あなたと触れあったての温もりが
いま感じられない
冷たい指さき
いまもう感じられない
何をあずけて
誰が受けとったのか
ダイアリーにメモはない
風に ページが
ぱらり
青いインクで記 ....
ステッカーでべたべたに汚れた地下の、
非合法の
秘密の
非日常で飾った
そんなライヴハウス

そのパンク・バンドは
いつもは虚無主義だとか
厭世主義、
退廃主義、悪魔主義
無政府主 ....
 ジョー

チャンピオンになって
灰になったジョー
{ルビ灰燼=かいじん}に帰した六十年の理想
僕はクーラーのついた部屋
閉じ篭って
嘘っこの汗をかき
自分のために詩を書いている
今 ....
目的の為に生きず
生きるためにうまれた僕です
色んな位置からずっと
照らし てらされる顔の群れ
かってに疲れて

自分から夜へと出掛け
行き場の無い―――僕らのつらさ


溢れるま ....
ほんの小さな
きみとの約束
消え去る前に 流れないかな

―――風に

いのちの蝉
じいさんが 裏庭で焚いていた火

しろい息
無花果の詩を齧って
はなすことがない hanasu ....
朝焼けの海も
だれかの夢のなかで揺れている
朝の一瞬の呼吸も、昼過ぎの時間が止まったそらのいろも
深夜二時のどんな陳腐な一秒にもかないはしない
夜は 自身が夜であるということだけで
僕にそう ....
嵐を越えていこう 
ときみ

ひしゃげちまいそうに小さい、痩せ細った自転車に乗って
新幹線には浪漫がない
あれ大きな鉄の塊だよ――

―――ついてこなくていいよ もう

連れていく気 ....
不甲斐無い肩に
こどもはひとりも頼らない
高血圧が今ごろたたって
酷く火照ったり さみしくなるあなたに飽きたのだ
知っているよ こどもは
外の風に晒されつづけるあなたがあるとき、だめになるか ....
生まれときから楽しいことをめいっぱい求めた
テレビゲームは非生産的な気がして仕方ないから
(いまテレビゲームへの疑念は
  詩に向けられている)
八千円のアコースティック・ギターを質屋で買った ....
あなたは月へと囁きかける
破裂した心臓を正常にする必要にかられ
涙は流れない
言葉は続かない
希望はいつでも見つけることができない


きみの住んでいる澄んだ川の水に
僕の呼吸法があわ ....
街の細か、黒い垣根をわけ入っていった
また違う世界があるんじゃないかと想って
こんなにも憎々しい
ざわざわしたこころを
持っているんだから

あるときふと
首を吊っている肥満体の脚を
 ....
きみの器用な指が欲しかった
鋏で切りとったなら、僕のものにしてしまう
そっとやれば 易しくすれば気付かれないんじゃないか

今も想っている
痛くしなければできるんじゃないか

コートを着 ....
しまわれたミシンのように寝た夜

確かにじわり夏が
やってきて
背中は
しずかに暖かい

窓から伸びて廊下まで臨む
虹には
家族誰ひとりだって気づきはしない
だから明日の
朝食の ....
遠くさいごのやつが
行ってしまった

しろい世界
やけに鮮明なこの二本の
赤錆びたレール
踏み切りのバーと
鳴っていた赤


なぜ僕は絶えず
あきらめず
この渡れもしない踏切り ....
きょうが無理なら
あす会いたいよって
繋がっていかない
なぜ

筆が滑っているんだろう
紺いろの絵の具が
巧く
馴染んでかない
下地は青いそら少しのしろ
ベランダで
指先でたつか ....
あすになれば
大人になる気がする

実感もないまま
大人になって
平気で
ひどいこと
はなす気がする

感じもしない
郷愁を
良いとおもったり
焦って沢山の駄菓子を
買い込ん ....
不純物はすべて取り除いて
何度も蒸留した
わたしがいます

つめたい
澄んでいる
淀み
夜のそらそのまま
映しこんでいる
潜りこんできている

そんな部屋だよ わたしの底流

 ....
冬の海岸に
はしゃぐ家族連れはない
ほんとうに誰もいない

僕と
左手に高くある磯にみる
すらっとしたきみ以外は

心の持ちようは
テンポの遅いワルツがいい
三拍子と
三拍子 ....
いつでもいいんだ
いつもの場所で待ってろ
寒くない格好で、頬をあからめ
ひとり夜を照らすひになりながら


去年の曲線を越えて
じかんの罫線を超えていくからね


僕は時計と
テ ....
万華鏡の街は 
おとなのものだから、

子供はずうっと背中丸めテレビゲームして。
僕はそう思う

電脳スペースの揺り籠のなか見る夢はいつも
空腹の味が奥歯に染みて 眠れないなら、朱いめの ....
ひとりきり 駅のあかりみている
亀が背中で啼くことを知った たぶん酷いことがあったんだ


相性が悪い ひとばかり
鏡のようには
いかないみたいだね 

なんだ 辛くて奥歯欠けたんだ
 ....
想いの底辺には 夜がある
底の抜けたコップ
無限の水槽


すべての星に名前をつけることなんてできない 
本当にそう?
挑戦してないのに言うのはなしだよ


目に見える範囲で好き勝 ....
なんて不思議な秋
朱色のなか抵抗する青
故里は
いつでも果実です
じゅわりと沁みる
街よ、柊

もう何ひとつ
見たくはない。
心棒は微妙に曲がり
均等を保てない
せつなや肩

 ....
しずんだ瑠璃色をすくいあげて
銀のつきへとかけてみたいよ

考えてコートを脱ぎ捨てる彼女に
強さなんかない



掛布団はこんなにも冷えて溜息をはき 
もう夢をみようよ、って
壁に ....
沖縄ではすべてが誠実だ

海も
太陽も
ひとも

予定をたてて日々、動くんだった


一同がそんなこと
わすれたふうに。

そして
雨さえも、
ウチナーグチを
はなすくに ....
夏みかんのドロップをひとつ頬張る
尖った円みはじゅわりと溶ける


バスは南進し
北の曇天にルートを決める


僕は街燈になりたくて
街燈になった


こんな砂利道に
仲間が ....
夜行性の言葉が羽ばたいていた
子どもだけがそれをじっとみていた
凍えた空に花が貼りついた
月は存在が伝言だった



震えた縫い針の鉄橋が
銀河のデゴイチの受け入れを許可した
暖かい ....
頑強な夜は
積み上げられた階段をくだる

午前4時をまた
告げにきた

居間の大時計がまた
陰鬱な調子で
低くて冴えない
よっつの鐘をついたとき
恋は終わった
燃えさしは浮いた
 ....
便乗鴎(58)
タイトル カテゴリ Point 日付
ダイアリー自由詩1*06/1/23 20:49
スタンド・バイ・ミー自由詩2*06/1/22 12:17
僕は嘘っこの汗をかいている(連詩)自由詩106/1/21 21:08
外出自由詩1*06/1/19 16:32
約束自由詩206/1/18 21:07
夜の詩人自由詩3*06/1/18 0:05
警戒をくぐって自由詩206/1/17 17:33
平熱自由詩1*06/1/16 22:46
Gimme Shelter自由詩2*06/1/15 16:52
帰り道自由詩106/1/14 21:18
裏道自由詩0*06/1/14 14:06
自由詩1*06/1/13 21:54
自由詩4*06/1/11 22:57
踏み切り自由詩2*06/1/11 18:04
アクリル自由詩2*06/1/9 10:59
水滴と波紋自由詩5*06/1/8 19:05
底流自由詩5*06/1/7 19:50
海岸未詩・独白1*06/1/5 11:43
抱負自由詩2*06/1/3 18:15
和泉 誠自由詩6*05/12/28 18:19
気弱なこ自由詩2*05/12/27 22:14
AQUARIUS自由詩10*05/12/26 21:40
リズム自由詩205/12/22 22:55
風見魚自由詩105/12/15 22:24
オキナワ自由詩2*05/12/8 23:43
春を 来い自由詩405/12/7 18:54
未完成の歌自由詩405/12/6 1:41
夜が降りてくる自由詩405/12/3 15:53

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