飼い猫
maricat

あなたは私を撫で

「猫みたい」と言った

私はあなたに撫でられるのが好きで

ただなんとなく聞いていた

あなたには私より愛している人がいるの知っていて

温かい手が伸びるのを待っていた

いつか私を見てくれる日を待っていた

そして気づいた

私 あなたの猫なのね

あなたは人間で

美しい人間を愛でている割に

柔らかな毛並みに触れたくて

欲張りね

でも側にいたくて仕様がないわ

飼いならされた猫は

野良には戻れない



自由詩 飼い猫 Copyright maricat 2009-12-02 13:09:34
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