由詩3*17-1-18
よぎる- 末下りょ ...自由詩8*17-1-16
氷結- 本田憲嵩自由詩1317-1-15
喪失- Lucy自由詩8*17-1-10
ポリリズム- 小林螢太自由詩21*17-1-9
浸されたピアノ- 伊藤 大 ...自由詩416-12-27
散る- 田中修子自由詩5*16-12-24
あじけない部屋にて- ヒヤシン ...自由詩8*16-12-23
葬儀- 葉leaf自由詩816-10-22
満月- はるな自由詩916-9-13
火と夜- 砂木自由詩12*16-9-11
10万年- nemaru自由詩4*16-9-10
ボーイミーツガール最高- モリマサ ...自由詩316-9-8
Sea_(断片)- 水星まい ...自由詩3*16-8-27
つつまれる- soft_machine自由詩4*16-8-24
しみのあるスカート- はるな自由詩516-8-7
夏を塗れ- 天才詩人自由詩216-7-25
コンビニエンスストア暗闇- モリマサ ...自由詩416-7-13
宇宙誕生- st自由詩2*16-7-12
桜上水- 草野春心自由詩216-7-11
昭和の夏- 星丘涙自由詩7*16-7-11
続・日曜は父親と遊園地に行こう- モリマサ ...自由詩216-7-11
グッドモーニング、ハロー。- 梥本 サ ...自由詩316-6-28
- あおい満 ...自由詩416-6-26
遊泳禁止区域- 佐々宝砂自由詩10*16-6-14
- 梥本 サ ...自由詩616-6-11
女と女- はるな自由詩916-6-11
滑稽な毎日- あおい満 ...自由詩9*16-6-8

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