街の明かりに怪しく輝く桜
ほとばしる情熱の上気した薄紅色
吸い込まれるよ
夢の世界

あなたの白い肌が
うっすらと色を染めるように
恥じらいながら
誘惑する
めまいにも似た感動

 ....
愛しい人を抱くように
あなたをそっと包みたい
愛しい人を呼ぶように
あなたの名前を呼んでみたい

遠い夢
叶わぬ夢
天と地ほどに
離れてしまったわたしには

きっと笑っているだろう ....
目が覚めたら春だった
カーテンを開けるとまぶしいひかり
まるで全てが輝いているかのよう

桜が喜んでいる
輝いている
おもいきり伸びをしている

桜だけじゃない
まだ残っている梅だっ ....
ぼたぼたと
ぼたん雪が降る
ふわふわと
わた雪が降る
暖かい日が続き
このまま春になるかと思えた後に

急ぎすぎた春が
慌てて後ずさりするかのように

灰色の空から
あとからあと ....
はらはらはらりと
風花が舞う

あなたの肩にひとひら
わたしの髪にひとひら

振り返らないと誓った道を
あなたに連れられ歩く

儚い夢を追いかけ
風花の中を歩く

夢見るように ....
眠りから覚めたばかりの目で
カーテン越しの空を見つめる
青空も
太陽も
何だか他人の顔で

戦線離脱したあの日から
自分の未来は
カーテン越しの光のようだと
溜息ひとつ
煙草の煙く ....
うそつき
うそつきと囁きながら
言葉が逃げてゆく

夜と朝の狭間で身悶えする
眠れぬ夜に熱るこころで

言葉が逃げてゆく
うそつきはだあれ
うそをついているのはだあれ

みんなほ ....
夜の街を回送電車が走る
まぶしいほどの明かりを点けて
中には誰も乗っていない
中には誰も乗っていない

遮断機の内側を
回送電車が走り抜ける
ごうごうと音をたてて
中には誰も乗っていな ....
ほころびかけた梅の花びらに
そっと手をかざして春の陽を浴びる
冷たい風にほほがこわばるけれど
なんだかやさしい陽射しに
こころのたががゆるむようだ

あの日きみのくちびるから零れたさよなら ....
曇り空から太陽が照らす海
海風に吹かれて静かなさざなみを繰り返す
少しずつ傾いてゆく太陽が
夕暮れが近いことを知らせる

海岸沿いの歩道では
雲の上からなお眩しく
海を照らす夕日に見とれ ....
鬱々とよからぬ想いに囚われる
思いもかけない冷たい響きの声を聞いた後では

いつもの声じゃない
いつもの言葉じゃない
どこがどうだというのではないけれど
なぜか冷たい風が吹いてくる

 ....
音の波
音の波
かきわけて

想いの波
想いの波
ひろがる

深いところから
わきあがり
目の前にひろがる

流れるようなリズムに合わせ
言葉にならない想いが
ふくらみ
 ....
君はいつだって春風のよう
ふわっと頬を撫でて
振り向けば消えてしまう

この両手に掴まえようと
もがいてみるけど
ほら
もう違うところを渡ってゆく

春風に涙は似合わない
いつも笑 ....
やさしい言葉をかけないで
どうぞ
私を抱き寄せないで

だって私は北風だから
あなたの心を凍らせる

梅の花が咲いたわ
春告げ鳥が歌いだした
私は北の国へ帰らなきゃ

その
優 ....
迷い込んだ山道は
まるで不思議の国のようで
見たことの無い景色や
初めて通る道が
覆いかぶさって
笑っているかのように見える

木々の切れ間から
青空が覗いてなければ
入り組んだ迷宮 ....
首筋にそっと手をやり
髪をかきあげる
自分で自分を愛でるように

この街を
この地球を
そんなふうに愛していたい

多すぎる車も
せわしない人並みも
みんなみんな愛しい

枯れ ....
引き潮が引くように
満ち潮が満ちるように

繰り返される
繰り返される

喜びも
哀しみも

日が昇る
夜が明ける
輝きだす家々、草木
眠い目をこすりながら
時計を見て飛び出 ....
砂が零れ落ちるように
水が流れていくように
その行きつく先を認知して受け入れよう

今あるこの命に限りがあることを
認めそして求めず
可能な限りのものを見
感じ
感動したい

何か ....
そこに明かりが見えたから
見えたような気がしたから
確かめたくて

その灯りの下に広がる世界が
どんななのか
そこに何があるのか
知りたくて

走り続ける電車の窓から
飛び降りた
 ....
深爪しちゃった
爪がないので痛くて
力が入れられない

これじゃあ何もできやしない
何かを作ることも
何かを掴むことも

目の前をあなたが通り過ぎる
掴めない手が空を泳ぐ

深爪 ....
何も予定の入ってない土曜の午後
遅く起きた頭にどんより曇り空
休日のお約束で洗濯機はまわっているけれど
夢の中から出てきたがらない心半分

外の公園では子供たちの遊ぶ声
忙しそうに走り去る ....
流されているのではなく

流れていく快さ

静かに静かに時の流れに身を委ね

しかし けして自分を失わず



出会う事物に

ひとつひとつ感動し

ひとつひと ....
そこにいるの?
君は
そこにいるんだろう?

モニターの向こう
ラインの向こう
キーボードを抱いて座っている
指先からやさしいことばが
溢れてる

映し出される君の言葉に
どんな ....
寒いの

とっても

頭がくらくらする



何も考えられない

何もできない

わたし

こわれてる



押入れの隅で

忘れられた古い人形



 ....
私は子猫になろう
迷い込んだ野原で
てんとう虫やチョウチョを追いかけて
跳ね回るんだ
青い草の波を掻き分けて
タンポポの綿毛を飛ばしたり
思わぬ落し物を見つけたりするかもしれない

遊 ....
胸の中でとぐろを巻くのは黒い蛇

ぶすぶすといやな煙を吐くのは腸

どちらもくねくねとのたうちまわる



美しいもの輝くもの

空へと憧れるこころとうらはらに

確かにそ ....
朝日が昇る
あたりまえのような顔をして
しかし
この胸に広がる喜びはなんだろう

日付が変わっただけなのに
普通に昨日の続きなのに

カレンダーが新しくなる
新年という
新しい一歩 ....
椎名(177)
タイトル カテゴリ Point 日付
「 夜桜 」自由詩004/4/4 13:41
「 失った愛 」自由詩1*04/3/30 0:05
「 輝いて 」自由詩204/3/27 13:39
「 桜のまえに 」自由詩4*04/3/25 6:47
「 風花の道 」自由詩204/3/18 19:57
「 目覚めのひととき 」自由詩2*04/3/16 14:53
「 苦悩 」自由詩304/3/15 22:57
「 踏切にて 」自由詩304/3/12 14:29
「 梅の花によせて 」自由詩004/3/4 22:57
「 祈り 」自由詩104/2/26 6:45
「 沈黙の時間 」自由詩0*04/2/23 15:33
「 回想 」自由詩204/2/21 23:54
「 僕に吹く風 」自由詩204/2/20 19:22
「 北風 」自由詩104/2/18 0:35
「 不思議な体験 」自由詩004/2/16 15:12
「 いとしさ 」自由詩204/2/16 7:12
「 淡々と 」自由詩304/2/13 0:01
「 抱擁 」自由詩104/2/11 19:13
「 理由(わけ) 」自由詩204/2/3 23:56
「 指先 」自由詩204/2/1 12:40
「 部屋 2 」自由詩004/1/30 7:27
「 なりたい 」自由詩304/1/28 0:10
「 オンライン 」自由詩104/1/25 0:17
「 部屋 」自由詩104/1/24 8:04
「 子猫になろう 」自由詩104/1/22 15:23
「 くねくねと 」自由詩3*04/1/21 0:00
「 夜明け 」自由詩3*04/1/20 1:36

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