君という粒子から ひとつまみ

ドラム缶の焚火に 入れるよ

緑色の炎が 一瞬だけ光った

「私のことを見届けて」

その声が 乾いた空に響いた

僕は 封筒の中の君を
 ....
大地が 天を掴むように

烈しく怒りながら 腕を突き出す

そして 黙っている

何故なら 生とは

無為であるべきと 自覚しているからだ

彼らは 命の息遣いを 決して忘れること ....
水面を 滑る 妖精は
しいろい 小波の 輪を飛ばす
「汝 負い目は ありますか
 わたしは ないから たらららら」

月光 影絵 四肢乱舞
無作為 イイエ 前衛よ
「知らない ことは 罪 ....
もう何も 考えられない
指のさきから 実が虚に変わるよう
愛しき思い ああ 言葉が拙い

壊されることを 望んでいた
それに気づいて 途方に暮れて
花壇に並ぶ パンジーの
無垢なそれしか ....
私は、暴漢の胸に
人一人殺すこと、容易い
恨みを込めに込めて磨いた
白銀の刃を、突き立てている
そして、見計らっていた時の訪れ
肋骨の狭間に、ナイフを埋め始めた
じわり、じわりと

そ ....
たいようは じごくのねつ

くもは みずのわるあがき

ひこうきのまどから

くもの げんかい がみえるの

ねつでけされたくもをよそに いきのこっているものどもの

きれいな き ....
風の色が 澄んでゆく
そろそろ厚着を しなくちゃね
石油の香りが 恋しくて
灯の色を 浮かべてる

急く気持ちを 忘れたら
ぼちぼち読書を しようかと
サガンの本が 恋しくて
少し瞼を ....
美沙、みさ

里美、さとみ

美香、みか

香織、かおり

凛、りん


今まで抱いてきた

女の名前で

しりとりをしたら

今の彼女に

鼻を折られた
崖のうえから

叫んだ言葉は

アンナ、

涙の粒が

藍の海へと落ちた

ごめんよ





愛してる
いろいろな
乳房を
見てきました

電車の轟きと、乳房
陽炎の記憶と、乳房
世界の呻きと、乳房

愛は乳房に、向けられます
それは、愛が、温もりだからです
乳房、泣きついても善いで ....
部落の女を

三枚の小銭で買ひ

口づけをして

やりました


口角から漏れる

黒ひ血液

彼女は其れを

涙、と云ひました

涙を貪るために

貴様を買ふ、 ....
真昼の目蓋の裏は

オレンジ

上映まで

もうしばらく

お待ちください
乱数とは
randomを文字って
取ったのである

嗚呼、そういうことだ
学術にせよ
産業の効率にせよ
性に基づく闘争心にせよ
(否、それは誇大)
我々の日々は
おこぼれの徒然と
 ....
雁という鳥を

私は飼っています

しかし私が

雁について知っていることは

雁という鳥は漢字でどう書くのか

それだけです

その鳥はどういう容姿をしているのかだなんて
 ....
青空にも星が散りばめられていたら

昼と夜の空の違いなんて

青いか黒いかだけだよね



そう言ったら

君は

うふふと笑った



ハルジオンの花を結って

 ....
φの唄を
歌います
謳うわけでは
ありません
それは無償で
あるからです



一つ
羊飼いが
ビジネスに参戦するようです
世知辛いという言葉の意味を
誰からも教えられず
 ....
後悔の意味を

思い知った日の

うごめくように沈む

莫大すぎる夕景

思いついたように

フラッシュバックするとき

その空は

きっと

セピアになっている

 ....
そっと

人差し指で

意地悪に触れる

ところどころ

剥けている皮を

なぞりながら

君を安心させたいんだという

その想いを

胸の奥に募らせる
 ....
空に

砂粒を

さあっと

撒きました

あなたが

一体

どれだけ

追いつめられて

いるのか

少しでも

理解

できるように
頼みもしないのに
雨は今日も降ってきた
電信柱に
さよなら告げよう
きっと
寂しいと
思うから


ふじつぼが
乖離現象の
原因だったとはね
そういえば
昨日の夢の
夢の中 ....
わたしは どこにもいない

せかいのどこかに いることを

だれかが ゆるしてくれないようで

だから りそうのなかに

とじこもることに したの

くうきが すごくきれいね

 ....
どの時空にも存在する

絶対の朱雀

それが舞った軌跡に

空間の溝

そこに

飛散していた

タイガーズアイの粉末が

埋まりゆき

「現実」のフラクタルを

 ....
青い空には

無数の

名前を与えられなかった存在が

ひしめいています

私の僻みや

貴方の哀愁

なんとも都合の悪い

ものばかりです

便箋を一通

送らせ ....
願い

想い

叶わないもの

もっていると辛いもの

全部

量子のキューブに込めて

未来へと飛ばす
雪路(24)
タイトル カテゴリ Point 日付
ありがとう。自由詩012/3/9 18:33
大木自由詩112/2/7 19:23
月の踊り子自由詩211/10/13 22:27
恋、患い自由詩111/10/13 21:35
鈴の音自由詩411/10/12 0:27
せいぞんきょーそー自由詩411/10/9 17:19
移ろい自由詩311/10/7 9:05
色男自由詩111/10/6 1:34
非力自由詩111/10/5 20:15
乳房、ちぶさ自由詩7*11/10/4 15:54
自由詩2*11/10/4 14:54
ひるね自由詩3*11/10/1 12:59
告白自由詩011/9/29 22:38
雁(がん)自由詩211/9/28 0:14
世界一質素な戴冠式自由詩011/9/27 22:26
φの唄自由詩2*11/9/27 21:37
日記自由詩111/9/25 21:15
How to kiss自由詩1*11/9/25 2:46
かなしいきもち自由詩111/9/20 18:41
やさしい雨自由詩1*11/9/9 23:44
檻の中の少女自由詩111/8/26 21:23
朱雀自由詩011/8/24 20:09
薫風自由詩6*11/8/20 20:52
因果律自由詩5+*11/8/20 19:29

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