暖房や裸のイヴの息遣い 暖房がよく利いてからスベる芸 遠ざかるボイジャーニ号蓮根掘る 非常階段には
扉があって
内と外が隔てられている
内のものかといえば
そうでも非ず
外のものかというえば
そうでも非ず
非常のために作られた階段
日常では使われない
避難通路

 ....
もう二度と開かぬ口で冬菜摘む 地平線の上に青く燃える空
胸が焼かれていく

目を開かない私を見て
赤目の鳩は首を傾げる

白い花なら要らないよ
たくさん土に眠って居るから
胸に飾った赤茶けた花
これで息が出来る
 ....
五時間半のパートも毎日つづくと
腕も、足も、腰も痛くなって
お風呂上がりにはからだじゅうに 
星を貼って、寝ます
星は、
ツボとよばれるからだの黒点に貼るから
いくつか貼ると
わたしのか ....
       生まれたね
       やさしい手で研がれ
       水をたっぷり
       ふっくらつやつやと
       今日は卵にしようか
       それとも納豆 ....
咳き込むや特定秘密保護法案 膝下五センチのスカート丈
三つ折りの白い靴下
おかっぱに切りそろえた髪
私は校則通りの平凡な中学生

ふくらはぎ下までのスカート丈
伸ばしたままの靴下
パーマがかかった茶髪
そう、あな ....
教え子の耳たぶ噛むや背理法 咳きや夜陰を照らすカノープス あともう少しと思うところで
火を止めるのよ
もう薪はくべなくていい
蓋をあけてはだめ
後は鍋ごとさめるのを
待つの
ゆっくりさめながら
ジャムはだんだんジャムになるから
リスの母さんは ....
ごめんね、ありがとう。

どうしてかな、わたし。
やさしくできなくて。

きまずいときも、
なまえをよんでくれたこと
うれしかった。

ごめんね、ありがとう。

わかっていたのに ....
ぬるま湯を飲む時はお湯に水を混ぜる子でした。
横縞のモノクロを縦縞にして着たがる子でした。
今よりもっと冷夏の目で見つめていた昆虫の祈りは、
今ではもっと寒冷の手で乾いた死骸を潰します。

 ....
彼からの着信音以外は出ない         窓ガラス
        伝いおりる
        雨粒ひとつを
        ゆびで追う

        祈りとは
        この雨のような
        ....
       そのとき、
       とおくがみたいと
       そうおもった

       朝と夜のはざまで
       そのひとは背中を向けていた
       けむ ....
いつもカメラにフィルムを入れずに
写真を撮るのは
大切な一瞬の
記録を拒絶しているから

それでもシャッターを切るのは
シャッター音とともに
大切な一瞬を自分の記憶に深く刻むため

 ....
渇いた水平線を望むとき、心は無風であった。出港を告げる汽笛が
鳴る朝、母は死んだ。小刻みに震える手を抑え、器から水は溢れて
袖を汚した。

街の商船の出港に沸く騒ぎに片耳を塞いで、昨日の残り物 ....
冬の子どもたちが
落ち葉のマントを纏って
手をつなぎ
かごめかごめをしている

誰かが
あっちだ
と言って走り出すと
手をつないだままで
一斉に駆け出していく

遅れた子を 心配 ....
両の眼の平行線が二人を射抜き 行きつ戻りつ 
熱を持った細胞が身体を離れて蒸留する

新たに生まれる神秘性を持つ、そのものは幽かな産声をあげる

どちらの魂に矢を射るのか

射られた ....
山道は
うつらうつらと 川のように曲がりくねり
日差しが 折り紙の 折り目のよう
知識の折りたたまれた場所に
潤うしい硯の前に 座ろう



花は、テーブルにひとつあれば いい ....
あなたに言葉を伝えたときのほとんどは
誤解を解きたかったり
僕のことをわかって欲しかったりしたときだった
今でも同じ理由であなたに話しかけたくなるときがある
もう今は
届かないけど

 ....
風邪をひいて一日寝ている
よくもこんなに眠れるものだ
寝ては目覚めてまた夢を見る
夢で野垂れ死にしても不思議ではない
見知らぬ旅館に隠れている
ドアが開いたかと思うと風呂上りの子どもが転がり ....
 3 足のある眼鏡

わたしの仲間は誰でも言うのだが
決して信じてはいなかった
「眼鏡には足がある」など

だが 今朝 眼鏡が消えた
確かに洗面台の横に置いたのに
顔を洗っている間にど ....
心の言葉と 言葉の心
写し身流れ 姿はともる

おりごとの戸の 金具は錆びて
つけかえる鍵 やがてはつきる

のぞきこむ目が 目隠しをする
指文字が消す しめった曇り

息吹きかけて ....
  四角い形をした
  それは別れの言葉だった
  きみのくちびるは歌わない
  ただ、冬の風にかわきながら
  いいよどんだり
  いいまちがったり
  いいきったりするだけ
 ....
誕生日いがいは
お祝いの日じゃない
なんでもない日が
ずっと
毎日続いているけど
グッと耐えて生きていく

    🌼

私は今
自分という人間を
ふるいにかけて ....
こころの2重螺旋
ことばの2重螺旋

裏階段をのぼって
巻貝の音を聴いた
気がした
tamamiさんのおすすめリスト(931)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
暖房や裸のイヴの息遣い- 北大路京 ...俳句413-11-30
暖房がよく利いてからスベる芸- 北大路京 ...俳句313-11-30
遠ざかるボイジャーニ号蓮根掘る- 北大路京 ...俳句613-11-30
【非常階段】_詩サークル「群青」11月の課題「非」への提出作 ...- そらの珊 ...自由詩2013-11-30
もう二度と開かぬ口で冬菜摘む- 北大路京 ...俳句2*13-11-29
雨曝しも厭わない- 雨慈ムシ自由詩213-11-29
星座- たま自由詩35*13-11-28
生まれたての朝- 石田とわ自由詩15*13-11-28
咳き込むや特定秘密保護法案- 北大路京 ...俳句313-11-28
さくら色の息吹- 夏美かを ...自由詩33*13-11-27
教え子の耳たぶ噛むや背理法- 北大路京 ...俳句4*13-11-27
咳きや夜陰を照らすカノープス- 北大路京 ...俳句4*13-11-27
さめるまで- Lucy自由詩24*13-11-26
ありがとう。- 未完自由詩3*13-11-26
[逆さ水]- 東雲 李 ...自由詩513-11-26
彼からの着信音以外は出ない- 北大路京 ...自由詩113-11-26
雨のむこうに- 石田とわ自由詩12*13-11-25
とおくへ- 石田とわ自由詩11*13-11-25
あなたがわたしを拒絶しないと信じたいから- ichirou自由詩8*13-11-25
_「関係のない舟」- 宇野康平自由詩213-11-25
校庭- Lucy自由詩24*13-11-25
情熱- 由木名緒 ...自由詩6*13-11-24
消えるには少し速い- るるりら自由詩20*13-11-24
ただ一度の遭遇の一滴- クナリ自由詩5*13-11-24
風邪と悪夢- ただのみ ...自由詩21*13-11-24
年を取るとはこういうことか2- イナエ自由詩17*13-11-24
指_タクト- 砂木自由詩14*13-11-24
バラード- 草野春心自由詩313-11-24
【_なんでもない日_】- 泡沫恋歌自由詩18*13-11-24
螺旋- 梅昆布茶自由詩1213-11-24

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