朝 そして
まだ 明けやらぬ時
同志のために 無冠の友は
一軒 一軒と 黎明を突いて
機関紙を配るのだ
彼らの手に
我らの 希望が 託されている
心 優しき 民衆の笑顔が
....
青い陽を 天空を
白い雲が 流れ
風は心地よく 優しく
髪を 撫でて 過ぎ行く
黄金の日と陽
輝く
人間の型
優良な肢体
黄金の時代
善良な民衆
健全な精神
....
天空に 風 乱れて
枯れそびれた 花
小高い 丘陵に
太陽の 無償 降り
保ち 立ち続け
野を 焼き払い
革まる 命の循環
灯油ぼろの松明に
秘められた 刷新
焔 や ....
今日を 眠る
凍えた 冬枯れ
落とした 夏の日々
ゴツゴツ か細い枝
そして 冬を空想の豊饒で眠る
微動だにしない
脳神経のフラクタル 木々の骨
ポーズを決めたら 風に答え ....
溶岩弾の保全
黒く荒々しい岩窟に
白金の清水に
リンガのごとく そそる 巌
私は 黒く痛々しい岩肌に
工作を付のだ
工作を
象嵌の白い石を幽玄にも荒ぶる巌に埋め込む
そ ....
芳醇な 夕を思い出して 読書の
コーヒーを 心に注いで
鎮まれる 湖面
曳航の 午後
短い昼と 長く伸びた 人影と
あなたを 待つために
コーヒーは冷めず
光の真紅は 留まり 維 ....
今日太陽はその底に・・・
長い眠りを眠る日
冬至
もの皆 眠る 日
静かな一日 ほら遠く
赤子の寝息のような
曇天の雲が行く・・・
静かな 眠るごご
チベット死者の書をぱらぱら
....
まだ 行ったことのない 場所
静かに 雪の落ちる 北の国
広場に 夢の イルミネーション
降り来る 聖霊と 光のつぶて
夕の祈りを告げる教会の鐘
聖夜に降り来る雪を震わす
生か ....
船
青く
触れると
消え入りそうな
船
ここ
我らが母体
青の時間船
地球号
ここ
こころと
からだを
養う
青の
時間船
地球号
*
大航海時代・・・ ....
この 響きの 深く
清めた 場所で
流れる感情の帯 旗として 掲げ
密かに 掲げ 夜を見詰めて
この 夜を祈り通し
星をいだき
星をささえ
深まる 夜ごと 夜ごと
闇が静 ....
「国 敗れて山河あり 城 春にして草木深し」
この爛れきった欲望海で 浮遊する懺悔の言葉か
赤く腫上がり溶け始めた太陽が発する腐臭の光
光よ 光よ
我が身の因果で送り込まれた この暗い海に ....
輝き
下草に水玉
宝珠の数
朝に輝く
光のつぶて
静かに 流れ入る
植え込みの緑に
雲居立つ空に
光は光
光は光と戯れ 語り
長い道のりに
滅びのない 話を置く ....
自身の低次の自我のおもむくまま
あれがいい これもいい いやこっち
感覚のおもむきの 流れの先に
一つの部屋がある
モノライトの下で
カケラを集め 復元中
在るべく 在る 自身に向かっ ....
夕暮れの
透明な指
そっと肌に
真紅は滴り
鮮血の痛み
残し 泣く
美しい 指先
奏でるピアノ
夕を呼び込む
楽譜に三日月の痕
冴え冴えと闇に堕ち
さめざめと ....
恐いものなど
一つも無い
恐いものなど
僕
夢見る術を知ってる
空を飛ぶことも
愛すべきこの街に
このアスファルトの道に
自由に白線を引く
方法も知ってる
フ フ
....
青く煙る 夕暮れ
窓から 黄昏の気息 忍び寄り
一人 聖書よむ 我
ロザリオ握り締め ラテンの呪文など唱え
夕焼けの紅 粗末な卓にかかり 青く遠く 紅 近く
偉大な日没を見入る もう夕べの祈 ....
この 青い空 白い雲 高層の建物は
冷たいロジックを回線に乗せて静かに堆積する
光が都市の騒音のように
うねり 広がる ポテンシャルの場
ここ 帝都の初冬に南中の林立する 陽射し
影 ....
そら 雲集 あるいは 雲散する
電撃の言論 フォーラム ここ
情報にあふれて
しかし何も心へ響かない
『あなたは暖かくも冷たくもないから私は吐き出す』
とは聖書の聖句
欺きの虚報に ....
耳もとで小鳥さえずる曇天の
空きよめたし唱題ととも
躓きの石をけるよう子供たち
放課の午後に帰路は遠きか
日輪 ....
新しき季節の感覚詠むべきか
春に入道秋は霞むぞ
月光が南の空を埋めつくし
仄かに白い闇はてし無く
深き夜冷気のような月光は
....
善悪の徴(しるし)を見たし満月の
澄清(ちょうせい)のそら雲ひとつなく
端々へ光が渡る天空に
在って在るべき雲流れ行く
夕焼けがビル ....
祈っている
在天の父や 慈悲の仏に
頭が痛くなるほど
体が浮いてしまうほど
祈っている
ほら
善良な魂が
悪を狩り出し
地獄の業火に叩き落している
清くあれ 幸いあれと響 ....
遠く 見晴らす 草原
凍える手に 情熱にほだされた 息かけ
圧倒的な 旭日は希望と共に 昇り
草花の露は 烈風に揺れ 輝きを増す
地響きがする 遠く遥かな 思いを湛え
{ルビ群馬=ぐんば ....
昼のまどろみ
爽やかな 午後に
香など 燻らし
読み止しの本を 手に取る
曇天の 遠い 午後
幻視のとき 訪れる
南の開け放たれた 窓 空から
南洋戦線ノ戦友帰還セル
....
きっと 世界に血が滴っていて
この地球の自転に関与していて
血判のため採られたり
自由のため流されたり
人命救助のため輸血されたり
蚊に吸い取られたり
世界に血の意味を求めて
採血さ ....
人肌のぬめり
満ち足りた舌
極彩色が
降り来る
清涼な 愛
濃密な 霧
金色の 雲
漂いの快楽
そしてその髪を濡らした
広まる 幽体
聞こえる楽の音
色 ....
我が命幾千億の転生を
過ごしおりしか銀河輝き
転生を重ね重ねて積みし骨
量を重ねて{ルビ大山=たいざん}のごとく
世の終わり悪を孕みし終末が
....
たとえば 空に思う様 線を引くように
臭う 修正液で
東京の地図を買い込み線を引く
川崎の地図に新しい線を引く
真っ白の線は やがて 空と地を結ぶ
たとえば 地図に思う様 線を引くよ ....
白光の
南中から 射し込む
瑠璃の
響きなお 幻惑の色彩 立ち込め
天空に瑠璃の宮
その尖塔に
薄く 雲 懸かり
宮の霊気 冷え
凍れる 光線
七色に 乱反射し
音もなく ....
木立の間に
紺碧の海
南の島の
名も無い
遊歩道
今 木立の中を
風が思うとおり
吹きぬけてゆく
か細い さざ波
小鳥のさえずり
そして
我が胸を揺らす
風が木々を
....
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