すべてのおすすめ
作りたての甘酒が美味しくて
ふうふう。しながら夢中で飲んだ冬休み。

早くおかわりがしたくて
ようやく席に着いた父に
「もう一杯ちょうだい。」と
私はねだる。

少し困ったような父の顔 ....
30余年勤めた職場の入り口で父は佇んでいる。
深く深く礼をして
これまでの事に感謝をしながら。
その姿は皆に慕われ
頼りにされた一人の男の生きざまにも見えた。
明日出社をしたら
父の ....
「忘れる事が幸せ。」だと
誰かが言った。

「娘は、父親を忘れてゆくものだ。」と
誰かが言ったのだけれども
私の横にはお父さんが居るようで
切り裂くよりも重く苦しい痛みが身体を痛めつける ....
手を伸ばすと/眠っているお父さんの頬に触れる。

あまりにも冷たくて/冷たくて

触れたままの手では無く

「強いな・・・・。強いな・・・・。」と思っていた心臓が/冷たくなった。
無常にも燃え上がる炎。

愛する者の身体は
2時間強という短さで骨と言う物体になった。

「形が綺麗に残ったね。」と
一点を見つめる瞳。

「あったかいねえ。」と
声を震わせて歪んだ ....
しょだまさしさんの梓ゆいさんおすすめリスト(5)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
美味しい記憶- 梓ゆい自由詩317-1-17
定年退職の朝に。- 梓ゆい自由詩5*16-5-11
かえられないからかえれない- 梓ゆい自由詩2*16-2-7
つらら。- 梓ゆい自由詩416-1-16
同じだと言い聞かせて。- 梓ゆい自由詩215-12-10

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する