六十分の堆肥と
九十分とは呼ばれたくない
六十分+三十分退避の鬩ぎ合い。
背中を丸出しにしたドレスに戸惑う、うしろ髪。
ーーーーーーー
「馬の尻尾だなんて冗談じゃない」
ーーーーー ....
澱粉質は
白くて柔らかい
子持ちのセラミック。
あぁ、割れた卵の保管場所。
ざわめき始めるビニール袋。
カリの偽装が眠りにつく頃
新たな擬装の目覚めを見る。
未完成を刻む台所 ....
番台の玩具イジリ。
退屈はいつだって二乗傾向。
練り込まれた時間を、あざ笑うかのような
冷たくも温かくもないプラスチック片(変or辺)ども(どもっ!)
年季の入ったベニヤは
〇(マル ....
丈の短い幸せと
待ち伏せしている
控えの衣装コロモた(経)ち。
煮詰まる水あめが
とうとう金色かかってしまった。
「どうして、こうなるんだ・・・」
「焦げる」とは
きっとそう ....
横向きの鉄格子の上。
味気無さを隠すためのエナメル。
「無しが有りに変わったかどうかなんて・・・」
夜を通う、黒いエナメルの艶が
やけにツヤツヤ
うんざりするくらいに活き活きしていや ....
「気圧に狂わされた卵紳士」
ガラス瓶の口は、水あめマジック
尽きない夢(幻)を見続ける。
「復元に隠される、捻じ曲げられた卵の記憶」
意思疎通が造り上げる理想郷の中で
作法の術を ....
迷走する赤毛の彼女の入れ物は
あの濃縮した褐色の浸かり水。
操作できない産声のボリュームゲージ。
糸切れとなる臍の緒は
長すぎる毒水母の触手(職種)に似ている。
曖昧に伏せる湯船 ....
隣のベランダに横たわる色白の長袖。
「手首の有る無しは、もう、どうでもいい」
手招きは何も「手」だけに許されているわけではない。
多大な黒闇に生かされた色白の・・・
「色の生い ....
ほぼ黒に近い深緑と
天抜けに明るい西洋スクウォッシュ。
「奥ゆかしさは、秤にかけないで」
南に曲がった道先の足元では
濃淡のついた、それでも多くは
橙の南瓜を、よく見か(欠)けていた ....
やっぱり、藁編みの入れ物で正解でした。
ええ、これならまだ空きにも余裕がありますし
それより何より、軽くて助かります。
同感です。
今日は陽気が良すぎるくらいでしょう。
だから、喉が ....
顔面の二割も記せはしないマナコ。
糸で宙吊り、糸吐きエンジェル。
天に向かったはずなのに
海に夢中な鼠が一匹。
凸が
いつかの哺乳ビンの口だとしたら
凹は
海鼠の口とでも言う ....
「大食いな赤ん坊へのお仕置き」
─成長過程で必要な、あなたの分裂と
判断不能な、わたしの分裂事項。
「ゆりかごの質量、ワタシの室量」
横棒を棒に振ってしまったのですから
もうい ....
このままでは
薄黄緑色の祭典までに間に合わない。
「複眼の君主は、儀式的な世迷言」
果汁は、少しばかり粘り気があるほうが
蠅の眼を欺けるのです。
「悪意のある草と、惑わしの甘美な ....
混沌色した大食漢。
(詰め物には、詰め物ナリの希望が)
─私はこれを、偽装とは呼びません。
選択肢が欠落した後に残された
たったひとつの手段だったのですから。
....
ここから.ここまでがセスジ部分です。
それよりも
結局は、焼いてしまえば同化する
それが形成肉の良いところでしょう。
─〇─〇─〇─〇─〇─
私、隙間だらけの本棚じゃ
どうも落 ....
(かたずいてしまったら・・・)
─あんなに容量不足だったのに
かたずき(け)はじめたら
あっという間に
空き容量でしたよ。
(初期化狂いの集い)
─人によっては
名残 ....
名残りを掻き毟る今宵の色。
綿毛のような存在感は
硬くて冷たい黒を嫌う。
あしらいの胴体は空打ちの打点に。
「A」ではじまる密林には
コッソリと
置いて「在る」かもしれない
....
床に沈んでいた 木製の半月盾∵
あれを半月と呼んでいられたのも
半分が土で安泰だったからだ。
今更になって
分離し始めるとは思ってもみなかった。
半月が満たされたことによって
....
寒冷地仕立ての追剥
刈り立てられる黒革の記号
曖昧に同一で
それでいて
住み分けは完了
動物と素材の境目にある空気は
ワタにとっての(は)
大好物
手応えを与えてはくれない ....
擦りきれた金属が
光沢を集めようと奮闘する。
馴染みの出発は
音もなく
取り為なわれていた。
幾つかの通過点では
動物に成り代われないものたちが
イキイキと
迸っているようだっ ....
熱源を失った金属は
思いのほか冷たい。
液体と固体のハザマで
常温保存される記憶。
拒絶する側から
拒絶される側へと
変化していく。
金属ヲンを宿らせた
水差しの進入口と
....
ちっとも赤くはない赤土。
予想以上に黒すぎた黒土。
乾燥に歓喜するような粉末たち。
「飾り」に成り果てようのないマナコは
どうしたって
その潤いから脱し得なかった。
気楽な風た ....
確かな哺乳瓶の感触。
夜間ではない
それ以外の時間に発行される
私の所在証明書。
辺りの蕾からは
微かな予感の香り。
庭に放たれた獣と
ここにいる私との間には
不釣合いを陵駕す ....
ほつれた入れ物を抱くヒューマン。
正々堂々
どっちつかずism.
「川の堀は、天に昇る道であった」と
右指にくるまれている鼠から聞かされる。
所詮、羽などは飾り。
そもそも羽根など ....
草を踏む軽やかな足音。
ストーリーテラァに手を振ってから
ここは動画なのに
いや
動画だからこその一幕か。
巻き紙を垂らしながらのエンドロール
そこから始まる再〇ロール
ロ。では ....
編みきれない編み物の原因なんて
きっと何かの理由があってのことで
理由は充分満タン
足りているはずなのに
それでもズバリ
足りていないと思うのは果たして・・・
ちょっと前まで
11の ....
まどろみの視野角。
法外ではない場所からの眺め。
無作為な安らぎならば
自然と下のほう(法)から
取り出すことができるだろう。
「あれは、水より重く仕上がっているのだ」
糖質に ....
ちりちりに寒がっている灰塵。
接着性の温もりに誘われて炉端へ。
道中で粉砕されたマキビシの儚い夢。
「継続」が「再燃」を食い潰しながら
塵が人の形を移し込んでゆく。
腹を空かした ....
あの子に、あの人のような遊びを
知らせたくない
知りたくないということは
それが何かを知っているということ
知っていることを知らないことにする
知らないことを知っていることにする
....
十人十色に間引きされる親子愛。
三尺ほどある択状の端切れの上で
すべてに惑わされながらも
想いの丈を叫びつづけたい
白光沢色の貝柱があった。
伸縮自在には緩んでくれない〇材。
内包 ....
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