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海はにびいろ
雨の匂い
忘却された団欒が
遠い漁り火に
燃えている

降り始める雨
降り始める雨
にびいろを打ち
にびいろに渦巻き

 (今頃何処かの街角で
 産まれ落ちる子の ....
跳びはねる
君のちいさな掌のくぼんだ池から


跳びはねる
その透明な小魚たちのまだ汚れていないが


跳びはねる
雲間からひろがってゆく青空と太陽にむかって


跳びはねる
 ....
ピンクムーンに照らされて
今宵、彼方へと旅立とう
仄かな明るみと陰影と
小刻みに震える声達が
旅の一瞬と永遠と
微かなその予兆すら
静かに呑み込み
消していく

ピンクムーン、ピンク ....
光を感じ窓際に立つ
少女の夢の遥か向こう
今日も世界は廻っている

虹が地平遥かに立ち
吹く風、覚醒を誘うとき
花を世界は少女に置く

(チリチリ舞う風の粒子
光はそれらを透過して
 ....
さっきから雨が降っている
冬の雨、なぜか落ち着く
今日は
氷入りのコーラに
紙巻タバコがある
セラミックヒータがあって
部屋の中は暖かい
一時の快感に酔う
コロナ禍の為の世界的な
生 ....
ひろびろ青がひろがって
鳥の群れが行き過ぎる
街は熱波に曝されて
子らの午睡を浅くする

  *

ちから抜けちから抜け
胸にわだかまる不安感を
呑み込みおれは街を行く
こんなにひ ....
俺は朝から何も食べていない、
ひたすら吐き気の塊だった

静けさに沈む
 何もない
静けさに沈む
 足場を欠く

俺の肉体と意識は解離したまま、
新緑の芳香をひたすら嗅いでいた
そ ....
春の約束
永遠に叶わない約束
散るときを知って
失墜しながらそれでも
対の自分をさがす
さがし逢えたら手を繋ぐよ
ひとのまばたきより短い時間を使って

もしも一対になれたら
空へはば ....
十四歳のある日
ぼくは
あらゆるものが
きっとこのままなのだ、ということに
気がついた
ひとは、ある種の
限られたコミュニテイは
このまま
もう
どこにも
行くことはないの ....
忘れじの、なんのその。
今日も、愛すべき君への歌を詠う。
酔っぱらいのほうが、人生の花見坂はあるきやすいのだ。
尊き君に歌を詠う。

欲の渇望と権力への吐き気。
まるでなにかを産みだす ....
もはや、苦々しい毒薬を飲むような、痛みもなくなっていた。たった1本2〜3mの縄が、この世の一切の苦しみから救ってくれる。これ以上の薬があるだろうか。なのになにが悲しくて涙を流すんだろう。大好きな音楽を .... カーブを投げすぎて
すこし肩をこわしたこともある
直球を投げる時にはスピンを心がけた

ひつようを感じないものは
持たなかった

根っこはそうだから
じぶんの分際がときどきこうやって
 ....
聞いていいんだよ
私は寂しかったよ
先の平たいアイス用のスプーン
最後まで綺麗に掬えるからって
あの頃のあなたって
そんなだったね
そんなだったよ

懐かしい路地裏のカフェ
ティース ....
「メタモルフォーゼ」

虹翻って、音楽。


「砂埃と漂白」

短距離走、すな わち校庭のブリーチ。


「シチュエーション」

引き潮、はだし、見つめ合う、空踏むサンダルよ ....
春が来るらしい

誰かが

わたしの肩を

抱きしめているような温みがあり

天と大地の鼓動が聞こえる
アスファルトが選ぶ雨は
どうしてこんなに優しいのだろう?
遠い昔に私が持っていたものを
まるで知っているかのようだ
 
まだ誰も数えたことのない数字が
見つかってしまうかもしれない今夜
 ....
実際、地球は本当によく回っていると思う。
朝日が差し込む部屋で歯を磨きながら
酔っ払って泣き続けた昨夜を思い出し、ふとそう思った。
床に転がった酒瓶に目を向ける。
中国出張帰りの同僚にいつか土 ....
喉までせりつめてくる
ものをいなし
喪われた月で首飾りをつくる

詩篇の鉄道は砂礫ですっかり
いっぱいだ

降り掛かる酵母のようであろう
それはやさしげなシダ胞子

副詞に錠をおろ ....
大きくなった君のおなかに
毎晩クリームを塗って
赤ん坊に声をかける
人間の果実は君のおなかに実る
この果実の中では赤ん坊が
手足を動かし呼吸していて
少しずつ人の形として熟していく
 ....
近所の婆さんから焼き芋をもらう
紅はるかって種類を初めて作ったとか
太い焼き芋だ
齢八十余年の初めてをいま喰っている
{引用=内から喰われる}
くちびるから離れる熱い器
つかもうとして膨らんだ白い手は光にとけ
網膜にしみる青さをかもめが掻っ切った
上澄みだけ日差しに毛羽だった 
時のよどみ底なしの 泥夢―― ....
綿の毛が風に飛ばされ
            小麦の穂は枯れていく

見よ、紙幣と言われた紙屑が宙を舞う つまり

誰かがシュレッダーにかけてビルの屋上から撒いたのだ

これは、ま ....
死の前日の君へ、死の翌朝の僕から

忘れ物を届けたい。このささやかな詩手紙で。

どこかへしまい込んだまま
すっかり埃まみれなまま もはや記憶だけのままの
使う事もなかったアレは、かなり貴 ....
はじめまして
いなくなっちゃう前に出会えて良かった
品番間違えてないよね?
反応速度はこれくらいでいい?

はじめまして
リセット機能なくて今までどうしてたのさ?
プライドだけは純正品、 ....
知覚感覚が
空の彼方を震えさせ
海の底を掻き回しても
それがいったい何だと言うのか
僕には大事な夢がある
胸震わせる予感がある
たとえ旅路が終末でも
置いていけない憧れ持ち
五感の海を ....

十の詩を書いたそして消した
これが十一番めだだけど
十のよりずっとわるいかも
もうここにはなんにもなくってあるのは
指に凭れる少しの重力と諦めだ
あんまりじぶんとばかり遊びすぎて何度自 ....
この服を脱ぎたい
そうしたら
気のいい単語と
すこしの助詞や助動詞たちを連れ
ピクニックにいくんだ

パラソルの下で
サンドイッチを食べる
貝殻を覗いて
蟹を見つけたり
珊瑚や不思 ....
夢の夜空に星々は
巨大に不穏に輝いて
渦巻く星雲が三つ四つ
眩めく明るさに発光し
それぞれの存在を鮮やかに
闇のスクリーンに穿っている

夢の夜空はやがて刹那
一つの艶かしい発光体とな ....
{引用=「すべての月曜日は青い」}

Cerurean Blue Monday
{引用=セルリアンブルーの月曜日}

Cobalt Blue Monday
{引用=コバルトブルーの月曜日} ....
此処は何処よりも静かで
憎んだら自分が駄目になる
森の奥、新緑のラグーンが囁く
「もういいんだよ」
その声は耳に届かなかった
届いても降りて来なかった

自由という名の劇場
戦いはまだ ....
由木名緒美さんの自由詩おすすめリスト(3109)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
漁り火- ひだかた ...自由詩921-12-7
あまだれ- 本田憲嵩自由詩721-12-5
ピンクムーン- ひだかた ...自由詩621-12-2
祝福のうた- ひだかた ...自由詩9*21-11-28
国を憂う- ジム・プ ...自由詩5*21-11-22
青い街を行く- ひだかた ...自由詩15*21-7-16
夜の律動- ひだかた ...自由詩521-4-22
対の羽- そらの珊 ...自由詩15*21-4-17
十四歳で死んでいったやつらに- ホロウ・ ...自由詩16*21-4-6
忘れじの- a i自由詩221-3-12
悶絶句- a i自由詩2*21-2-15
時のメイルストロム- 道草次郎自由詩321-2-12
ティースプーン- 妻咲邦香自由詩4*21-2-12
一行詩- 道草次郎自由詩2*21-2-11
冬の終わり- 黒田康之自由詩321-2-10
- 妻咲邦香自由詩8*21-2-10
地球が回り続ける原動力- ごまたれ ...自由詩8*21-2-8
包帯星団- 道草次郎自由詩3*21-2-7
果実と花- 葉leaf自由詩221-2-7
- 黒田康之自由詩321-2-7
眼のない光- ただのみ ...自由詩5*21-2-6
シリーズ「詩人たちの末裔」- アラガイ ...自由詩13+*21-2-5
底を浚って- ハァモニ ...自由詩321-2-4
はじめましての詩- 妻咲邦香自由詩4*21-2-4
願い- ひだかた ...自由詩421-2-3
- 道草次郎自由詩2*21-2-3
この服を脱ぎたい- 道草次郎自由詩8*21-2-1
夢の夜空- ひだかた ...自由詩521-2-1
Every_Mondays_are_Blue- 墨晶自由詩8*21-2-1
プロポーズ小作戦- 妻咲邦香自由詩5*21-2-1

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