ひろげた手は
空へと届き
やがて
きみへと
触れるだろうか

なくした温度
乱雑な部屋に
声はひとりぶん

甘い匂いと
汗の混ざった空気が
きみを思い出させ
人混みに居ると
 ....
ねぇ、そのまま。
目を覚まさないで聞いて。

あたしたぶんきっと、
きみのことが、
だいすき。

いつも軽く言ってるけど
本当は無駄に動揺してる
気づいてないでしょ?

たぶんも ....
堕ちていった葉は
碧の奥へと重なって

死んだ細胞が再び
新しいこどもたちを生かすように
たべものは僕の肺へと
するり届けられていく


いつまでも
きみの手を離せないように
僕 ....
 とうめいになりたいとねがった。
 
 かぎりなく、ゼロに近いとうめい。

 
 たとえば、試験管の底みたいな。
 
 たとえば、暗闇に光る街灯のオレンジみたいな。
   ....
よるにむかって、
てを、
のばしてみた。

誰かが迎えに来そうで、
怖い。
誰もいないことを確認して、
恐怖がつのる。

よるのくうきが、
わたしを、
引き裂きにやってくる。
 ....
ガラスの向こう側には
透けた理想があって
それはいつまでも
あたしに届かないものだった

封を切った手紙は
ホームの側で泣いていた
小さな意思には無関係で

宵闇が鼓動を押して
満 ....
甘ったるい猫の声が
夜中の頭脳に響き渡る

肩を抱く君の
冷たい視線に畏縮した
柔らかな雨の午後

本当は何にも
解ってなんていなかったくせに

まるで味方のような振りをして
押 ....
ビニール袋の柔らかさに
頬を染めた私は
君と手を繋いだまま
6月の冷たい雨に嫉妬した


鬱屈した気分を
なんとかしたくて
床下の君を
掘り起こしてみたけれど

既に冷たくなった ....
きっとあなたは信じない

あたしがあなたを
切り刻みたい衝動なんて

その血の最後の
残り一滴までも余さず
飲み干してしまいたいなんて


こんなに残酷で貪欲な
あたしの内の狂気 ....
蝕んでいく

内からも
外からも

不用意に赤く
醜く膨らんで

わたしをじわじわと
壊していく
慣らしていく
腐らせていく

絶望の色は
必ずしも闇と同じではない ....
なんにもするきになんない。
いましたいことといえば、
きみのめのまえで
おもいっきりないてやりたい。
いみもなく
(いやきみはそのいみをしっ
ているだろうが)
ごうきゅうするあたしを ....
あなたのことばは あたしにささる
まるで十字架に手足を繋ぎとめている楔のように

君を洗脳できるほどの言葉をわたしは持ち合わせてはいないけれど
できることならせめて、わたしはあなたの ....
どうかもっと奥まで
差し込んでください

あなたの手のひらに
私を切り裂く感覚が

生々しく

そうして
あたしをすべてきれいに
飲み込んでしまってください

あなたのからだの ....
ジャイコ(43)
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