網戸の外は青い空
網戸の内は灰の心

青はあくまで深さ増し
鬱はどうにもどん底で

世界と私は無関係
私が無くとも世界は続く

ああ、全くそれなのに
涼風が肌を不意に撫でる
その ....
人生の走行距離はもう僅かかもしれないが
スーパーカブ程好きな乗り物は無いと思っている

角栄大臣の日本列島改造論で大陸との現実の橋ができていたら
スーパーカブに跨って日本のあるはずもない誇りな ....
プールの天井を見つめれば
そこは宇宙

光の乱反射は
全ての思考を超えていく

わたしは水面に
ただ浮かんでいる

E=mc²
アインシュタインの直観は
多分正しかった

わ ....
かなしみは
雨降るなかに
浮き上がり
泣いているのは
誰なのか
こころの奥処で震えている
遠く遥かな心象を
雨が静かに消していく

冷たい雨は降り続け
街はけぶり霞んでいき
救わ ....
遠くで鐘が鳴っている
ひんやり切ない秋の日に
何処までも高い青空に
追いかけても追いかけても
決して追いつけないあの場所で
(金木犀が軌道を舞い
秋の大気が生まれるところ)

遠くで鐘 ....
美しいのは
ぼろぼろだから

逃げて
隠れて
捕まって

ひたすら殴られ
また逃げて

見つからない私の心は
空にでも海にでも
隠れてしまったから

いつしか
南も北もな ....
雨降る夜に
孤独を曝し
けぶる地平へと
走っていく
滾る思いを
冷雨に濡らし 

救われないと分かっていながら
逃れられないと分かっていながら
夜闇のなかを走っていく
ひたすらに、 ....
朝、起きて詩のサイトにログインしたら
ポイントの通知が9件もあって
驚いたけれど、とても嬉しかった
コーラも買い置きが尽きたので
氷水を飲みながら
ワードの画面を開いて
パソコンのキーを片 ....
詩人の肖像は
誰にもわからない

あるときは
長く執拗な夏
異教徒の祈り

暮色の岸辺の苫屋の
清貧という夕餉

園遊会での貴婦人の
緊密なコルセットの誘惑

屋根裏の経済 ....
秒速2m
まだ来ない夜明け

一日ごとに
増えていく知識

一秒ごとに
尽きていく命

得たものはいつでも
失ったものに釣り合って
途方に暮れる

秒速2m
夜明けが追い越 ....
降り止まない雨が
心の奥底に言葉を溢れさせ
魂の隙間から
零れ落ちるような光滴たち
無数に煌めき散逸する
終わらない旅路の果てに
訪れるもの一つ
想い描けないなら
何億もの地上の眼を掃 ....
過ちはどこから
一滴でも王冠が生まれる
祝福が生まれる
歓声
うたが
はじまる





聖母は
吸音室の中で
腫れた乳房を持て余し
途方に暮れた

うたごえは聞 ....
もういいのです
きみは鼻血をださないように

恋も科学なのです
かったるいものもぶっ飛ばして
でも恋は愛よりもましかもしれません

たくさんの恋の集積と
未知の涙や動揺とともに
初め ....
通りすぎる街並みには
金木犀が甘い香を放ち
賑やかだった蝉の鳴き声は
示し合わせたかのように静まり返り
秋が熱した夏の背を押しやって
青く青く立っていた

あゝまた来たのだな
わたしは ....
良かった
猫を見た時の私の思いは
可愛い だったから良かった

私の中にあるそれは
確実に私のものだ
それは絶対に
誰にも奪えないものだ

驚いた
仕事でミスをした時の私の思いは ....
そうやっていつも気づかないふりで逃げる
上手く逃げたと思っていても
いつかは対峙する時が来るものだ
ひとり
佇んでいたプールサイドは
夏の光に汚れて立つのがやっとだった
きみが
手のひら ....
日がな一日
謎は謎として在り続け
私は五感の縛りに沈む
思いは鬼火のように揺動し
逃れる的を掠めていく
現象する本質を
律動する思考を
掴みかけては取り逃し
夢の底で溺れている
予感 ....
周りのみんなが眠っているのに自分だけが目覚めている夢を見た
起こそうと呼んでも誰も返事をしてくれない

窓の外で陽射しだけが明るい
いびきが響くま昼間の午睡

眠っている大人たちの間に身を ....
顔もわすれたのに憶えている声


その星を物語だと想ってる


言葉を知る前に聴いたモノローグ


あなたのあとがきに揺れている木陰


お話が終わってもまだそこに居る
小学生のころ一度、田舎の学校に転校した

転校して間もないころ、教室に一人で居たら

開け放していた窓のカーテンが風で膨らんで

担任の机に置いてあった花瓶が割れた

後で花瓶が何故、 ....
外界があるのに
自分だけに関わり
ひたすら孤独な創造作業をしていかなければならない
彼方から打ち寄せてきた世界を
創造して 創造して
内的な孤独に没頭する
宇宙の闇の時間、
宇宙の真夜中 ....
閉塞してはいけない
開脚もしてはならない

同じ条件のなかでプログラムするならば
遁走する豚の尻を追わなければならない

複雑なきみはミニマムな自己を取得したかい
僕はきみをいつ ....
スーパーで11円の麩菓子を
一つだけ買って
ポケットに入れたおいたレジ袋に
製氷機の氷をもらって帰る
スーパーの駐車場の車に乗り込んで
マスクを外して
車の窓を開けたら
雨が降りだした
 ....
西の空が晴れた夕暮れには
宵の明星が黄金に輝き
地上から仰ぎ見るそれは
宇宙の高貴を惜しみなく放つ

この星に生まれ
過ごした日々は
ただただ眩暈
余りに早く遠去かり
余りに遠く奥ま ....
雨が降る
夜更けの街に
濡れていく
ひたすらの闇
広がって
向かいの家に
点る灯り
故郷のように
懐かしく
忙しく動く人影が
家族の居場所を
教えている

ひたすらに
広が ....
ふるさとみたいな
おなかのつめたい石に
雨が降る

チャコールグレーの傘をさした
すぎやまくんに
水溶性の雨が降る
溶けていくね
好きだったのに

ほんとうは存在していない ....
僕たちは妄想を充分に知ってしまった
僕たちは世界中の女性に憧れてしまった

僕たちは愛されない苦痛を知っている
僕たちは自分であることにときどき疲れてしまう

自分の番地を持たない君とは友 ....
その海は静止していて動いてるように見えるのは錯覚だった。



階段の裏側でまた目を瞑りだれかの青い落書きになる。



愛にあふれた優しさでわたしの{ルビ瞳=め}にあふれる涙がありふ ....
哲学者と詩人と新宿のホームレス
もしも資質があればなんにでも

応用数学者と宇宙物理学者あるいは
ドビュッシーとツトム・ヤマシタ

こんな問題意識で生き伸びても
脳力もないのに戸惑うだけ ....

卒塔婆を飾る花は何を思う
墓石の影に折り重なり寄り添う人々
7年前の貴方13年前の貴男だろうか
歳月は姿なく容赦なく降り積もる
人々はもうすっかり汚れてしまって
絢爛に咲き誇る花々は一 ....
末下りょうさんのおすすめリスト(463)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
鬱と青- ひだかた ...自由詩12*21-10-3
スーパーカブ讃歌- 梅昆布茶自由詩1721-10-3
温水プール- TwoRivers自由詩10*21-10-2
夜のスケッチ- ひだかた ...自由詩921-9-30
遠くで鐘が鳴っている- ひだかた ...自由詩521-9-28
冬枯れ- TwoRivers自由詩4*21-9-26
DNA- ひだかた ...自由詩821-9-25
朝の憂い- ジム・プ ...自由詩3*21-9-24
詩人の肖像- 梅昆布茶自由詩2121-9-23
ねむる- TwoRivers自由詩14*21-9-19
湧出- ひだかた ...自由詩821-9-18
サーキュラ- ブルーベ ...自由詩221-9-17
きみに- 梅昆布茶自由詩1521-9-17
この秋、神明_新たな始まり- ひだかた ...自由詩721-9-16
今日の一片- RAVE自由詩5*21-9-15
夏声- ふるる自由詩8*21-9-14
真っ白な一日- ひだかた ...自由詩721-9-14
午睡- Lucy自由詩5*21-9-12
おはなし会う- 水宮うみ川柳3*21-9-11
冬の朝のホットミルクみたいに- ジム・プ ...自由詩3*21-9-10
プロセス- ひだかた ...自由詩8*21-9-9
丘の上- 梅昆布茶自由詩1421-9-9
私の日常- ジム・プ ...自由詩2*21-9-8
黄金- ひだかた ...自由詩521-9-6
雨降る夜に- ひだかた ...自由詩5*21-9-5
水溶性の雨- 自由詩17*21-9-4
僕たちの- 梅昆布茶自由詩1521-9-1
表情- 水宮うみ短歌8*21-8-31
発掘幻想曲- 梅昆布茶自由詩1221-8-27
お彼岸- 宣井龍人自由詩6*21-8-26

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