すべてのおすすめ
みじかい夜が始まったとき
どうすればいいかはわかっていた
どんな夢を見て
どこへ行けばいいかも
その先でかならず
あなたを失うことも
灰青色のかなしみが
時計の針にまつわるので
空気が気怠さを増してゆく部屋で

六月の似合うそのひとを
あなた という二人称に委ねないために
窓外に滲むあじさいを
しずかにただ眺めていた
 ....
速度0から
バスがゆっくりと動き出す。
時間は命だ。
そんなのは嘘だ。

ただ、私は時給0円で待っている。
家につくのを。

景色が展開する
街が離れる。
ごちゃついたものが
夜 ....
めだまのすきま
おなかのすきま
あしのすきま

かんじてる
かんじてる

みずのこと

けいさんしてる
けいさんしてる

みらいのこと

きょと きょと きょと

 ....
もうどこへも逃げてゆけない言葉たちが
{ルビ凝=こご}る五月闇
夏の色が濃くなるごとに重くなってゆく空

その空の重みに耐えかねて
虚ろになる意識
否 虚ろを装う意識

綴るご ....
日が昇っては沈むように
うつろう
私は
早く死ななければならないのですが
また手が塞がっているふりをするのでしょう
ねむっている
きみの頬
それは言葉のない絵本のようなもので
とてもカワイイ
きみの夢のなかで
そのやわらかな 二枚のページは
そらにとばされた
あかいふうせんとなり
おいしそうな
あ ....
痕がある
誰にも知られたくない痕がある
痕が疼く度に
歯を食い縛る
今はそれだけしか出来ない
やがて痕が
わたしを生かす為の
糧と成る事を祈る
字の羅列に
意味づけはいらない

数字の並びに
規則性を見ても
すべてはランダム

文字の運びに
芸術性を見ても
ほんとはランダム

見る
聞く
読む
書く

 ....
ポツリと雨が降ったと思ったら
また止んだ
傘を畳んだところなのに
またポツポツと降り出した
今日はそんなことの繰り返し
それでも傘を持ってきて良かった
だって今日は少しだって
雨に濡れた ....
頭の中に渦巻いているにごり濁ったぐちゃぐちゃな感情の嵐を
乱暴な線で書きなぐったいびつな直線で
あ と叫ぶ
歌にはならない音で
自分のものではない何かの絶叫で
すべてを壊したい衝動と
すべ ....
あくびで一度とぎれた
ぼんやりとした想像が
ふたたび春らしい匂いをおび
洗われるまま
はなびらとして降る

爪先から土深く送り帰す
耳に触れる波を渡り
押し殺した時間を還す
語感で変 ....
出会う前のあなたも好きとか
別れて十何年経っても好きとか
連続体というだけの他人を愛そうとする
汚れた水中眼鏡
雨の音がする
呑みすぎて目が開かない
公園の木の下
ブランコから誰か降りた
指の間で消えた煙草
祖母の弔い
目覚めたときに窓の向こうから聞こえてくる雨音は
気分を憂鬱にさせることこの上なく
身体のなかに少しばかり残っていたやる気が
一つ一つの雨粒によって流されていく
なんのやる気が残っていたというの ....
花の中にはもう
ミカンが始まり

これからひと夏
こたつにミカン

思いもよらない
未来がまってる

ミカンにとって
お酒がとても
透明
こんなにも
力強い 旨い
すごい
卵がない
と言うのとまったく同じ重たさで
愛してない
と言う
君は
軽やかに靴を脱いで
眠りはじめる
鳥たちは
詩の滅亡、と言う
巣の作りかたを忘れてしまって
帰る場所がないの ....
サフランライスを仕掛けて眠るの 明日がやさしくなるように

クミンをひとさじ願いを込めるの 昨日を許すように

きっと一晩寝かすから そっと涙を流すから


情けない私を ダメなやつだね ....
目の前が
桜の花びらに
埋め尽くされていたとき
きれいだった

若葉がちらちら
顔を出して
蕊だけが残った枝は
好きになれなかった

春のはじめの
端っこの方だけ
少し彩っては ....
 改札口を出ると いく筋もの河が流れる
 灰色の淵に浮かび
 すべらかにいく青をみつけた

 水の歌
 三月も終りの
 生暖かい大気に 還ってゆく
 透明な
 水の歌

 だが ....
見交わす、
立ちのぼる、
瞳の中にまるで陽炎のように揺らめいている
うす紅色の櫻の樹木
強い追い風に吹きつけられながら
一匹の猫が
民家の塀を
豹の速度で駆け上ってゆくさまが見える
掠 ....
ぼくの犬が消えた日
空には深爪したような月があって
そこだけがぽっかりと
穴が空いているようだったよ

ぼくの犬が消えた日
学校までの通学路はとても長くて
おまえのだらんと長く伸びた
 ....
六月の森に泣く
道化師の
ガラスの涙

こぼれる
すべての助詞

〈をとととがとで とのとへと…〉

遠心力のない世界が
一回転すると

不意に頬よせる
少女の
杏子のく ....
 季節風が未練がましく吹きつのり
 北野天満宮の梅苑に白梅が咲き始めた
 春が来るのか

 昨日よりは
 今日よりは
 明日よりは
 理想の 胸に馳せめぐり浄らかな人生を
 描いて ....
あなたはつづき

かつていた
誰かのように歩き
かつていた
誰かのように迷う

纏っているのは
誰かの悲しみのつづき
そうやって続けていれば
いつかは悲しみ終るかな

いや
 ....
そしたら
遠まわりをして、
ゆっくりと忘れていこう

したことのすべて、
思ったことのすべて、
何度でもおなじふうにするしかない
春のすべてを

すみれ、れんぎょう、えにしだ、は ....
半分に割ったシュークリームのように頭の中から脳が溶け出す

皿の上にこぼれたカスタードと血と共に流れていった自我

甘みと痛みも違いはなく同じプレートの上この地球を彩る

感情は起きた出来 ....
声を触っているうちに
忽然とある日ひとだった
言葉は貧弱だけれど
壊れることのない強さと温かみがあった
恋をしていたのだと思う、生きるということに
固形の身体と
呼吸はいつしか覚え ....
毛糸の陽だまりにも春は来ていた
健気に母が計算した数式は
今朝、消しゴムで消しておいた
経験だけではどうしようもない
結論や結果があって
けれども僕らは
健康な明日を願うのだった
 ....
水宮うみさんの自由詩おすすめリスト(1267)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- はるな自由詩523-7-7
あじさい- 塔野夏子自由詩12*23-7-5
ただの呼吸- asagohan自由詩223-7-4
カニキュレーター- 日朗歩野自由詩1*23-6-1
五月闇- 塔野夏子自由詩7*23-6-1
五行歌- 自由詩223-5-14
あかいふうせん- 本田憲嵩自由詩623-5-14
飛翔- 渡辺亘自由詩323-5-14
羅列- シホ.N自由詩223-5-1
今日はちょっと- 坂本瞳子自由詩2*23-4-30
嵐、明けて、恋- 赤錆自由詩223-4-30
まだ春- soft_machine自由詩5*23-4-30
辻褄合わせ- mizunomadoka自由詩623-4-30
ヤチル- mizunomadoka自由詩423-4-30
いまはまだもうちょっと- 坂本瞳子自由詩3*23-4-29
ミカン(春)- 日朗歩野自由詩3*23-4-28
すごい- 日朗歩野自由詩2*23-4-27
卵たち- はるな自由詩623-4-23
カレーな気持ち- 短角牛自由詩2*23-4-17
chill- 木屋 亞 ...自由詩4*23-4-16
水の歌- リリー自由詩5*23-4-15
櫻坂- 本田憲嵩自由詩623-4-15
オムライス- ちぇりこ ...自由詩923-4-14
紫陽花の森- 藤原 実自由詩3*23-3-29
小さな女- リリー自由詩8*23-3-28
つづき- やまうち ...自由詩323-3-27
春のすべて- はるな自由詩623-3-27
決壊- 自由詩223-3-26
- たもつ自由詩4*23-3-24
景色- たもつ自由詩623-3-21

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