私は、黄色い目がきらいです。黄色い目は、 いつだって、雨の日にあらわれます。ぱちんぱちんって、雨が雨戸にあたったり、軒下に溜まったりする頃、黄色い目がやってくるんです。

ぱちんぱちんって音をさせ ....
うさばらしだと言って
かわいいぬいぐるみをバラバラにした
うさぎの

一曲歌でも歌おうか
はやりの歌はだいたいおんなじ
「君は一人なんかじゃないんだ」と言ってくれる

むじゅん~だらけ ....
コイン型に潜んでいた りありてぃ が溢れそうで思わず叫んでしまいそうでした
部分的に降る雨といいますか
局所的にそれはまるで僕だけに降り続けるような
金色でも銀色でもない猿ぐつわでございまし ....
白い。何にも覚えてない。現実、現実、現実、赤くない、高くない、温かくない、現実。感、も無い。すごく寒い思いもしたいのにまるで私は生きてないみたいなんだね。まるで明日も私は生きていないみたいなんだね。ま .... 数分で血が固まり数日で閉じてしまうぐらいの浅い傷を身体に並べて、君は梯子を架ける。だけど君は横になっているので、それは線路にしか見えない。それから俺は、機関車トーマスのおもちゃを用意していなかったこと .... 楕円
(ellipse)
     から、蛇行するよ、君の眼球運動会
なんて空疎な視覚遊びにきゃっきゃと、ち
                  よ
                  こ
 ....
泣いて笑って
閃いて迷って
薔薇を買って
のけ反って跪いて
隠して隠されて
神様に隠し事して
見つかって見つからなくて
ほぼあきらめて頬あからめて
うんと産んで
うんと倦んで
詩を ....
君がめいっぱいタバコを吸って煙を吐いた
だけど、吐き出されたのは煙ではなく砂煙だった
僕は運動会でつむじ風が起きたときのことを思い出した
空は一瞬で濁って
口や目に砂が飛び込んできて、服の ....
あ オチタ
 あ オレタ
  あ コロガッタ
   あ キエタ


もう 何も無い
ただ 結果だけが
自由な行為の結果だけが
ひろくひらき広がっている
高曇りの薄白い空の許
モノ ....
私は部屋の隅にあった、
鍵穴のような小さな穴を覗く。
ぐりぐりぐりぐり、
視線の針先が穴をまさぐる。
私はその触覚が擦れあう音のような、
快感に歓喜する。
ぐりぐりぐりぐり、  ....
普段から平和だのみんなで
手を取り助け合おうと言っている奴らに
何ができる?何ができた?
身体の不自由な人が道端で困っている時
邪魔だとか可哀想だとか
時には笑いながら写真を撮るのもいる
 ....
潮の満ち引きが鼓動と繋がっていた
あるときは優しく
或る時は激しく
わからないままに彷徨う姿は
赤や青に点滅する

夜中の踏切を渡ろうとしても
遮断機があがることはなかった
待ちくたび ....
幻聴の群れに踏みこんで
足を進める
虫のように文字が ざわわ と逃げて道をあける
体が重いから ゆっくりと行くしかないのだけど
ときおり腕をかすめたり
耳元で ぶうん と羽音がしたり
その ....
全ては言葉で始まるのかな。


ものは言葉で存在し言葉で言えないものは存在しない・

絵にかけなくても言葉になって、人の間を漂って・

人の気持ちも言葉になって、言葉が無ければ気持ちも無 ....
見放されてしまった
その先のことを考えていた
しかし恐るべき末路などなかった
マッチを擦って皿に置いた
小説を読み小説を捨て
腐った部屋のゴミの中で寝転がり
息をするたび苦しさを感じて
 ....
嫌な過去は誰でも消したい
良い思い出は脚色して無駄な部分を消したい

自分の過去の不完全な行いを消したい
幸せな思い出をえんぴつでなぞってから消したい

消ゴムで消せたら
消ゴムで消せた ....
          151104
広辞苑を引くと
ふりをするにもいろいろな
意味があり
最高裁での判例を重要視する輩が
不適当だと声高に唱える男女別姓
婚姻における姓の選択は今や世界の
 ....
みどりの線で世界を描く

翠は鎮静のいろ
緋色が補色

融和と柔らかな背反
それぐらいがいいところだとおもうのだ

ビリジアン
青みがかったみどりらしい

マゼンタ
あかるい紅 ....
きみの取扱説明書をみつけた
ちょっと古びて
もう保証書もどこかへいってしまった

皮膚を剥いでゆくように
すこしずつものを整理してゆく

基本性能だけでいいのだ
死ぬまでにデフォルトの ....
安売りをしていたので
星をひとつ買った
命名権付きということで
相応しい名前を小一時間考え
以前飼っていた犬の名前をつけた

部屋の電気を消すと星は仄かに瞬いて
偽物みたいに綺麗だ ....
 
 
水のない駅でした
蝉の音がしました
産まれた日もあやふやなままに

服の端が揺れて
私たちは何か話をしました
並んでいました

指を伸ばせば届きそうなほど
影になるとすべ ....
 
 
朝めざめると
あなたは哀しい
人の形をしていた

毎朝きまって
そうなのだとしても
本当のことは
けっして言わなかった

言葉にできないことや
したくないことを
たく ....
とうとう一度だって
私を嫌いだと
言ってくれなかった君に

私の一部はまぎれもなく
深く、君由来だという事実の
どうしようもない申し訳なさに

あの子が初潮を迎えたときに、
心の底か ....
これを愛などと呼ばないで欲しいね
セックスは白痴の時間だよ
会話にもならないこんな行為、誰とでもできる
双方、
己が器官の快楽を追求しているだけだ

ああ、69ね アラビア数字はエロいよね ....
ゆるして
あたまのうしろの
いちばんやわこいところを
食べてしまったこと


知らない間に
食いしばるのが癖になっていた私の歯は
削れてひどく不格好になり
喋れば口内を傷つける
春 ....
不意に、もうひとり帰ってくる気がする


母は家にいて
私も家にいて
弟が帰ってきて
もうひとり弟が帰ってきて
それから父親が帰ってきて


机に張り付いて私は耳を澄ま ....
{引用=
あかもん行きーー 
 この電車は赤門行きです。ご乗車の方はお急ぎくださいーー}
がっちゃん と音を立てて路面電車が動き始めた。 
「あぁ、間に合った。車掌さんごめんなさいね。」
「 ....


飲みさしのコーヒーの中に
砕けた夏を発見した
掬い上げようとしたら
逃げるみたいに砕けて沈み
底の方で銀色に光っている
人差指でかき回すと
跡形もなく溶けてしまった

 ....

机を彫刻刀で切り付けて
切れ目をひとつ作って指で開くと
そこに海が広がっているときがある
授業中やお昼休みの間はつま先から飛び込んで
そこでじっとしていた
息ができないという点では ....

川底いちめんに
青白い子供たちの顔が
隙間なく敷き詰められて
にこにこ笑っている
岸辺で何かを探すように
水底を見回しているのは母親たちだ
自分の息子や娘を探しているのであろう
で ....
閉店さんのおすすめリスト(30)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
黄色い目- 水菜自由詩1*16-12-6
406- ふるる自由詩3*16-12-4
ハイウェイ、おまえは本当に馬鹿みたいだ- カマキリ自由詩616-12-1
白い- 由比良 ...自由詩4*16-11-29
線路/梯子- rabbitfighte ...自由詩516-11-28
視覚的な遊びってどの程度反映されるか詩- 青木怜二自由詩5*16-11-21
人間活動- やまうち ...自由詩3*16-11-21
灯台- うみこ自由詩5*16-11-20
切断〇補強- たけし自由詩6*16-1-23
針先- あおい満 ...自由詩616-1-21
人餌- リィ自由詩2*15-12-13
閉ざされた夜- レタス自由詩12*15-12-13
幻聴- 無地自由詩4*15-11-27
また、ことばはことば- ……とあ ...自由詩715-11-9
フェイクレザージャケット- 奥畑 梨 ...自由詩315-11-9
消ゴムで消せたら- 斎藤 九自由詩115-11-9
僕は寝ているふりをした- あおば自由詩13*15-11-4
Colours- 梅昆布茶自由詩1915-10-14
空っぽについてのマニュアル- 梅昆布茶自由詩1915-9-1
夕日- たもつ自由詩3515-8-1
記憶- たもつ自由詩1115-6-28
さよなら二十世紀- 小川 葉自由詩1710-7-14
もう会わないから言うけれど- 因子自由詩310-7-12
くそでも食らえ- salco自由詩18+*10-6-4
許せない春- 因子自由詩8*10-3-24
もうひとり帰ってくる気がする- 因子自由詩20*09-2-2
つり銭- リーフレ ...自由詩708-11-10
夏の終わり- 吉田ぐん ...自由詩1808-8-23
学校と女子と男子- 吉田ぐん ...自由詩1608-7-28
夏の変なこと或いは、幽霊の始まり- 吉田ぐん ...自由詩808-7-19

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