腰が大きく曲がった
近所のおばあちゃんが通るたび
あの中には何が入っているの? 
と、母に質問して
そんなこと聞いてはいけません
と、言われた

大人はいつだって
ほしい答えをくれやし ....
花柚子を貰った
実家のお向かいの家で
段ボール箱3箱も採れた内
実家でいただき、
そこから、
わたしも鍋いっぱい分けて貰った



柚子は好き
柚子胡椒も好き

柚 ....
おおゆきが降った夜
雲の切れ間で
三日月につかまって
空中ブランコしてたのは
木の葉の舞う頃
行方不明になった黒ネコ

最初は新聞の折り込みチラシ
猫のアップの写真の下に
「飼い猫を ....
手渡しされた新しい年は
少し
湿り気を帯びていて
私の砂時計は
サラサラと流れていかない

古い年に取り残されたものたちが
色を失い
塵、となって積もっては
風に吹かれて
冬空に溶 ....
ミッキーも大黒様の使いかな <十年>
もう十年も
好きでいるのですから
あと十年は
好きでいるのでしょう。





<途絶>
報われたいと思ったことはありませんよ
報われてしまったら
そこで終わりです ....
1980年になったと
あの日、テレビはカラフルにうたっていた

パロディでも懐古趣味でもなく
アイドル歌手は真っ正面に
キラキラな服を着て歌い
その後に続いてニューミュージックがかかる
 ....
伯父さんのお葬式の日に
父に会いに行った
病床で 夢と現のあわいを
ゆっくり行き来している父は
「今○○さんが来て行った」と
仲良くしていた兄の名を言う
その人が亡くなったという事を
お ....
栗色のたてがみをなびかせ
どこまでも駆けて行く
その凛々しい姿どこまでも
草原の果て 日の昇る場所
おまえは駆ける 駆ける
休むことを知らない
この大地をどこまでも
おまえはひとり駆けて ....
じゅうたんをほどいてゆく
いろとりどりの糸があらわれる
つむがれていた星々の
ものがたりがきえていった

糸をほどく
きぬの生まれでた
まゆにもどってゆく
蛾のはいた
むすびめのない ....
巷を遠くわが宿に
来し方を返り見つつも
さいはひに充つるひと時
蓄音機ふと出だしたり


奏楽はいと珍らかに
泰西の忘却の曲
ゆくりなく求めたりしを
麗はしき協奏楽や


空想 ....
さらば
目の前の壁よ

もう避けたりしない
遠回りはしない

もともと
壁なんてなかった

あったのは自分が作り出した
架空の壁だ

パントマイムの壁のように
架空の壁を皆に ....
麗しい時間が
高速のように
過ぎ去るのは
なぜだろう

新雪を踏む
この一時の喜びも
同じ気持ちなのだろうか

淡い月夜の匂いも
沸騰したての湯気も
机上での思わぬ発想力も

 ....
東日本大震災で被災した人達はまだ仮設住宅で暮らし厳しい現実と向かいあっている。
福島原発は何十年という将来への傷跡を残し現実問題としてある。
なのに僕達は東北にも福島にも原発の問題にも真面目に向き ....
寒い夜 ふと思う

この道を歩いて
どこまでいくのだろう

後ろを振り返ると
たくさんの場所に行き
たくさんの人に出会ってきた

こうして 創り上げられた私がここにいる

何でも ....
私のお気に入りのもの
見ているだけでよかった

それを 手にとることができたら
自分のものにしたいとおもう

手に入れたら
今度は離したくないとおもう

もっともっと…

見 ....
肝臓を休めて眠れ春支度 それは

朝日の中からオレンジ色の光を選び出し
白いフロントガラスに投影する技を持つ

火傷した現実も
湿布のように冷やしてくれる

道を見失うことがないように
巷の腐臭を凍らせ ....
冬深み忘られし古詩
ひとり誦す万感の
めぐる想ひに耽りたり
歩み来たれる二十年


あまた去りにしうた人の
足跡たどり後世に
員外私淑弟子たり
言の葉の道歩みそむ


岩むらひ ....
母からの電話
実家の私の部屋を母が掃除していて

「小さな何かの種が机の引き出しに
いっぱい散らばっているけど
捨てていい?」

小さい種?
クレオメだ

  「だめだよ。大事な種 ....
だれにも打ち明けず
唯一の理解者たる
机上のかえる達は片付けられ

何に
苦しみ
何に
絶望し
何に
寄り添い
何を
恐れ
何を
求め

旅立つのか


されど
 ....
薄紅の花びらの真中で
一匹の蚊が死んでいました
その造花の霊廟には
微かに白く埃が積もり
異なる時が流れているのです

知っていましたか
昆虫は外見が骨格なのです
死んだニンゲンが放置 ....
いのちある
きのうは

醜く
苦しく
さびしく
うれしく
輝いて


いのちある
言葉は

清く
汚く
痛く
美しく
生きる


いのちある
今日は

泥 ....
トルコの東部農村地帯の子供達は貧しさの中を生きている。
トルコは経済成長しているが日本ほど経済成長はしていない。
日本が経済発展していく中で失っていったものがトルコにはあるんじゃないかと思う。
 ....
今年も届いた母からの小包

まずは
?AKB48みたいな洋服がほしい?
という娘達のリクエストに応え
母が見つくろってくれた 
チェックのワンピースやミニスカート

その下には
ハロ ....
寝室の窓の外で
また今夜も
切れかかった街灯が
青白い点滅を繰り返す

この世に未練があるのか
ただ惚けてしまったのか
それとも
死二ユク前のあがきなのだろうか
今夜も
わたしの静 ....
コロコロ ゴトゴト
コロコロ ゴトゴト

車のドアポケットの小石が
今日も小言を言う

夏休み
娘が海岸で拾った
薄緑色の小石が
車のドアポケットで
今日も小言を言う

アクセ ....
姿は見えず

言葉を伝え
物を破壊し
美しい歌を運ぶ

空気中で秒速344メートル
水の中は秒速1500メートル
鋼鉄の中は秒速5000メートル
堅い環境の中程速いスピードで突っ走る ....
サハリン、遥かなる樺太の記憶。
サハリン、北海道の北にある島だ。戦前そこは日本領で樺太と呼ばれていた。
宮沢賢治があの銀河鉄道の夜を着想したところでもある。
サハリンは北海道と同じくらいの面積で ....
一茶忌やお馬の前に仁王立ち
tamamiさんのおすすめリスト(931)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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十年愛- クナリ自由詩7*14-1-4
1980- うめバア自由詩914-1-4
牧場- Lucy自由詩18*14-1-3
- 未有花自由詩23*14-1-3
機織り- そらの珊 ...自由詩17*14-1-2
至楽- 織部桐二 ...自由詩214-1-2
さらば!目の前の壁よ- ichirou自由詩10*14-1-1
位相- subaru★自由詩15*13-12-31
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この道を歩いてみよう- 葉月桜子自由詩413-12-30
もっともっと- 葉月桜子自由詩313-12-30
肝臓を休めて眠れ春支度- 北大路京 ...俳句213-12-29
氷点下- ichirou自由詩5*13-12-29
詩道- 織部桐二 ...自由詩3*13-12-29
約束- ichirou自由詩9*13-12-29
鎮魂歌- ichirou自由詩6*13-12-28
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いのちある- ichirou自由詩12*13-12-27
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死二ゾコナイ- そらの珊 ...自由詩17*13-12-27
小石の小言- ichirou自由詩11*13-12-27
音のように- ichirou自由詩9*13-12-26
サハリン- ガンジー自由詩113-12-26
一茶忌やお馬の前に仁王立ち- 北大路京 ...俳句713-12-24

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