ターンテーブルに古いレコードを乗せる
静かに針を落とす
黒い円盤は回転し
やがて小刻みな振動を針に伝える
スピーカーから懐かしい音が聴こえる

あの夏
このレコードを買ったときの想い出が ....
君はいつも駄々をこねる
(だから僕は怒る)

君はいつも悪ふざけする
(だから僕は嘆く)

君はいつも花を枯らす
(だから僕は悲しむ)

でも
君はいつも僕の傍にいる
(だから僕 ....
踊ろう
踊ろうよ

真っ青な空の下
呑気に浮かぶ雲

踊ろう
踊ろうよ

僕らには
それしかない

たとえ
偽物の空であっても
ひねくれてたって
いいじゃないか

君のココロは
広い空と
深い海が
ちゃんと
受け止めてくれるよ

そして
君を想う僕も、ね

ほら
空には
まっすぐな
飛行機雲
何かが舞っている
揚羽蝶だ

ひらひら
ひらひら

眺めてるうちに
僕も飛べるような
そんな気がしてきた

ほら!
僕の羽根だって
青空を反射して
こんなにも輝いている

 ....
珍しく気分を変えて
新宿のバーで独り飲む

バーボンのロックを傾け
タバコに火をつける

立ち昇る紫煙の向こうに
忘れた恋の景色が見えた
未開封の手紙
書き込まれない予定
しおれた花と花瓶
折れた赤鉛筆
忘れられた写真
昨日食べたケーキ
深夜の非常階段
端の欠けたグラス
効かない睡眠薬
窓の外の雨音

胸にしまいこ ....
雲は刻一刻と姿を変えて

風が吹いている
僕は押し流され
吹き溜まり
澱んでいる

風に乗れる者は僅か
多くの者は無念を抱き
腐敗してゆく

何も変わらない
何も変えられない
 ....
眩い 暗い 世界で
僕はひとりぼっち


山鳩は朝を告げるのをやめ
向日葵は俯いている


何を信じればいいのか
自分すら曖昧だというのに


逃げだしてきた丘には
花に集う ....
病室の小さな窓
奈落に引き込む入口
鉛の空が目に溶け込む

裂けゆく毛細血管
白い錠剤が命綱

『タスケテクレ』

思わず呟く祈りの言葉

奈落はぽっかりと口を開け
今か今かと ....
その空はどこにあるの
君が見たという
紺碧の空は

僕には見えない
何も見えない
白いカーテンしか

空がないんじゃない
僕は雨の真ん中にいるから

その空はどこにあるの
君が ....
ココロの宇宙を旅する船は
何処に向かおうとしてるのか

灯台の灯は見えない
港があるかさえわからない

波乱のクルーズ
孤独に狂える


ココロの宇宙を旅する船は
何処に向かおう ....
健やかに
太陽を浴びて健やかに
林檎は輝く

突然の風塵に出会うまでは

傷ついた林檎は
叫びの蜜を流し

やがて打ち捨てられ
谷底に堕ちる

それでも林檎は林檎たらんとし
 ....
深夜二時の静かな夜
てらてらと月が笑っている

朝焼けとともに草木は目覚め
さわさわとお喋りを始める

やがて歯車達が目覚め
ぎしぎしと電車に乗り込む

僕はそれを横目で見ながら
 ....
いけふくろうには逆らわないで
ギョロリとした目で
心を見抜く

いけふくろうには逆らわないで
鋭い爪が
狙っているぞ

あいつはいつでも飛び立てる
ハチ公の目を盗んでね

いけふ ....
酸性の雨粒が矢のように
僕の身体を貫通する

同時に精神までも
錆び付かせ蝕んでゆく

狂い始めた命は
くるくる回って遠心分離

泣きたいほどの自己防衛
不純物を弾き飛ばせ

 ....
途切れた糸
それでも僕は
忘れられない

そのふわっとした笑顔が
でもちょっとシニカルな

途切れた糸
ほつれるなんてないはずだった
無限のさざ波のように

花柄のワンピースが
 ....
月明かりで出来る影
自分の影ではない気がする

もし自分の影だとしたら
それはきっと昨日の自分

月明かりを浴びて
僕は明日へと
生まれ変わるのだから
勇壮なカブトムシも
死ねばチマチマした蟻に
跡形もなくバラバラにされる



生きた証なんか
残りやしない



ましてや弱虫バッタの僕なんか



カマキリが
こちら ....
止むことを知らない汚れた雨は
幾層もの大地のフィルターで
クリスタルな輝きの水に

止むことを知らない悪意の視線は
守られるもののない
むきだしの心を容赦なく貫く

浄化されぬ禍禍しい ....
陽射しが肌を焦がしていく
軽い痛みと浮き上がる眩暈
焼け付いた肌に
沢山の汗が寄り添う

湧き上がる入道雲
蝉の声を打ち消す夕立
それでも明日には
また仲良く鳴くのだろう

自転車 ....
猫の瞳のように
くるくる変わる
君のココロ

僕のココロは
惑わされ
きりきり舞い

でもいつか捕まえる
そしてぎゅっと
抱きしめる

きっと猫より
あったかい
雨が降っている

憂鬱を洗い流してくれるなら
もっともっと雨よ降れ

幸せの芽を育んでくれるなら
もっともっと雨よ降れ

世界中を巡る雨
僕も広い世界に連れていっておくれ

流れ ....
月の裏側には

闇ウサギがいるんだよ

絶対誰にも見えないんだ

これは月の秘密


僕の心の裏側には

いったい何がいるでしょう

これは僕の秘密


秘密がある方が ....
そのとき僕は飛んでいたんだ


とおく に いけた


もはや翼は食いちぎられ

澱んだ泥水の中でもがいている

あのとき


とおく に いっていたなら


穏やかな ....
寂しいね
寂しいね

人恋しくて
寂しいね

人か好きなんだ
人を信じたいんだ

寂しいね
でも
嬉しいね

これから人と沢山出会えるってことだから
冬の晴れた日だった
青空が眩しくて

君と並んで歩くだけで
ほら
もうドキドキしてる

学生で溢れるキャンパス
でも二人しかいないようで

僕は寒いのにコーラなんか飲んで
ドキド ....
朝4時

寝ている人がいる
働いている人がいる
そして眠れなかった人がいる

眠れぬ夜を過ごし迎える朝
辛いものだ

疲れた体に意識だけ冴え渡り
うっかりすると魔物に捕らえられる
 ....
僕は白い光に守られた戦士

守るべきものはないが
守りたいものはある

理不尽な怪獣なんか
光の刃で一撃さ

地震
カミナリ
火事
おやじ

どんな奴にも負けないぜ
白い光 ....
ピンクのウサギが跳ねている
なんだかとても楽しそう

そうか
僕が来たからか

ずっとひとりだったんだね
誰かを待っていたんだね

あぁ
僕もずっとひとりだったんだ

そうだ
 ....
うずら豆(158)
タイトル カテゴリ Point 日付
振動自由詩112/10/3 15:26
いつものこと自由詩1*12/9/20 14:36
Let's Dance自由詩2*12/9/20 14:35
飛行機雲自由詩1+*12/8/26 13:29
揚羽蝶自由詩4*12/8/2 16:12
紫煙自由詩5+*12/7/30 9:25
Lost + Found自由詩8*12/7/24 16:52
流れるものと留まるもの自由詩6*12/7/21 13:21
眩い・暗い・世界自由詩6*12/7/16 8:28
自由詩2*12/7/16 8:27
遮光自由詩3*12/6/28 12:50
Across The Universe自由詩2*12/6/28 12:49
太陽の林檎自由詩711/11/7 16:58
それぞれの朝自由詩111/9/13 23:32
いけふくろう自由詩2*11/9/6 21:28
回転自由詩1*11/9/5 23:55
途切れた糸自由詩2*11/9/5 23:13
Moonlight Shadow自由詩3*11/8/20 22:20
自由詩3*11/8/19 21:16
ルビー自由詩6*11/8/18 23:39
夏空・夏服・夏休み自由詩3*11/8/18 15:20
猫子自由詩4*10/12/29 14:56
巡り、そして自由詩3*10/12/23 16:22
Top Secret自由詩6*10/12/15 15:52
遥かなYesterday自由詩2*10/12/14 23:58
人恋し自由詩3*10/12/14 10:56
…のつもりで自由詩2*10/12/11 12:44
不眠症自由詩5*10/12/8 14:07
White Light自由詩3*10/12/2 21:55
Pink Rabbit自由詩6*10/11/30 15:05

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