純白になれず散りゆく紅葉かな
明け方の雑な会議や散る紅葉
掃除してエアコンつけて誰も来ない
下準備して
狂いだす
長い睫毛がある
霧を晴らして孤独であった
重ね着の企業舎弟や六本木
セーターの中に刺青シールかな
厚着して父の生前葬へ行く
光を愛する闇がある
おならとともに悪い気が排出されている
そのダジャレ言わないと死ぬの?
花八手腐った風が吹き抜ける
花八手烏の影を踏みし朝
押しくら饅頭カタギを気取る馬鹿
自動筆記で遺書したためている
フラワーデザイナーの看板が雑草に埋もれていた
平和が平和が満ちておる
暖房や裸のイヴの息遣い
暖房がよく利いてからスベる芸
遠ざかるボイジャーニ号蓮根掘る
ミツバツツジが連動している
大日如来を喰う
アカシックレコードでモテるコツさがしている
SOHOのデスクトップや膝毛布
ウクレレを磨くやジョージ・ハリスン忌
もう二度と開かぬ口で冬菜摘む
『腐りかけが美味い』腐っていた
贈ったポエムが公開されている
危篤の知らせ聴く握手会へ向かう途中
膝掛けの下で冷たくなる躯
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