人生のポイントカードがあればいいのにね
そしたら私は
やなことポイント貯めよう

傘をとられた 1ポイント
上司に嫌味を言われた 3ポイント
欲しかったスカートは売り切れ 2ポイント ....
行方知れずの怒りを持て余して
恋のときめきなんて知らなくて
「一番美しい」はずの十代が
ないものねだりで終わっちゃった

なんかもうやになっちゃったの
にきびみたいな自分に
でもこれは私 ....
ブローした髪の毛が地肌に直接当たる感覚が好き
毛先を胸に垂らして
初夏の風を窓から受け取りながら
ゆっくりとまどろむ暮らし
ブローした髪の毛が地肌に直接当たる感覚が好き
カタブツの先生も
優しい牧師さんも
ハンサムな先輩も
ズボンを下ろすときは少し間抜けだ
わざとでこぼこを作って
組み合わせる楽しみを与えたのが
神様だっていうなら
そりゃあしゃあねえよ
つま先とにらめっこしているときは
変な色のペディキュア塗ってやる
おへそとにらめっこしているときは
うなじにホッカイロ貼ってやる
きっと君は怒るよね

トイレの中で何時間もえづいているなら ....
片田舎の白いガードレールの脇を
野焼きの煙たいにおいに追われて
灰色の空の下を
傘を差すか迷う雨に打たれて
そうやって歩くときの心に似ている
わけもなく泣きたくなる夜は
台風が空のごみを吸い取り
彼が過ぎ去ったあとの夕暮れは
何度もろ過された美しい赤色
激しさも優しさも包み込む
あの美しい赤色
僕らの中に流れるのは
あの美しい 
君は
産毛の生えた頬で

僕は
固く強張った頬で

あなたは
皺を幾重にも刻んだ頬で

いくつもの意味を孕んだ
頬のかたちを
僕らは笑みと呼ぶ
ためらうだけの余裕なら捨てておけ
ただひたむきに君を見ている
どこにも行くなお前はおれのもの
誰にも笑うなお前の泣き顔が好き
いつでもおれのことが一番だと言え
ひょうひょうとして口笛を吹く君の
尖らせた唇の先で
さっき僕が吐いた息が震えている

頬を火照らせ走る君の流した汗は
やがて蒸発して
巡り巡って僕の汗へと

一億分の一で構わないから
 ....
私の部屋は薄暗く
眠るための膜が張っている
膜の外はみんなどろどろに溶け合って
輪郭はもはや失われているから
母さんと父さんの話し声は
テューバが拍を打ち込んでいるみたいだ
私はたったひと ....
寄り添えば正露丸のにおいがする まぶたをおろし、からだをまるめ
柔らかな布団にくるまり
暗くて寒い夜だとしても
夢に落ちれば孤独さえ感じることはない
喧噪から離脱したひとびとは
みな子宮の思い出に還る 夜の間だけ
死ぬよりもずっと生きてるほうがいいなら
嫌なことから目をそらして
空洞だらけの人間になって
今までわたしがばかにしてきた通りの
薄っぺらい毎日を送る
夏なんてくそくらえ
ツクツクボウシに八つ当たりする

最後の蝉は彼女をつくれただろうか
いつだって割り切れる世界じゃあない
固いじゃがいも
根の味のする人参
煮え足りなかったのは
何も肉じゃがだけじゃなかった

甘さと辛さ
頬張りながら知る母の大きさ
岡焼きじゃあない
焼きもち妬きたい

脊髄からその愛を渇望する
恋をしたい

毎日を出来合いの間に合わせじゃなく
その人のことを思って暮らす日々にしたい
雨は校庭にアマゾン川をつくる
午後の授業は眠たい
窓越しに校庭を見下ろす
あれはきっとアフリカ大陸
あれはきっとオーストラリア

あの川にはピラニアが泳いでいる
友達がいないから
わざ ....
もっと寒くなれよ冬
体を貫く冷たさで
焦がれてゆくばかりの心を
殺してはくれないか

もっと寒くなれよ冬
町を駆け抜ける風の
ありのままの勢いで
一緒に海へゆこう

春がくる前に
 ....
四角い丸(21)
タイトル カテゴリ Point 日付
ポイント還元1%自由詩017/3/28 12:51
にきびはつぶさないで自由詩417/2/1 7:48
_自由詩115/5/30 23:16
人間性自由詩215/3/31 23:58
気にするなそれは本能じゃない自由詩014/11/24 12:08
いたずらっこ おこりんぼう自由詩114/11/22 10:17
ぼんやりとした淋しさ自由詩4*14/11/10 17:57
賛歌自由詩114/10/10 17:30
お前は 緩んだ頬で自由詩614/10/5 17:18
情熱は切羽詰まり自由詩214/10/3 22:54
身勝手な愛自由詩1*14/9/20 10:56
変態的純恋歌自由詩6*14/9/20 10:49
子どものころは膜の中で眠っていた自由詩114/2/24 22:48
寄り添えば正露丸のにおいがする川柳514/2/1 9:44
眠る自由詩513/12/29 21:09
決意表明自由詩113/9/8 23:28
蝉なくな なくなよ蝉自由詩413/9/8 17:57
肉じゃが自由詩113/2/3 18:36
岡焼きじゃあない自由詩113/1/18 21:59
午後の授業は眠たい自由詩8*13/1/13 9:21
もっと寒くなれよ冬自由詩5*12/12/27 13:58

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