肉体の孤独には 
耐えることができる
ケレドモ
精神の孤独には 
タエラレナイ
なんて 鼻歌まじりに うそぶいて

Bottled mail
宛先のない手紙
わたしの書く 言 ....
かわいそうなことに 
あなたには 出口がない

幸いなことに 
わたしには 出口がある

入り口だと思っているかもしれないけど
それは ほんとうは 出口なのよ
排出する
蠕動する
 ....
冬の夜

出せもしない 恋文をしたためて

スキデス アイシテイマス

どれも違う

そうじゃない

ただ

胸のまんなかに まぁるく空いた穴

そこに

あなたが ぬ ....
ねぇ 触れてもいいですか

まぼろしに 呼びかけて

指先が じんじんと しびれる

ねぇ 触れてもいいですか

狂おしく

ただ 呆然と 泣く

爪の先に 熱く 火がともるよ ....
ノオトに書きつのった 想いは
黒板のみどりに にじんで

金木犀の風に 
セイラァ服のすそが揺れる頃

放課後の職員室で
私、わたし、ワタシ、、、
うつむいて

「それは はし ....
健全さという 毒を飲んだら
ことばが すべり落ちた
仮面の外側を 冷や汗のように すべり落ちる

常識という 毒を飲んだら
ことばが 抜き取られた
他人の口に 語られたように 抜き取ら ....
闇の 記憶の中で
誰かが 私の名を 呼ぶ
私の名は 呼ばれる
私 は 呼ばれる

名を呼ばれぬ 私は
私 では ない
私でない 名は
呼ばれることが ない

闇の 記憶の中 ....
 最近じゃ 市場も不景気なもので いくら水揚げが日本一だなんていってもね
 今は こんな体
 さりとて さいわいにも 右の手足は 丈夫なもんだ
 午前3時には 目がさめちまうんだな 習慣って ....
きょうび ここらの 界隈で
まともなもんが あるのなら
わたしは そこの よんちょめ あたりを
歩いてみたい ものなのです

ちびた下駄を ひっかけて
からん ころんと 歩くのです
 ....
明滅する スクランブル交差点
吐き出される人の群れは
ぼろぼろと名のかけらを 落とす

  熟れ過ぎた柿を食おうと
  台所の明かりをつける

歩道橋の上 夢想する
そろえて置かれ ....
キョウもなお いきてゆくのか
イジキタナクも いきてゆくのか
外では ゴオゴオと風がなり
それをあびることなく
ポツねんと 部屋のなかに おる

はかなくも 厭世などというものは
セイネ ....
夢の中で

君の腰骨のラインを 指先でなぞる

なめらかな稜線で

硬質なものに触れそうで 触れない

表層を

すべる すべる すべる

光源の分からない 薄明かりの中
 ....
親知らずを抜いた痕から
鉄錆びの味がする

わたくしの からだから
わたくしの からだへ

estrusの一歩手前
複雑なtexture

体液を舐める という行為

わたくしで ....
その女(ひと)は 見守られている

白いベッドの上で

穏やかな瞳で 見守られている

七十を過ぎた息子の
暖かな瞳で 見守られている

薄曇りの冬空がのぞく
病室のベッドの傍 ....
ひとつのファンタジーがある

それは 
ファミレスのチェリーパイに象徴される
1990年代の遺残だ

アルケー と 唱えて
僕は 学生時代の夢を見る

世の中の仕組みなんて
 ....
手紙 のようなものを 
書こうと おもう

声に してしまうと
儚く 風になってしまうようで

私が 
今ここに いることや
この時代に 生きることや
出会った すべての人や
 ....
鉄の玉が 転がりつづけるように
月が軌道を 描きつづけるように

慣性の法則

君への想いは

林檎が木から 落ちるように
グラスが床で 砕けるように

引力の法則

君への想 ....
えらい人 と えらくない人 
の あいだで
ぼくは ただ 浮かんでいるだけ
ぷかり ぷかりと

どちらにも ひかれることなく

ただ 月の引力にだけ
ただ 自然のことわりにだけ
満ち ....
その丘は 
いつも 風が吹いているので
僕は 立つことの意味を 考える

その丘からは 
遠くの川の流れや 大きな樹が作る木陰
彼方の波立つ海が 見えるので
僕は 立ち続けることの意味を ....
 いつだって それは流行りすたりで 忘れられてしまうのだ
 多分 何年かの周期で
 誰かが 自ら 命を絶つたびに
 それこそ 今始めて それが問題になったかのように 騒ぐ

 連綿と 続 ....
 テレビCMの「5日間限定」の文字に
 きらりん
 あなたの目が光る

 前日の夜から
 わくわく
 明日は一緒に食べに行こう と

 そんなの作ってあげるからさぁ
 家で作 ....
 美人薄命 というくらいだから
 女の子は 青白い顔をして 少しくらい体が弱いほうがいい
 などと思ったのは 十二くらいまでの話で
 ただ ひたすらに 丈夫であることは 尊い
 そう 思う ....
 ぬるり とした
 裏切りの手触りが
 みぞおちのあたりをえぐるので

 夕方に食べた くりぃむパンを
 仕方なしに
 吐く

 かつえて にべもなく 求めつづけられる程には
 もう ....
 打ち切られる命の値段は、いくらなんだろう。

 「リハビリテーション打ち切り問題に対する反対ネット署名」
      http://www.craseed.net/
 

 僕らは、 ....
 「ごめんなさい」の 名刺を
 わたし たくさん 持っていた
 けれど
 ほんとうの 「ごめんなさい」は ほんの少しだったかもしれない

 それは とても かなしいこと
 隣町の休 ....
ひとりでも 大丈夫か試験をする

三泊四日の仕事に 成田から飛び立った あなたを見送って

仕舞い込んだ不要品を ごみに出して
部屋中の床を 磨いて
自分だけのために コーヒー豆を挽いて
 ....
吐く息がすぅすぅと白くなるので
ああ そうか と合点がいく

      駆け込みで無意味に アスファルトが掘り返され
      交通誘導のおじさんは 震えながら旗を振る

工事ラン ....
ただ
ハコベの花のように
ひそやかな 誇りをもって

ただ
ハコベの茎のように
地を這う たくましさをもって

ただ
ハコベの葉のように
しんしんと いのちをもって

本日 ....
昨日 はす向かいの家の犬が 
三匹の子犬を産んだ時
アフリカ国境のキャンプで 
百人の子供が生まれたらしい 

朝 すれ違ったランドセルの女の子が 
下駄箱の靴に忍ばされた画鋲で、親指 ....
この石の下に 眠るのですね

ぽつぽつと彼岸花の咲く 
砂利道を踏んで
手桶の水を さらさらと流し
小菊の黄色を飾ります

あなたの故郷は 砂を巻き上げる海風と雪

帰り道 杉林 ....
月音(46)
タイトル カテゴリ Point 日付
瓶詰めの祈り自由詩213/10/18 21:52
出口のあるからだ自由詩212/12/20 21:45
カイロ自由詩412/12/13 22:47
コアントロー自由詩412/12/13 21:10
せんせい自由詩112/11/13 22:48
abuse自由詩312/10/11 21:48
christening-命名自由詩212/6/18 20:33
電脳港自由詩1*11/5/20 17:27
おさいせん自由詩7*11/5/13 22:53
自由詩510/11/16 22:54
ヒカリサス自由詩810/11/9 19:47
マトリョーシュカ自由詩410/6/12 23:52
blood自由詩210/2/12 17:52
み まもる自由詩410/2/12 17:04
day dream自由詩108/11/16 9:19
アゲート自由詩508/9/6 20:37
Physics自由詩508/3/12 23:39
自由詩308/1/22 21:14
とったん未詩・独白707/3/14 20:56
逃げろ(独白)未詩・独白206/10/19 23:50
も〜も〜戦争未詩・独白106/10/5 23:17
みるく未詩・独白406/9/21 1:38
未詩・独白306/8/29 23:15
打ち切られる命−こころを分けてください散文(批評 ...406/6/4 22:54
金平糖未詩・独白506/5/12 19:05
おるすばん未詩・独白106/1/14 0:11
師走に咲く未詩・独白505/12/20 23:10
春待ち未詩・独白605/11/9 21:16
ローカルニュース自由詩805/10/27 23:04
浮金石未詩・独白505/10/11 22:28

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