初めて貰った時は戸惑いました

「何かしら言わなくては」という責任感で
僕の肌にまとわる空気が ぴしゃり と音を立てて緊張したのを覚えています。

何時も胎の底に すとん と落ちて気分をなだ ....
明くる日の朝目覚めた瞬間
飛ぶように散る金切声と共に
僕は夢を見始める

瞼が重く垂れさがったような空の下で
誰かの視線が気になっても
下を向くことをなく前を見る
瞼を閉じたいのは 僕の ....
世界は 誰かの輪郭なんだと 僕は思う

僕の世界は 僕の
見た
聞いた
触れた
限りの世界で
それは世界のほんの一部でしかないけれど
僕にとっては それが世界の全てで

言いかえる ....
瞼を閉じれば
世界は僕の輪郭が境界線となる

その暗闇の中はなんでも僕の思うまま

せっかくだから普段出来ないことをしよう

すれ違う人の顔に×印を書いて回ったり
ビルの屋上から段ボー ....
「不自由になるの」

そう笑った 君は
僕と目も合ってないし 苦笑いだった

「期待していいのかな?」

そう考えた 僕は
友人のことを思い出して 今の言葉を取り消した

「ピアノ ....
長い夜を経て

日差しで爛れた身体を
  両手で抱きしめ守りながら

逃げ帰った部屋の片隅で

地平線に日が喰い殺されるまで
          私は本を読み漁る

虚構に我が心を ....
朽ちたこの身体に 縫い付けているだけの
手足で今日も 街を這うよ

ギリギリのところまで行って 何も無かったら
それはそれで いいのだけれど

ただ体だけが疲れていて
唯一、身体と繋がっ ....
穏やかな霧の中
ぼやけた残像、モノクロの景色

僕はそこで君を見た

手を伸ばしても、意識は遠い感覚の淵
走っても、どこまでも続く夢幻の霧

喉が枯れる勢いで、名前を叫び
君は気がつ ....
{ルビ迸=ほとばし}るような闇を消す
{ルビ脆弱=ぜいじゃく}な朝の光が 嫌い

せっかく隠すことのできた
僕の醜く{ルビ霞=かす}んだ心を
いとも残酷に {ルビ曝=さら}け出す


 ....
{ルビ顎=あご}を上げれば ほら
水面が見える所まで
来てる

蒼い天辺で {ルビ揺蕩=たゆた}う
陽光の揺らぎが
手を犯してゆく 日を夢見て

砂を{ルビ踵=かかと}で慣らしながら
 ....
灰色の道を 千切れた
白い線が 刹那に通り過ぎ

目で追っては 疲れた瞼を
こすりもせずに 遥か地上の
景色を見下げる

椅子に座った身体は
いよいよ速度を 上げていき
目まぐるしく ....
煙草の煙が雲をかき消した

それは自由を羨む
私のささやかな抵抗なのかもしれない

降り注ぐ陽光は きっと
街を歪める様に
足元をすくう様に

はたまた、眩暈を誘うように

一歩 ....
目覚めてもこの腕に
掴みそこなったモノが
未だ忘れられないのであれば

僕は 眠る場所を間違えている


目覚めることも叶わず
何も出来なかった僕に
未だ微笑みかけるのであれば

 ....
朽ち果てた 材木を握りしめ

今日も 何処へ行く

誰を殴りたいのか
何を潰したいのか

背負った過去は重すぎて
肩の上に圧し掛かり

荷の下ろし方を知らない僕は
このどうしよう ....
鮮やかな 情景を描く若者は

何も言わずに そっと耳を貸してくれた

この 年老いた私の言うことを

一言も 漏らさずに


腐敗した 私の考えと 行動に

悔いて 病んで 自分 ....
薬堂氷太(15)
タイトル カテゴリ Point 日付
幼馴染自由詩313/10/8 21:41
疲労自由詩113/1/5 1:31
世界自由詩112/4/3 3:38
レム自由詩110/10/30 2:43
炎のドレス自由詩2*10/9/5 14:44
物語。自由詩110/9/1 13:55
自由詩2*10/8/29 13:11
鎮魂歌自由詩0*10/8/4 14:49
苛立ち自由詩110/7/23 7:19
水面下の塵自由詩210/7/21 15:28
瞬き自由詩210/7/21 14:04
Rainbow自由詩109/7/10 22:15
自由詩109/4/4 13:55
傷痕自由詩309/4/2 18:23
モノトーン自由詩3*09/3/31 7:23

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