その平らだった天秤を

傾けても それでも

こっちを見て笑っている

おもりは

落ちるよ 怖いよ

喚いて 少し怒って

不安からか泣いたりもして

傾けたあなたは ....
落ちて おちて

あなたの 憂い

そのしずくにも

昨日はなくて

次を欲しがる私に

夢は つめたくて

それなら

空いた瓶に詰めよう

ひとときも また ....
きみが目にした穴は

それは見事な大きさと深さで

真っ黒でいて 純白なのだろう

自暴自棄から身を引けずとも

どこへも転がらない夢を信じている

ことも忘れ 忘れては迷い

 ....
荒れる 騒ぐ

激しい音を立てて

叩きつける涙

あの人に何かあったのかしら

ざわざわと掻き立てられる

涙は降り止むことを恐れているようだ

染み込んでい ....
その波はゆっくりとやってくる

上へ下へゆるゆると動きながら

もう1つ波がやってくる

ペースこそ違うものの

なんだか安心する

けれど電車のダイヤグラムと同じく

重なり ....
そこの少女は何に目を丸くして

立ち尽くす男性は何を憂う

あなたの目に映る全てが見たい

心で感じた全てを

そっくり沁みこませたい

遠ければなおさらね

この木を見て ....
草や空気を掻き分け

秋の虫たちが涼を告げる

人間のまとうものも厚さを増して

いつになく曖昧さを好む

陽だまりに転がる生き物

人懐っこいフリしちゃう奴

羨みつつ蹴飛ば ....
雲一つないと言い切れる空

有終の美を飾る紅葉樹に

ただ僕はみとれるばかりだ

全身で思い切りつかんで

高いトコロから降りられないし

足の裏がやたらと心地よい

やわ ....
ないものねだり

というのは

なんと ありきたりな

ずいぶん そのままな

お言葉ですね

ないから ねだるのに

ないから ほしいのよ

風船を手にする子の

 ....
人が次々と溢れる

僕は誰のことも知らない

ましてあなたが誰だかなんか

今何を考えているかなんか

解りやしない のに

僕が何を言わんとするかは

あらかたバレて ....
四角い部屋 四角い窓から

のぞかれたりするのは

四角くない僕だから嫌気がさす

なんだかどうやら合わないな

とはいえ散らばる人形にも

頭が上がらないのだよ

そうずっと ....
耳が捉える音ばかりでない

今流れている音はフシギ

僕にすっと入ってくるんだ

透き通っているくらい心地よい

軽い 躍る ふわり

その割にぎゅっとくる悲しみ

五段かいだ ....
向こうから歩いてくる

見知らぬ子どもに

大きく大きく手を振られた

後ろには誰もいないようだから

どうやら自分にらしい

何故なのだろう

これまで何も波立てず

そ ....
キラキラキラ

あれは夢の数なの?

ちがいますよ

赤い歩道が光る

止まらない

光さえ当たれば

怠惰に光るだけ

あれは裏切りの数

そうと知れども愛する愚か者 ....
ぷつん。
あなたとの関係が切れた音よ
いやちがう
ばりん。
あなたに会えたら今にも飛び込むわ
がしゃん。
声も聴けないの
ぱたん。
あなたずるいのね
ごとん。
条件に合わせる生き方 ....
すまし顔して立っている木や

憂い顔している電灯は

いったいなぜ

四角く丸くなめらかでいるのか

尋ねたって応えやしないけれども

なんとなくさえ浮かばない

到底呑み込め ....
私があなたを

隙のないくらい怒らせてしまうのは

私を思うあなたが見たいから

だってそうでしょう

すれ違いたまにぶつかる街人でないのだから

静かに噛みつかないで

伸び ....
私は

歩いて走って揺さぶられて

変わらないものを探した

第一に人間は除外

なつかしの味も朽ちていく

建造物も壊れては

人間がつくるもの大抵

それならましてや見 ....
笑った顔をこっちに向けながら

あなたの冗談で私の本気を誘わないで

その前に{ルビ偽=つく}らないあなたが見たい

邪魔が入るのはこうしたことね

しきり外せない

愛せない
 ....
好きよ

ねぇ もっと好きよ

いつか切れてしまうの?

知らないふりをして

くっきりと笑う裏では

欠片を必死に集めているのよ

それはまるでお天気雨に似て

光の中私 ....
私は飾るのがスキ

丸いもの キラキラしたもの

フワフワで いい匂いがする

無地に散りばめ彩る

あぁ 美しくなると勘違い

気づけば私にも飾りが

昨日を失った傷を隠すた ....
あなたは私を撫で

「猫みたい」と言った

私はあなたに撫でられるのが好きで

ただなんとなく聞いていた

あなたには私より愛している人がいるの知っていて

温かい手が伸びるのを待 ....
なめらかな線に少しだけ空いた

そのへこみを

埋め合わせの私が入り込む

なんて居心地が良いのだろうと思っていたが

埋め合わせは考えた

もうちょっと居場所を広げられないかな? ....
ゲームをしてもつまらない

現世を儚んでもむなしくなる

私は

なあに

誰かと手をつなぎます

そのお方は横を向く

石ころよりたちが悪い

小虫たちより意地悪い

 ....
心に というより

胸の辺りでいわれのない

嫌な空気を感じたら

それはきっと

取り越し苦労じゃ済まされなくて

見なければいいものを

そうだね

そんな自分も嫌にな ....
ファッション雑誌広げて

棒つきのキャンディー舐める

あたしのとこに来てよ

許せない嘘はこれ以上つきません

周りをぐるりと見渡したところで

騒がしいイベントが矢継ぎ早

 ....
躓いて派手に転んだ

だったら走れ 走るんだ!

痛みに泣いて

石を恨んでないで

誰か応援してるか?

いいや

僕のファンは僕だけだ

力を出し惜しみしたところで
 ....
誰か

私を愛していますか?

どこから連れてきたんですか?

その狡さと清らかさを

形にしてしまったのですか?

瞳が光っているのは

そこに光があるからですか?

内 ....
煙突から出る煙みたいに

心の苦しみ

昨日までの痛みが

一息に吐き出せたらいいのにね

校庭を走る小学生は

その背中に

光る汗や

明日のご飯がつまっているのかしら ....
走る

なぞる

並ぶ

一列にすらりと

みな潔く道路を進む

ルールに引き戻され

ふてくされては

なんとなく安心感

自由に自分らしくなんて

それもまた囲 ....
maricat(36)
タイトル カテゴリ Point 日付
てんびん自由詩113/10/31 15:59
自由詩113/7/22 8:35
おせんたく自由詩013/6/8 1:05
寂しさの宣伝自由詩113/2/14 13:53
波長自由詩112/3/9 15:36
さぼてん自由詩012/3/8 14:52
哀愁猫自由詩112/3/8 14:27
愛秋猫自由詩112/3/8 14:23
未充足自由詩2+*12/3/6 10:21
僕のうた自由詩212/3/3 11:05
私角い窓自由詩111/12/8 15:32
自由詩111/10/3 22:24
No.Return自由詩211/1/20 9:39
偽光路自由詩210/12/9 16:01
切縁音自由詩110/11/13 6:58
quake FOR you自由詩2*10/5/1 9:43
裏返し自由詩1*10/5/1 9:37
a constant.自由詩110/4/29 7:27
kiddy smile自由詩3*10/4/20 10:30
お天気雨に自由詩3*10/4/14 15:42
decoration自由詩0*10/3/31 14:54
飼い猫自由詩3*09/12/2 13:09
amends for you自由詩5*09/11/23 8:47
エピローグは7秒後自由詩2*09/11/20 10:07
Dolly face自由詩2*09/11/15 13:09
a dummy自由詩1*09/11/12 15:40
hurl myself自由詩0*09/10/25 10:34
dazzling SOOTH自由詩0*09/10/18 10:01
chemny自由詩0*09/10/4 9:12
follow自由詩2*09/9/27 8:40

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