平均余命が 一桁となって
諦観の半旗が たれさがるなか
      いまさら なにに
     こだわり とらわれ
     とまどっているのか

   過ぎ散ったかげぼうしは
 は ....
夢のなかで再び出会う
記憶に眠る人々
言いたいことはわかっている
本心で語り合えなかった
一本の道は遠い
新たな物語は続く
食べきれなかった皿の上
嘆き悔いても仕方ない
哀しみ ....
アスファルト
 誘う
 アスファルト
 瞬く
 水銀灯に照らされて

 
    ちかりちかり


 星座を忘れた
 空のため
 空を仰げぬ
 者のため
 何度も何度も
 ....
ドラゴン出てこない
あんなにがんばったのに
なにも悪いことしてないのに
いっこうに出てこない
どうすんの?
どうやんの?
ドラゴンどこ行ったの?
森を探しても
街中を探しても
どんだ ....
詩を書けば
空よりも青く
哀しみにも負けない歌声がある

ほら、耳の聴こえない男の子が楽しそうにみてる

片足の不自由な女の子は必死に両手を振っている

みつめれば舞台の上で ....
くるりと足を上げ
飛沫もあげずに潜って往く
小石のように すーっと
光がゆらゆら届く辺り
うたたね だから
すぐにまた浮上できる辺り


食事の後 うっかり
文字や何かに集中しようと ....
深層学習の時代に
いつの間にか
生産中止になっていた
色付きの碁石

三人目
の人間たちがこないまま
私たちの票と
反対派のそれを
採決しようとしていた

(いずれはまつりごとも ....
あたまを下げる
手始めに軽く微笑んでみよう
悟られたら諦めるしかない
少しあたまを持ち上げて生真面目な素振りをする
できるだけタイミングよく
、そう、頷いてみせるのだ
それでも ....
美術館の展示物は
来館者のまなざしを食べる
じっくり詳細に見る来館者のまなざしを
ふんだんに咀嚼し飲み込んで
まなざしの味を吟味する
一般者の軽いまなざしは
スナック菓子のよう
 ....
陽を殺し
西の夜空を見上げれば
笑う月
たちまち臭気に囲まれ
三度深呼吸をする
頷けば、嗚呼、
、馬鹿野郎と一緒に眠る
掛け布団に遊ばれ
いま、それとなく終わる 。


 ....
宙に浮かんだ多面体の器を
銀河の零した蒸留水が満たしている
捧げる願いは光線となり壁面を通過する
その中で胎児のようにうずくまり
あらゆる業と宿命を反芻したかった

見上げる夜空に散らばる ....
今日の社会の授業は
体育館でドッジボールだ!

ヤッター!

さぁ、始めるぞ
ボールは二個使うぞ

えー、そんなぁ!
ワー、これ怖い

いいか、これが、世の中だ!
社会人30年目
窓際っぽくなってきて
枯れ木のようですねと言われると
瓦礫だよと答える

達成感がない毎日
これではいけないと思いつつ
つい酒に手が伸びる

ある日リサイクルショップ ....
波立つ湖面は
薄い雲が駆ける空と
雪原が反射する
午後の日差しで
濁った銀色に 染められている

切り立つ山肌は
根雪まで吹き払われ
黒々とした 風の道を見せる

はるか上空 
 ....
いま、確かにたくさん詩が降ってきた
それこそ豪雨のように
詩は辺り一面を打ちのめすと静かに蒸発し
跡形もなく消え去り
私はそれをただ茫然と見守った
だが確かに、今夥しい数の詩が降って ....
散策の道すがら
  杖をつついて 卒寿が呟く

近頃になって
  つつじが丘の街はずれは 
新興住宅の建設ラッシュで
  昔の歩道のつつじの群が
めっきり粗野になっちまったと  

 ....
生かされていることの 苦しみはないの

ネコの目が檻の中で光る

愛されて可愛がられて 生きてきた

イヌの呻きが 壁をなぞる

人間の心持ちと 医療技術で

生かされている
 ....
いてくださる

まだ松葉杖をついていらっしゃる

声なき声などない

その声がきこえる

こころを動かすことのないように

いてくださる


ぼくはがらくたかもしれない

 ....
坂の突き当りの家の縁側に
障子を開け閉めしている人がいる
朝からずっとそうしているのだ
狂っているのだろうか
と思い
それから
あんな風になるのも仕方のないことだ
とも思い
人に言うの ....
この4月にぼくは都会のアパートに引っ越してきた
窓を開ければ早稲田通りが見えた
車よりも多い人の列
駅へと向かう学生と通勤者
その眺めに
ぼくらはいくらか満足していた
奨学金を ....
こんな青い青い日に
額を一発撃ち抜けたら
どんなにスッキリするだろう 
看護婦さんは皆フレンドリー
大変な仕事なのに溌方若々しく
人の話も良く聞いてくれる
ついつい込み入った話もしたくなる ....
     冬枯れした街の
   家並みをすりぬけて
  白糖の雪ぐもがうかぶ
紺碧となった 虚空のもと
   ドライブに便乗する 
   その・・・ひととき 
  卒寿のおひとりさまは
 ....
昔私は郵便局員の試験を受けた
まだ 当時 彼らは 公務員だった そして
筋違いのような学校の知り合いを試験会場で見かけたのだった
世の中は不景気だった そして 私たちは
働きたくはなかったのだ ....
白い都会の硬い土塁の中
あなたが灯をかかげれば
わたしは虹を灯す

遙かなやまの森の中でも
あなたが歌えば
わたしもさえずる

海の彼方の小さな島で
あなたが跳ねれば
こころは ....
トラブルとは人が知らぬ間に
執務室の自分の椅子に腰かけるように
社会が血を滴らせて巣を作る場所に
何の予測もなく腰かけてしまうこと
そして社会の雛たちが嘴で突いてくるのと
ひとしきり格闘 ....
波に逆らい
櫂を失い
沖を漂う小舟
潮に流され
雨に打たれた
辿る術もない星に
影を照らす月
遠く雲は霞み
振り返れば七日目の陽が昇る
怨んでも
風は止まない
ここは深い海 ....
『白い箱。』
それがお父さんだと
どうやって信じれば良いのだろうか?

両腕の中は
最後に抱えた身体よりも重く
悲しい位にのしかかった。

(八ヶ岳の青さに混じり、遺影の輪郭線がぼやけ ....
甘利も絵音もSMAPも

ベッキーひとりに何やられてんだ

ひとの切実を許すほど

みんなお人好しじゃなかった


三度の飯のひとつでも抜けば

哀しいことに腹が減るのだよ

 ....
入り口ふたつ出口みっつで
どこから入ってどこから出るか
選択可能な未来はむっつ。

のぼり梯子ふたつ落下ロープみっつで
どこから登ってどこから降りるか
選択可能な未来はむっつ。

未来 ....
暁のうたたね 夢の中で泣いて
白くぼんやりした夜明けの部屋に
ムウドだけが薄く残っている
メランコリックな仕草で 髪をかきあげる


オルゴオルの上で踊る 白鳥が優雅に
ころんころん ....
枝さんのおすすめリスト(232)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
老細胞の呟き_四- 信天翁自由詩316-2-12
審判のとき- アラガイ ...自由詩16+*16-2-12
帰路- 北村 守 ...自由詩416-2-11
ドラゴン行方不明- やまうち ...自由詩116-2-11
詩歌- アラガイ ...自由詩8*16-2-11
うたたね- ただのみ ...自由詩14*16-2-10
三人寄らない- 高橋良幸自由詩2+*16-2-9
面接- アラガイ ...自由詩4*16-2-9
美術館- 葉leaf自由詩416-2-8
落日- アラガイ ...自由詩6*16-2-8
◎漂流の窓- 由木名緒 ...自由詩8*16-2-8
社会的ドッジボール- イオン自由詩3*16-2-7
ガレキギター- イオン自由詩4*16-2-7
一瞬の影として- いねむり ...自由詩516-2-7
- 葉leaf自由詩316-2-6
老細胞の呟き①- 信天翁自由詩416-2-6
動物病院- 佐白光自由詩2*16-2-6
がらくた- 吉岡ペペ ...自由詩616-2-6
障子- 春日線香自由詩116-2-4
混沌のクマ- オダカズ ...自由詩5*16-2-4
- たけし自由詩616-2-4
色鉛筆- 信天翁自由詩316-2-3
地元のポストマン- 番田 自由詩116-2-3
あなたに- イナエ自由詩16*16-2-2
トラブル- 葉leaf自由詩216-2-2
海原- アラガイ ...自由詩14+*16-2-2
お帰りなさい。- 梓ゆい自由詩216-2-1
切実- 吉岡ペペ ...自由詩216-2-1
_未来の数- くろねこ自由詩3*16-2-1
東風- 藤原絵理 ...自由詩516-1-31

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