わたしがここで話すのは、木の実をたべ、透明の毛をもち、草にねむるつめたいくまたちのことだ。街に降りた熊たちの、(淋しい淋しい)という餓えた声に今日も胸をいためているくまたちのことだ。
たしかに秋 ....
きみが笑うと
砂糖工場が爆発する
蝶蝶は交尾をはじめて
ポットからコーヒーが溢れだす
体の一番外がわのところで
気持が逆流する
きみが笑うと
わたしは爆発する
うすっぺらい昼間がめくれ ....
 
 ポエムはこういうタイトルでいいよね

 ほっこりするから

 せっかくのホリデーなのに

 模試とか世の中狂ってる

 昨日見た灰色のかわいいポケモン

 名前はなんて言う ....
夜空に雲たちが浮遊していたが
いくつかのそれは白い馬だった
わたしの馬はどれだろう
目を凝らしてみても
それらは似たりよったりで
見分けがつかない
夜に生まれたものたち
東の空に出たばっ ....
 
 昨日、駅の雑踏の中で

 君を見たよ。

 声は、

 かけなかった。

 君の隣に

 見たことのない女の子がいたから。

 気付いたんだよ。

 君と私は

 ....
さむいので
愛をほどいて
ぼくたちは
薄い布を織った

できるだけ大きくつくろうね

きみが笑ったら
見えている全部のものが
ちかちかひかった

できるだけ
できるだけた ....
 山林整備作業三日目を終えた。たぶん別な作業も途中に入れられるだろうが、少なくともあと一か月は十分かかる作業であろう。十八ヘクタールという途方もない山林を刈り倒す作業は気が遠くなる。
 四名のスタッ ....
あー、ねえ、いくつもの川を渡った。昼間にも、夜中にも、明けがたにも。きみの50歩が、僕の42歩。少しずつ齧るようにして日々。こんなのはもうさんざん使いまわされて流行おくれだってわかってても跳びあが .... ほおづえをついたら
消えるくらい細い 月だね

知らないあいだに
こおろぎが まぎれ込んでたから
窓をあけて 夜に帰したよ

りーん あちらから
りーん こちらから
遠くても 呼びあ ....
雨降り 夕暮れを巻いて
物語を待っていた
バスが来て 人を降ろし
タクシーが来て 人を乗せて行った
日々は車窓みたくぼんやりで
右から左へ流れていった

むすめに 毎日 頬擦りを ....
 雑木の密生する土手の外れに
 一本の柳の木が俯いて
 午後の暑熱を滲ませる貯水地の水面を
 のぞき込む
 
 鳥も来ない
 辺りに虫の音の靄る静かさ
 濃い藍藻に覆われた沼底でまだ
 ....
雨水で浸食された登山道には少しだけ草があり 
刃を石に当てぬよう、気を遣いながら刈り進むと
ヌマガヤ草原には未だニッコウキスゲの群落が残っていた
一日咲けば花は萎んで枯れゆく花
遅くとも八月に ....
(じゅるりと甘い豊水梨
まだ食べさせられていない
疲れこんで放心
ひととおり過ぎてペタと座り込む)
 
一人で悠悠と横たわりながら耐える
くらしと
半生を捨ててあまい缶詰の汁に
溺れる ....
むすめが、ドアを開けて出ていく。あっけないくらい簡単に。あんなに気を揉んだのがばからしくなるくらい軽やかに。
でも思えばそうだった、わたしもいくつものドアを通過した。痛かったけど気にしなかった、 ....
 
 昨夜から喋れなくなったので

 満たされている、

 ということにする



 三日月を水槽に沈めたら

 金魚みたいに膨らんで

 ひらひら泳ぐかしら



 ....
二十歳くらいの頃
梨の皮をビーラーでむいていると
それを見た父が怒りだして言った
「そんな梨は食べたくない」

わたしは内心、バカみたい、と思ったのだが
火に油を注ぐのも面倒なので黙ってい ....
夜が空けた。
立体的に、次々と、パタパタと。

画角のはじは暗い
焚き火が燃えていて少しずつ暖かい
手をかざしながら思い出す
ラムネのビー玉の音
レモン色に水色がよく合ったお祭り広場だっ ....
新米を炊いた
土鍋で炊いた

二人暮らしなので
小さな二合炊き

二十分蒸らして
蓋を開ければ
しあわせの香り溢るる

神棚に供えて
日々の糧に感謝

「こんな美味しい米 ....
頭の中には蝋燭が一本点いているだけのような
どこにも居るような朝である
カーテンは閉められていて
遠い所から立ち寄った風が時折揺らす
時間がありすぎて、たちくらみするような感覚
どこか手術台 ....
夏を通り越すとき、むすめの背が伸びる。目線がもうほとんど同じになった。靴のサイズも。手のひらはまだわずかにわたしのほうが大きい。平板だった身体は迷いながら造形されていく粘土細工のように、昨日よりも .... それでもまだ罰が必要だと思っている。動けない、歩けない過去の手足のために、どれだけ細い鞭を振えばいいだろう。開いた目に映らない現実・事実の流れていく速度に。
意味・明日や、ままならない思考の取り出し ....
窓ガラスに

雨垂れと

蝸牛

頬伝う

私の涙と

あなたの指
一日の縁を、刷毛でなぞるように
蜩はかなしく、ひたすらに鳴いて
いたずらに夏は強度を増し
暑さはまるで言葉を持たなかった

川魚は消え入るような息で
わずかばかりの小さな淵にうずくまってい ....
物語りはエンドレスのように
季節は音もなく日々を刻んでいた
地表には取り憑かれたように草たちは伸び
虫はそれに寄り添うように紡いでいる

夏は蝉の音と虫の音が混錬し
熱波が地表を包んでいた ....
気がつけば一面の緑のなかで
途方にくれていた
どこから来て
どこへ行こうとしているのか

すでに熱を失って
剥製のように軽くなった
小鳥のむくろを
両の手に捧げている

はばたいて ....
きったねぇ街だな、と、ふるちゃんはこの街のことを言う。そのくせ60年近くもずっとここに住んで、花を活けている。(途中、阿佐ヶ谷だの芦屋だのニューヨークだのに行ったらしい、そのどこでも花を活けていた .... 話していて、それは子宮のなかだと気づいた。天井も壁も床も布張りの、ふかふかに熱い布だらけの狭い部屋、いつもはなかなか入れない部屋のそのまた先にある、小さな扉の奥にある部屋、特別な木のなかに入るよう .... わたしは、この世界のことがあんまりすきじゃなかった。(美しいと思ってはいたけど)。それだし、世界のほうもわたしのことあんまり好きじゃないだろうなって気がしてた。こちらを向いてくれないし、照らしてくれな .... きみの歩いたところが波打ちぎわになる
愛している
と言ったところで
流されていく
だから何度でも言える
よろこびも、憎しみも
塩辛く濡れて消えて行ってしまう
 
 ポエムは

 疲れた夜に心にしみる

 Sweetsみたいなものだから

 甘くていいよね

 甘酸っぱいくらいでいいよね

 りくろーおじさんのチーズケーキ

 レー ....
七さんのおすすめリスト(1503)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
つめたいくま- はるな散文(批評 ...425-10-21
きみが笑うと- はるな自由詩725-10-21
キムチ鍋に厚揚げとチーズを入れる- おやすみ自由詩325-10-18
わたしの白い馬- そらの珊 ...自由詩13*25-10-6
またね。- おやすみ自由詩225-10-5
- はるな自由詩425-10-1
山林- 山人散文(批評 ...6*25-9-27
メモ(日記)- はるな散文(批評 ...325-9-17
つうつう(0916)- 唐草フウ自由詩11*25-9-16
朝を迎える- はるな自由詩525-9-12
終わらない夏- リリー自由詩11*25-9-12
九月のニッコウキスゲ- 山人自由詩11*25-9-9
旅がまたはじまる- 唐草フウ自由詩14*25-9-7
メモ- はるな散文(批評 ...325-9-3
パンケーキ- おやすみ自由詩525-9-2
- そらの珊 ...自由詩19*25-9-2
ムーヴマン- ふるる自由詩11*25-9-2
光るごはん- 花野誉自由詩18*25-9-1
忙殺された日々がめくられて- 山人自由詩11*25-8-28
メモ(夏について)- はるな散文(批評 ...825-8-26
メモ- はるな散文(批評 ...325-8-5
蝸牛。- 田中宏輔自由詩13*25-8-4
蜩の夕刻- 山人自由詩13*25-8-2
七月のかなしみ- 山人自由詩13*25-7-19
埋葬- そらの珊 ...自由詩15*25-7-17
メモ(日記)- はるな散文(批評 ...225-7-15
メモ(ドアを蹴飛ばす)- はるな散文(批評 ...325-7-1
メモ(転倒)- はるな散文(批評 ...525-6-24
満潮- はるな自由詩125-6-24
りくろーおじさん- おやすみ自由詩325-6-16

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