場所前の濡れて八日の飾り哉   ま のすけ
   *「八日の飾り」…仕舞われずにいる七夕飾り


  サイコロも元は神事と拗ねている   〃



  親方も子方もありて相撲界 ....
夢は言う
 海に成れれば
 楽になる
あかさびた喧騒昏く広小路
上野山くろぐろ聳え駅を指す

午前二時松坂屋横かすめ行く
おかっぱの少女防空頭巾{ルビ厭=や}で

千代ちゃんは数え四歳母捜す
川向う慰霊の堂は家ならず

 ....
音域が広がりすぎて小人出る


テルミンのように触れずに奏でられ


真昼の留守宅コップは端へ端へ


また祖母に会えそう異国の逢魔時


109スカートだけが濡れてない

 ....
政治不振

日程にあさましさ見る選挙かな





推薦図書

首相宛て「動物農場」贈りたし
 根津
百歳の藤猫侍る祠岩
杳として千本鳥居入ったきり

かはたれの緋牡丹 墨の袖も引く
貸本屋 {ルビ眇=すがめ}の映る飾り窓


 不寝
あぶら揚げ咥へたるはゝ月抱く
胸はだけ ....
境界を分かつ分厚い朝の4時 巡るとせ土星と怒声やかまし輪



ただひとり飲んで騒いでただひとり



木星のあばた無いからどないやねん



うるさくて寝てられへんがな太陽系

 ....
掃除機をしまうとやはり見えなくなる


貧しさは何でも知ってることばかり


こばとこばと見世物小屋の切符切り


流し場にゲンノショウコがひろがって


退職しろんろん林を歩 ....
表現を とやかく言うほど 馬鹿じゃなし

なにがすき? 何でもと言うほど 馬鹿じゃなし

流行を バカにするほど 馬鹿じゃなし

価値観を 勇んで説くほど 馬鹿じゃなし

価値観を 頂 ....
きえぬ線きえよきえよと斜線ひき

ふる里の地蔵が飲んだ水を飲む

鰤炊いてシャガール展は明日まで

山茶花をのぼっていく末期の水

人間をひとりにしない基底材

家族総出でロバのパ ....
 
すがすがしい挨拶ばかり大陸棚


ベランダで行方不明になる半分


よく隠れ過ぎたあと泣きながら帰る


石を轢いても花を轢いても軌跡


ちちははの流れていった月経夜
 ....
産道でめりめりめりめり角が取れ


仔ヤギを飼ってた母校ダムの餌食


密告はしない金庫の中入る


マンホール人が飛び出し引っ込んで


財産は沼に執事が立っていて


 ....
違うんだ

子供が好きな

だけなんだ
曇天を 背にしてみている つめたい戸

後ろ手に 鍵盤鳴らす 午後の2時

なめらかな 白い手にさす 慾と情

氷水 とけきるまえに 果てる夢

汗ばんで 覚えた匂い 青畳

 ....
春の風草食動物月面へ


妹の悩みの種を埋めてきた


急に見えなくなる右靴左足


ハンサムな頬にフジツボ飼っている


傾いて傾いて傾いて平ら


肩のない祖父母の肩 ....
くしょうより
 にがわらいだと
    おもいたい
紺色の
 浴衣かったが 

ほたる柄
今はまだ誰のものでもない言葉

はつなつは命をすこし延滞する

母のおなかは折り鶴で満員です

陽だまりにゆりかご骨の色をして

仏飯に日の丸さして笑ってよ

遺影にと醜い写真差し ....
{引用=Joe Dallesandro}
右上腕JOEと刻んで田舎出る
誰も知る ダレッサンドロその股間
アングラの寵児 両刀はぐれ旅


{引用=Candy Darling}
ニコより ....
パソコンが今日も苦しく今日を喰う



口んなか黙りこくって毒を増す



鱗には鱗のひかり鱗庭



片方のまぶたのつぼみ舐めひらく



誕 ....
何も掴めなかったそこにあった物語


甘えに甘え餃子三昧の日々


人形と書籍に埋もれ月光浴


奇数好きの猫など信じられるか


鐘の音に最後といえば最後のダッシュ


 ....
永井さん

ぶらぶらと侘びた振子の行路かな
玉ノ井を出でて豆炒る日暮なり

駱駝見せ転がる羅刹「浄土だよ」
往生の痕が畳に染みている



坂口さん

オニふんをイオン洗浄 風 ....
両瞼月の形の白い傷



露出した骨を矯正してる口



三日後に二足歩行で倒れます



初夏の朝 身体の中はまっくらけ



磨かれた床に無数の目玉落つ


 ....
恋をしよう上から目線で言われても



春はもうどうでもいいから冬をくれ



おまえらの押し付けた春しるものか



春かんで春ひり出して万金丹


 ....
「さみしい目だね」って耳掃除の時 花をふむ人はきよらか春はゆく

おとうさんと正しく発音する練習

夫婦雛三人暮らしテレビ見る

母の家すすきは痩せて羽根に似る

花の散る頃とはいつか母を待つ


(没句)
ど ....
着物が冷たい随分遠くに靡く笹舟

壁焼いて嘘はお嫌いでしょうから

吹雪き明けて紙の破れ目に靴底合う

打ち伏して銀の祭りの幅を書く

シャツ山吹内部に柳として背骨

歩く牛の波紋 ....
一、 お散歩 

しっぽ振り弾丸が行く月ぶれる
アスファルト下る瀑布に身も細り
黒ラブの餌より高き糞(くそ)不思議
後始末手こずる隙に引きずられ
散歩かな牽引されて汗まみれ
アホ犬とテニ ....
ふくらんだおなかざわざわこどくです

この傘をけして開くまい濡らすまい

野火を見る子ら口々に母をよび

願わくば花の盛りを過ぎるとも

花雲を毟っては食い毟っては食い

春の日に ....
川柳
タイトル 投稿者 Point 日付
『神事有情』 (川柳・辛口一献)ま のすけ010/7/10 16:36
伝えWasabi...310/7/10 5:07
千代子がいるsalco8*10/7/9 20:06
清らかなパン[group]ふるる10*10/7/9 0:18
雲の壁 2眠り羊010/7/8 15:01
根津salco3*10/7/4 23:24
4時はるな210/7/3 3:11
星と腹木立 悟410/6/26 21:46
やはり見えなくなる[group]ふるる3*10/6/24 11:50
指針、あるいは宣言R.F.2*10/6/23 21:54
わたくしごと(習作十句)古月2*10/6/23 16:34
石畑由紀子7*10/6/22 22:17
牛の背に読唇者[group]ふるる4*10/6/21 0:46
ロリコンを疑われたら一 二110/6/19 8:33
かさねはるな2+10/6/17 18:54
桃破壊する少女[group]ふるる8*10/6/17 9:11
苦笑Wasabi...310/6/16 4:57
いっと6けん310/6/16 4:53
まぼろしの大火(習作十句)古月5*10/6/14 18:35
フォトブックsalco1+*10/6/11 0:31
隻轟木立 悟310/5/26 2:22
流行らぬ茶館kawa110/5/23 3:14
永井さんsalco7*10/5/22 21:22
まっくらけふるる5*10/5/21 18:37
冬親父木立 悟410/5/1 22:22
無題しみまん3*10/5/1 0:15
習作五句古月4*10/4/29 17:45
あかるい兄黒川排除 (...410/4/19 19:28
モモタロウ(姉の子息) 一歳半salco7*10/4/8 0:26
習作六句古月2*10/4/3 0:28

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【川柳】17音律「5.7.5」を基本とした川柳作品のみ受け付けます。川柳批評は散文のカテゴリへ。
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