嗚呼もう
愛してる
阿吽の息
逢えたね
青い鳥も
赤くなる
飽きたら
悪夢見て
明け方に
憧れたの
朝日の方
足を向け
明日から
汗かいて
遊びたい
あたしは
あちこち ....
かけちゃだめだけど
日々にあればいいもの
君が知るもの
誰も知らないもの
一服
匙で3杯
泡がくるくるまわって
つたないお点前
おかしは桜餅
よみひとしらず
白目が灰色に染まりはじめる
黒目が必死に見つめるもの
白目を穢して
黒目に映る暴力の影
白目は不安から恐怖へ
黒目がきらりと光る
白目は恐怖から絶望へ
黒目が執拗に見つめるもの
白目が ....
きみはどこでおりるの
ないしょだよ
そっか
ほしへかかる鉄道
どれくらい経ったかい
あれからどれくらいたっただろうね
君が降りてから何年経ったかい
ぼくがおりてからなんねんたった ....
塩水を一緒に舐めたりして
舌がピリピリするような味は
いつまで経っても残るものだった
マンモスの足跡が踏んだ
地層のミルフィーユを崩すから
同じ石に躓いて泣けば
砂時計の中みたいだね
ふ ....
空にぶちまけられたビタミン剤の
人工的な着色がキレイでキモい
今年のトレンドは太陽の皮膜で
詩人なら必ずネタにしないとね
偽りの価値観が崩れたあの日は
テーマとしては申し分なかったの
....
釘は六寸に引っ掻いた胸の痕跡
左は股の付け根から膝がしらにかけて
合わせて一尺近い縫い込みの跡が盛る
想像するリアル怪人(例えばフランケンシュタインとかゾンビだとか)
切り裂き息を吹き返す ....
月の夜にはからすが舞う
かけたままの心には蟋蟀が鳴いている
無垢な地図帳には地番がない
条件は
いつだって
みたされないものだ
要件は大概なおざりにされ
描き続けること
想 ....
あるきまわる場所が
いつしか世界の外枠になってしまった
そんな人類にとって
深海の騒がしさはいつも憧れ
何も知らないことで
何度も希望を生んできた
白痴の創造主が僕らの中にいて
....
北向きの窓から
ふいに
秋の
風が産んだ子が走り抜けていく
本のすきまから伸びた
栞のしっぽが揺れ
亡くした猫のしっぽも揺れ
過去が
耳なかでちりりんと揺れる
寝転がると
窓い ....
遠い国の少年の歌声が柵を乗り越えて
仔馬がいなくなった落日に秋が来た
枯れ葉が地を水面をうちながら
次第に翳る空の気まぐれに高原で
樹々に寄りそう祖霊たちが笑っている
やがて色褪せて ....
海は心臓
空は動脈
大気は細胞
雨は静脈
川も静脈
さびしがり屋の
きみに幸せだと
蓋してもらって
言わせたいんだ
海は心臓
空は動 ....
わかれた
たぶん、わたしたち
わかれた
さようならも
わかれようとも
言わないで
わかれた
社交辞令で
また会おうねと
言い合って
....
闇の紋
闇の渦をなぞる金
水を切る風
景を梳く風
手のひらの上の 見えない珠の内で
星が生まれ 消えてゆく
その光を浴び 手のひらもまた
消えては現われ ....
緑、揺れている
ゆうらりゆらら
梢の向こうに青い空
昨日はこの宇宙の片隅で
街を驟雨が濡らしていき
青紫に染めたんだ
ピカリと光り響きながら
青紫に染めたんだ
緑、揺れている
....
センスで、感覚する。
あたしのラジオ波のソナー。
リッチ、リッチ。
タツノオトシゴの、
落とし前。
「おまえ、あたしを食べたかったんだろ?」
海の、
開き。
十分 ....
置き去りにされた筆は
黴びて、いいにおいを放ち
窓の隙間から吹き込んでくる青空は
甘く舌に転がりこんでくる
永遠を誓うように
誓われた永遠はキャンパスの上で
苦しみにのたうち回り
....
どうでもいいぢやないか
それは君のくちぐせであり
ぐうぜんにも 君からきいた
さいごのことばでもあつた
ひと月まへ 一緒に飲んで
別れ際にきいた いつものせりふだ
その前に何を ....
左側の
下から二本目には
幼い過ちが
絡みついている
右側の
上から四本目には
小狡い鳥が
棲みついている
左側の
上から三本目に
温かい実を
結びつけてくれた人
....
夕陽を抱いた木々の裸は細く炭化して
鳥籠の心臓を想わせるゆっくりと
いくつもの白い死を積み冬は誰を眠らせたのか
追って追われる季節の加速する瞬きの中
ゆっくりと確かになって往く単純なカラクリに ....
聖書をよく焚いてから飴玉を投げ上げてください。
反転します。
落下しない
林檎
蜜柑
それから
檸檬。
安物です、この宇宙は。
{引用=( ....
古物が集積された
墓場のようなビルの前
フェンスにもたれて
剥げた手足を
褪せた顔を
晒しながら
途方に
暮れて
きみは空を斜めに
見つめている
いつか駅にいたきみ
もうなに ....
老人はおまえに
ものを
放りこむ
赤々とした
その口へ
おまえの頭上で鍋が笑っている
数限りない夕餉の匂いがおまえに
染み付いている、また酒の芳しい香りと
血の流れと涙は静かに漂っ ....
開けた窓から雨の匂いが流れ込み
濡れていく遠い森のざわめき始めて
貴女の声は透明な水底に沈んでいく
クリスマスイブに降臨する
ピッカピカの大天使、
クリスマスイブに舞い落ちる
さらさらの粉雪、
言葉と
こころと
理想と
夢とを
傷つけられて
千切られる寸前まで ....
おとぎ話の中の国は もう
わたしのことをおぼえてゐません
キセルをくはへたお爺さんは もう
わたしのことをおぼえてゐません
アコーディオンをかかへた青年と
まきばで働 ....
大きな泉でも皆が醜く争えば
小さな泉でも皆で仲良く分け合えば
たとえ泉を作りだすことができなくても
後ろの方で述べたことは自分次第で変えられる -と ....
歳を重ねる度に
人間の落とす雫の大きさは
段々と小さくなり不安を感じるが
そんな時は気晴らしに
美術館の近くを散歩をして
入館して色々な絵画を見る
偶然か
横断歩道の向こうに
....
静寂に火を灯す人の声が
柔らかくて肌を滑るマシュマロ
撫でてあげたくなる普通の暮らし
弾む会話の出所が知りたい
同じ食事と短い睡眠で
命を縮めた願望の淵に
駆け付けてくれる友達を失 ....
みたこともない
みなみのくににむかって
いっせいに とびたつ とり
ないかもしれない
あした にむかって
ゆめを 放つ
たどりつけるのかどうか
じつはわからない
ふゆのむこ ....
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