朝見つけた言葉は不思議
時間に追われた茶椀が手を振り歩いている
昼間探した言葉はありきたり
人から人へ見つかる事もなくすり抜ける
夜に考えた言葉は落とし穴
稀に自分以外の誰かが落ちてくる
 ....
家がおり良が生まれる
なんと幸せなことだろう

君達が傍にいるというのは
本当に幸せなことだ

ただそれはとても幸せすぎて
怖くなっていく
何かを得たとき
何かを失う恐怖も得る
生 ....
タカラダニという虫がいます
窓の内側に数匹
壁や天井にも数匹
とてもきれいな赤い色で
私たち人類にとって無害なのだそうです

見るだけで吐き気な虫嫌いな人がいても
小さなものが動いている ....
明かりのない道を歩いている
幸せではないがどこか安心できる
昼間の歩幅からは想像できないほど
短く摺り足で進んでいる
確実な一歩のイメージとは遠く
でも進んでいる

目的地はあったのかも ....
怖い

普段行きなれてる場所が急に別の場所へと変わり
流れるような動作に躊躇いが混じり
瞬きでさえ信用できなくなる

部屋中の明かりをつけては影に怯え
聞こえる筈のない息遣いに硬直する
 ....
少年だったあの頃を思うと
浮かんでは消える楽しい思い出
激しく苦しい吐き気

自転車の二人乗りを恐れずに笑い
時計の文字盤に13を足し
計算して眠るのではなく
満足して眠った日々

 ....
目指したわけではないけれど
二十と数年先の世界
タイムマシーンの誤作動です

大きな変化はありません
山も近所も十五の頃に見た景色
父が老け母も老け
兄弟は皆家を出て
もやしのような僕 ....
好きな人ができる
一緒に居たいと感じる
想いを伝える

どのときが一番幸せなのか
わからずに歳をとる

お皿から箸で拾い上げ
口に入れ
その味を楽しむときが幸せなら

想いを受け ....
壁と背中にあるわずかな隙間
それが自己満足の限界

窓の黒がやがて青になり
一時の橙の後に白くなる

カーテンの隙間から覗く世界
白い時間に安らぎはなく
また橙となるのを待つ
青から ....
雨を見て
雨を聞いて
雨を匂って
窓越しに眺めてみたり
傘を差してみたり

雨を受けて
雨に濡れて
雨を感じて
両手いっぱい掬ってみたり
救われてみたり

雨は降る
流れるじ ....
散歩してたら
小石蹴っていたよ
偶然だけど
いつもの道はいつも通りで
だけど昨日と違うね

蹴った小石が右なら右へと
左は左へ続くよ
少し力を入れて飛ばせば
小走りだってしちゃうね
 ....
世の中
それは自分が見聞きできる
とても狭い世界のこと
私が知る世の中
お金が一番を決める世界

貧乏な彼は頭がよかった
頭が誰よりもよかったから
お金持ちになった
貧乏な彼は野球が ....
通りの角に猫がいる
数歩のところで逃げていく
しばらく見てると振り返る
お互いどうでもいいけれど

二度目は公園に
三度目は商店街に
同じ顔した猫がいる
毎度近くを過ぎようとすれば
 ....
散歩道で見上げた空に
何かが吸い込まれる気がした
夜釣りに行った防波堤で
何かに吸い込まれたくなった
近所の鍾乳洞で
私はとうとう吸い込まれた

現実の中にある非現実に近い場所
灯りと ....
空地を埋める黄色
公園のまだ残る薄桃
空一面に広がる青
山の緑
それを伝えたい私
その心の色
無色でもなければ単色でもない
そのとき見た色に染まり
ただ素直に伝える
そんな心への憧れ ....
顔が歪む
身体的な苦痛にではない
眉間の皺が深くなる
掌がこめかみを打ちつける
何度も繰り返して
それでも
身体的な苦痛などではない
これは解放なのだ
もっと上位の苦しみから逃れるため ....
ひらり
はらり
風に舞い
アスファルトを埋め尽くす
薄桃の花びら
陽の光りが白く
私の頬をかすめて
もう緑に変わる枝から
ひらり
はらりと
落ちていき
靴とタイヤと雨に打たれ
 ....
風邪を引いて捻挫をした翌日の日差し
その暖かさは嫌味でとても意地悪
連日の雨が洗車した白い車を見下ろし
溜まった白いシャツを干していく
屈むたびに上がる右足は振り子で
意外とバランスは保てて ....
ざーと雨が降っている
ざーは見た感想だ
ぽつだったりぼつだったり
ぽぽぴちょでもあったり
その音は自由で
ざーの一つで片付けられない
そこに確かな何かがある

一定のリズムであるかと思 ....
生まれるということは
生み出すということで

それなら遡ろう
父に初めて恋人ができたあの頃へ
母が初恋をしたであろうあの頃へ
祖父の祖母のそのまた先祖の
過去へ
過去へと遡り
愛の歴 ....
冷めかけた珈琲と
進まない長針
ミルクの輪をつけたキミは
遠い場所へ行った
 
記憶があるから
何度も会えるね
でもね
逢いたいよ君に
この世にある真実のうち

死ぬまでに知ることができる

辿り付く事ができる真実は

いくつ用意されているのだろう

今あるものが実はないものだったとき

我々は生きていけるのだろう ....
嘘をついてもいい日
こんな日に嘘がつけることは幸せ

面倒だ
なんて言ってるあんたは果報者
どんな嘘つこうか
なんて考えてるあんたも果報者
街に溢れる
一日嘘つき達の幸せそうな顔

 ....
日曜になると賑わう公園
その先にある薄汚い木造の長屋
四部屋の角部屋
五号が私の部屋

不吉とされる数字を隠す部屋
五号が私の部屋

コンピューターゲームの効果音みたいな
大人の声
 ....
仲間だ
絆だ
そんな言葉に憧れて二桁

いい歳をして誇れるものもなく
得体の知れない何かに怯え
気がつけばいつも一人

好んで一人がいいわけじゃない
好んで群れていたいわけでもない
 ....
届かない 子の手孫の手 彼方の手

歩くより 座る時間が 増えていく

俯けば 春の陽気も ドップラー

玄関に 埃塗れの スニーカー

気にするな 遥か天から 声が降る

家を出 ....
咲き誇れない午前4時の顔



と俯くだけの日々
天井を仰ぐだけの日々
視線をそらす日々

寝起きで浮腫む午後4時の顔
沈む太陽
輝く星
誰もが眠るのを
息を殺して待つ日 ....


そう呼んでいる生き物でございます

今日の今まで
とてもとても長い時間を過ごし
呼び方や呼ばれ方
風貌も変わりましたが
まだ私を続けております

ものの見えかた聞こえ方
さ ....
marux2(28)
タイトル カテゴリ Point 日付
繰り返す中で繰り返したいこと自由詩214/7/15 2:29
家と良自由詩0*12/6/8 14:29
無害自由詩2*12/6/7 1:11
暗い道自由詩1*12/6/6 4:48
恐怖自由詩1*12/6/5 3:03
泣き言自由詩3*12/6/3 11:08
時間旅行自由詩4*12/6/3 8:32
想う自由詩1*12/5/26 2:01
自由詩2*12/5/4 5:45
雨降り自由詩1*12/5/2 8:48
わりと楽しいね自由詩1*12/5/2 2:42
価値自由詩3*12/4/30 7:22
寂しい、ただそれだけ自由詩7*12/4/30 6:58
現実自由詩3*12/4/18 13:32
素直に自由詩3*12/4/17 10:51
心ここに在り自由詩6*12/4/16 8:49
散り自由詩0*12/4/16 2:45
日常自由詩2*12/4/15 15:14
雨の朝自由詩2*12/4/11 8:20
うみだす自由詩2*12/4/10 2:44
天使自由詩2*12/4/5 19:43
祈り自由詩5*12/4/5 6:47
嘘も幸せ自由詩1*12/4/1 16:34
帰ろう自由詩2*12/4/1 16:04
自業自得と憧れ自由詩1*12/3/31 23:54
日常川柳012/3/30 20:32
挑戦朝顔自由詩4*12/3/30 16:15
自由詩4*12/3/30 6:41

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