ゲリラのような夕立に、なんだか思慕、なんだか死亡、慌てふためいても脳内麻薬がそら隠せない情熱のまにまに、ばら蒔かれるから少しは窓の桟から染み入る仕事熱心なクリーニング屋の巡回ソングについて行っ ....
真夜中のシナモン・バー
蒸気に琺瑯が 咽る
窓をけして開けてはいけない夜
捉えて、捩じる、からだ、
初めて会った他人の中に
この身を千切って置いてきている
毎日を、つづけると、
....
ふう、と、ふきかけると
ミクロの
白い波紋が
おきて
瓶詰めの私が
不思議の国のアリスよろしく
昼下がりを
漂流する
眉間の
谷を
落下して
五月雨は
中日和
溺 ....
{引用=
切り込みに・
わたしは用意ができてない
思いつきで・さあ、切り込みに
わたしはいつも舌がたりないので、あなたの嘘をまるのみできずにいるのです。
コーヒーが乾 ....
通用しないんです
燕尾の服 の おきゃくさま 萌えた茎に
毒を塗る
ドレミの人差し指が たちどまる しゅんかんに
くったりとした 花を さしだされ
五億人が なぞるであろう
....
窓の外は真っ暗で、では部屋の中はどうかというと、これまた深淵のような、重力が不自然に働いているような錯覚がおきる場所だった
だからテレビが一日中つきっぱなしで、わたしの視野がますます狭くなる ....
あたしは都会に行ったことがない
友達のえりあしは屈託がなく、溜息は山並みに同化する
おんぼろな校舎の3階からは特に何も見えない
はるか彼方に水平線が5cmほど臨めるが、
手垢だらけの教室内のほ ....
ヒーターのタイマーを入れ忘れてて 崩れるからだはどこにも嵌まらず
ぬぎすてたパンプスにさえあらわれるのか いけどもいけども獰猛な闇
写真の数のたりなさを ....
わたしたちの氷は寒いところでは{ルビ鉄=くろがね}となり、暑いところでは樹木となった。すんと
も言わないがらくたのような意志を、迷い込んだ空洞にひとつずつ、植樹していった。
幹のいちばん深いと ....
実行せよ、見栄だしぬいて浮上して{ルビ拱=こまぬ}くあまた目にも留めずに
(ともだちをよんでくるならあさってに きょうの花弁はしおれているから)
お砂糖にカンフル 聖水 生 ....
渦になり沈んでゆくのが道理なら角砂糖並み甘くない舌
やくそくを違えた貴方がいうのなら間違いはない明日は曇りだ
カーディガンのスナップに似てはじけてとまるあき ....
傾斜20度の下り坂に彼女は被写体を見つけ
あわてて焦点を黒点に合わせたのだった
気道を塞ぐカルキ臭の
真白い
欺き
を
見抜けない
寒空
かがやくものを産み落としたくて
少女は磨 ....
{引用=
思えばまるで体全体が鼓膜で包まれているかのように敏感で危うくて響
きすぎだったのだから詰め寄るとなると耳かきなんてもってのほかでせ
めて綿 ....
{引用=
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ちらりと光る水球の、たくみな剛速球、
それを誰 ....
深い意味などいつもないのに
躍起になってみんな聞くのね
あたしの脳みそに嵌まる形が
すごく希少で輸入しなきゃなんないくらい
ただきみの犬を散歩につれてきたい
ただコーヒーにウォッカを入れ ....
基礎を崩すと 雪崩落ちてしまうようだ
君の にわかに始まる劇中劇に
恐れおののく夕暮れ
掃ききった残骸をビニールに
いつもどおりの蝶蝶結び
『あれが僕』君の語る君なりのシャイニング ....
文字盤のバックライトが夕焼けなものだから
私の摂る食事はいつもディナー
中央、マイノリティのあさはかな傲慢が
光る、幻覚を一日に6回みている
沈黙しはじめる空間にやわらかく抱き込まれ
なにか ....
蔓のような情欲だった。昔はもっと好かれていたような気がするんだ、赤の他人にもね。
肌に張りがなくなったとか、心の声で言うのかい。でも以前は人の眼を見るということを
しらなかったんだ、真実を隠し ....
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