はじめまして、こんにちは。

正しくあろうとすることが生きづらさを生む、とどこかで耳にしましたが、いかにも正しさとは己の規範とするものであり、現在の状況を肯定するものではないからでしょう。ジッサイ ....
体を洗い罪を雪げるならば
どんなに楽だろう!
だが罪とはなんだ?
生きるための食うのは罪か
オギャアと生まれたことから罪か
ならば泡と流れるのは
私の全てとなるのだろうか

風呂桶に顔 ....
風が吹くたびに揺れ動き
伸びるだけの日々に
罅割れた腕を見ては
幼い頃を懐かしむ

我が横を過ぎ去っていく鳥よ
どうか覚えておいてくれ
この身が朽ち果てたところで
お前の止まり木はなく ....
カッチコッチと音を立て
右へ左へ揺れ動く
忙しそうな姿はまるで
いつかの父のようでいて

そのうち針が止まってしまうと
ネジを巻いてと母が手に
ゼンマイ渡して去っていく

ネジを巻く ....
 『蝿の王』。『十五少年漂流記』との比較されることがあると聞き、どのようなものか気になって読んだ覚えがある。今から十年も前になるだろうか。おぼろげな記憶を頼りにざっくばらんに概要を述べれば、漂流した少 ....  「今夜は雨が降るでしょう。」
朝のニュースの合間に、予報でお天気キャスターがそう述べていた。
壁掛け時計の短針は七の少し前を指していた。
携帯電話の画面に目を移すと、天気予報アプリも同様、夜に ....
「おいちゃんまだかい」
少年と老父は夏祭り
 汚れた小銭を握り締め
暑さの中に清涼をと
 シロップ代を暴利に取られ
露天の親父に頼み込む

まだかい? まだかい?
待っているうちに溶け ....
 まず必要なことは残量を確認することだ。君はどこへ行くにも制限がかけられている。右(あるいは左)を向けば追い越していくものがある。後ろを向けば続くものもあるだろう。もしかしたら、周りには何もなく、君し .... 盗んできた金庫を開けると
なかから小さな金庫が出て
そのまたさらに小さな金庫。
開けるたびに核心に近づくような
錯覚を覚えながら、
いまだに核が見えない。
何が入っているのかを
暴いてみ ....
教えてくださいと乞う
ニンゲンにろくなやつぁいねぇ
数えてくださいと頼む
ニンゲンにろくなことなんてねぇ
助けてくださいと嘆く
ニンゲンはろくすらつけねぇで

ま、なんだ
たのむまえに ....
夏の茹だる様な
 暑さのなかで

縫い付けた糸を抜くべく
鋏を手にして切ろうとし
血がつけば新品を取り出して
気がつけば人品を仕舞い込み
引き裂く悦びに酔っていった

 瞬く間に巷を ....
堕ちる病を
無名抄に禁ずる

吼える意志を
無名抄に禁ずる

雑なる壊死を
無名抄に禁ずる

歪む中庸を
無名抄に禁ずる

果て
伽藍の園に花一面
 咲き乱れ ....
 わたしたちは曼荼羅を描こうとしておりましたな。たしか。
「いいえ、そんなことはありません。」
又始まった。無意味な{ルビ反駁=はんばく}ばかり繰り返す下衆の世迷いゴト。
「曼陀羅など、ハッ、そ ....
息をするたびにまろびでる
   わが同胞よ
 生を見つめ/死はまだ来ん
   と頬杖を突く
      わが同胞よ
デカダンに酔い痴れ 
 バラックでババ抜きするあいだ

  水底に澱 ....
紙面に置いた言葉をアラヨッと摘み
ゴミ箱へぽいと捨てるのが仕事で
きまぐれに雄たけびを上げる「静」もあれば
偽ったままひっそりと横たわる「暴」もある。

いつのまにやら
言葉よりも映像が好 ....
しないほうがいいのですが

彼は決まって 付け加える

いずれそれに感化され
まわりのやつらもいうようになった

これでは仕事が はかどらないと
上司は彼を追い出した

彼はただ ....
通り雨が過ぎて夕暮れ
虹が出ないかと窓を開ければ
そもさん せっぱと 
がなりたてる小学生が
傘を差したまま歩いた
歩道橋が見えた

やることがないので
テレビは壊れたままで
修理に ....
梁にしがみつく蝶を引き剥がすたび
親指と人を指す指が情けなく震える
コロシヤシナイカと懼れながら
ただ善意を偽って助けようとして
羽を掴む、その度に
燐粉が指先に着いてしまい
その後でゴシ ....
あの草原を吹き抜ける風を追って
ぼくはここに来たんだ
五月雨に泣く空も
日照りに飢える田んぼも
ここにはなんでもあった
みつける度にぼくは「正」の一画を
壁に書き込んでいった

でもお ....
pur/cran(19)
タイトル カテゴリ Point 日付
正解について散文(批評 ...121/4/5 17:07
体を洗う自由詩221/4/5 16:50
背の高い幹自由詩121/4/5 16:43
振り子時計自由詩013/5/9 17:09
ウィリアム・ゴールディングの『蝿の王』散文(批評 ...2*13/5/9 16:38
或る男の一日(わりとどうでもいい話)散文(批評 ...013/4/25 10:50
かきごおり自由詩113/4/19 1:39
ガス欠散文(批評 ...213/4/19 1:32
マトリョーシカ自由詩2*11/5/1 10:16
教えて自由詩0*11/4/30 19:34
縫合サレル関係性自由詩0*11/4/29 18:29
無名抄ニ禁ズ自由詩010/3/18 11:42
酒場での一幕(愚痴)散文(批評 ...0*10/3/18 11:18
うたかた自由詩1*09/6/8 22:57
タブロイド自由詩2*09/6/7 12:07
ただ、なるがままに自由詩0*09/6/4 1:15
飛んでいった昨日自由詩4*09/6/4 0:48
埋める火の熾き自由詩508/5/17 21:44
ここから、どこかまで自由詩207/12/27 13:28

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