「私」という少年の、なめらかに刻まれた、とめどない夏の血流の跡に蒼がゆっくりと続いてゆく。

鳥たちが空にへばり付いているころには、いつかの母の乳房が錯乱して海ぼうけ。

景色から突出している ....
誰にも会いたくなくて震えた日
むさぼる音楽は東の、かなた
ゆれる群青が、
君の子宮にかすりもしないから
おたまじゃくしはくもがくれ

赤く染まった葉脈が
くねらせた先の木漏れ日
したた ....
毎日、空に今日も殺されることを皆が受け入れている
それは少年のころに知る事実で、直に忘れるようにできている
それが哀しくて、
世のこどもはよく泣く

夜を知らない日もあった
たしかに暗くは ....
遠くの空に広がるだれかの写真の破片が、ちっぽけな田舎町の無色を担当する

(いるはずのないおかあさんの、おなかを、雨粒な赤ん坊は、とてつもない落下速度のなかで探します、が)

死のパレェドの中 ....
キタコレ、パリコレ
てか、ぱねえ
いい意味で

はいはい、
意味のない詩書くとか
ワロスww
ダブリューの迷走
ワロスワロスエロス

ふざけんなし、梨
意外に美しい
普通に破滅 ....
き、らり。日光がいずこかわからなくて、確か机の上を滑って行方不明

手を伸ばした黒板がミシミシと音を立て、聞こえないファルセットが孤独に充満している。

カーマインの眼どもが私を見つめ、それに ....
夜行バスからはカルキのにほひが微かに漂い、灯りが複雑に道を作っていく

大聖堂の、鐘、耳をすませ、どくろをまいた煙が空を突く音、パンパン

ヘッドフォンにしみついた街の色、それぞれ、生きる、ピ ....
地表から湧き上がる夏を
青草は隠して
かすませて美しい

ゆらめく
蜻蛉の影から
夕暮れのひかりへと
だれかの想い出が
続く
そうやって
かみさまは遊ぶ

へばりついた空音
 ....
だいだいに
染め上げられた、
自転車に
ぼくの半ズボンが呼応して
街が光っていく

巨大な飛行機雲が
目の前で
クロスを描き、
初夏をあらわす

哀しくて、
吐き出した、
ぼ ....
カーテンに
風がそよいでるけど
時は止まって
ネオンが見え隠れ

微生物のかくれんぼ
日光で地面から
わきあがって
みーつけた、が
壁に跳ね返り
こだまあそび

夕映えが侵入す ....
極彩の果てに
生き残った、
青色の悲しみ。
生まれたての風に
愛されておいで

咲き乱れた、
もみじの海に
忘れられた銀杏
ぼくは煙草をふかして
淫靡な夕暮れを誘い出した

彼 ....
はりついた水滴に
たまらず朝凪は
こきゅうをして、
そんざいを描く

とろける時間に
砂利道、みずたまり
セピアの、おとくず

あの子が、かすむ
つめたい足元に
藍がつたえば
 ....
しろが混ざる
じわり、
わたしに
溶けてゆく

ぬるい、よる
景色のさき
細胞たちの
さよなら

ふきだす、
かみさまの分裂
みえないけれど
みえるんだよ

やわらかい
 ....
ビルから突き抜けた
夕陽の線の先に
プライマルを描いてゆきます

堕落してゆく人々に
街はよだれを垂らして
今かと憂暮れを待ちわびて
かきみだす、
群青のにわか雨に
アパートの洗濯物 ....
ビニイルの中から
米をとる
まだ少し
土のついた米に
虫が寄り添う
カップにゆっくりとり
一杯ずつをかみしめ
炊飯器がそれを食らう
そうして
ぼくの部屋は青くなる
 
静かにとぐ ....
ざくろの実がとけて
潮風が熟す
地をつたってゆく藍が
生々しくて、
気持ち悪くなる
 
黄色く滴る、
檸檬のころ
きみは恋して
ほら、みだら
 
張り裂けそうに
景色が膨張して ....
流産して亡くなった、
弟の御霊(みたま)を
ひこうきぐもの
のこりかすに
重ねて、ないてみる
 
空は胎内
包み込んで
あの子のスカートの
ひるがえしたなかに
いつかの青春が
生 ....
重苦しい空気、が
ベッドからはじけて
おじいちゃんの全身、に、
ふりそそぎます
 
点滴、天敵、
内出血で、腕が、
ぜんぶまっかっかが
ぎゅるりと
ぼくのあたまをまわって
いとおし ....
愛が散りばめられて
夜空に幾千の祈りをしたら
ロマンティックパレット
魔法陣を描いて
エンジェルは踊り狂う
 
坂道の反射のせいで
黄昏色の猫
オレンヂの教会
焼けただれたマリア
 ....
目を追った先の、
飛行機雲が描いた、
初恋の計算式
イコールが、ひとりぼっち
 
わたしは駆ける
みずいろの自転車に
またがり
草風がその前輪に巻きつき
死んでゆくのだけれど、
だ ....
青春の青と春の真ん中に
必ず何かあると
考えてたら
うんちをしたくなって
下に堕ちてしまおう、けど
ここは天空だったと
気づいたです

翼がないぼくらは、
夢遊病。
カゲロウだって ....
既に少女は
轟音にときめいて
空に吸い込まれた

指をさした先の
何万光年に
恋をしたこともあった
音が漏れてしまった世界は
ぼくに萎えていた

空中の{ルビ煌=きら}めきは
そ ....
もみじを
したためて
食べて

たそがれ
ゆうやけ
ぼくの、にきび

花の哀は
ひとしずくだけど
いざよい、神へ捧げる

あいはあいでも
あいらぶゆー
三歩さがって
哀( ....
硫酸まきちらしたら
少女は興奮して
空を指差しながら
奇声を発している

荒れ果てた星の隅に
グランドピアノ
カンタータが鳴り響いたら
少女を犯してみた

ぼくの知らないところでは ....
ゆうぐれどき
止まったままの時計が、
動き出しそうで、こわくなって
抱きしめたまま
走ってゆくことにした
聞こえぬ雨の叫びのなか、
微かなグランドベージュ、
かろやかに、

短針の残 ....
少年、ライ麦を
したためた雨水につけて
うれしそうに
ほおばっている
 
チマチマ食うのが
大好きだ
なきたきゃ
汚れた紙袋に
全身つっこんだらいい
そしたら君は
一枚の絵になるよ
 
時計台は嘘をい ....
揺れた草っぱらが
秋に、さらわれて
そのまま
教室をふきわたったという

走り去った青春は
秋とミスマッチに
交尾した

ミシミシと音がなり
ブラウンを
かもしだす校舎を
うっ ....
窓からのぞく、
夕焼けを切り取って
曖昧な水曜日の夜を殺す

吹き抜けの屋根
だけど進む
藍が絡みつく風を
吸い込んでしまうのは
仕方ない

だくんだくんと
汽笛は
あすこのそ ....
バス停で
クラシック、
まきちらす

そばで懸命に
愛を拾ってる妖精
かわいいねきみ
ふんずけてやるよ

ぎゅるりと
目の前で
車が爆発してゆく。
素敵だよね

重なる人間 ....
猫がふっと
夕景に魅せられて

冷たい井戸水
すこしすくって
山影バイバイ

たしかこのまち
年中
5時間目のけだるさ

教会では
渦をまいた
神のラヴソング
それはともか ....
ゆうさく(98)
タイトル カテゴリ Point 日付
自由詩411/7/25 15:42
秋唄自由詩1+10/10/6 0:51
蒼く自由詩010/6/15 0:54
うつくしい学習自由詩210/5/25 0:39
崩れる言葉自由詩010/2/23 2:04
教育実習自由詩109/11/5 2:33
東京自由詩109/10/28 2:42
鈍行列車に乗って自由詩309/8/16 12:21
橙のころ自由詩109/5/30 21:07
日曜日の体育館自由詩009/4/26 20:16
思秋期自由詩009/3/26 18:00
恋と汚れ自由詩109/3/25 13:01
はるうた自由詩109/3/13 22:18
ゆきます自由詩009/2/18 18:52
白飯自由詩409/1/7 4:36
ざくろのとき自由詩008/11/7 0:33
青年日和自由詩308/10/26 0:56
病床おじいちゃん自由詩3*08/9/10 21:31
さらば長崎自由詩2*08/8/10 10:03
新天地のうた自由詩4*08/8/5 21:08
ぼくと空の詩自由詩008/2/23 17:22
にわか自由詩2*08/2/9 22:58
夕空メランコリー自由詩0*08/2/8 21:34
硫酸ムーン自由詩008/2/7 22:54
蒼い夕暮れ自由詩2*08/2/5 20:41
ロンドンパーク自由詩1*08/2/3 21:22
校舎パレット自由詩007/11/23 20:50
ぼくの汽車自由詩2*07/11/17 1:32
憂鬱バスストップ自由詩4*07/11/10 1:02
坂の街自由詩4*07/11/6 0:14

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