紫の花、
紫の地平、
そんな場所の夢を見ていた
行ったことのない場所なのに何故か夢では鮮明だった
あれがラベンダー畑っていうのなら
天国に似ているなと僕は思い

夢からさめてまだ夢
で ....
過去からも未来からも見捨てられた記憶を
棚の何処にしまおうか迷って夢にする

どこからだろうと
どこまでだろうと
真っ青な背景で僕は君の夢を見る


それはしあわせで しあわせで しあ ....
夏風邪の悪化した僕には似あわなかった
安っぽい向日葵の柄のワンピースを着た君にだって似あわなかった
この部屋の築弐拾年という白かったはずの壁にはもっとずっと似あわなかった
どこにおこうか、買って ....
空は青く きっと僕は幸せだった
この想いの名を 知らなかった頃
会いたくて
ただ会いたくて 
夜の底
雨降るそこで
声をからして
表面張力で水面が曲線を描く
もう一滴で壊れてしまう
僕のいちばん満たされた形は
いつも終わりと背中をあわせで

たとえば真っ暗な浴室であるとか
たとえば真っ赤な欲情であるとか
唐突にはじ ....
君を思い出そうとして
ふたりでいた部屋の隅の
ひと知れずとける橙の
そればかり思い出してしまって

煙は僕にまとわりつくように
君を好んで明け方を曇らせる


思い出す前にまず君を忘 ....
そんなもので壊されたり
そんなことで傷ついたり
オレンジの中でそういうのを忘れた私は
灰色に向かって立ちつくし

崩れた土を踏み潰す

全部消えればいい
でなければ私が

それをど ....
どうしたってさよならの跡は背中について離れない
僕はまだらになっていく

浮き上がる背の緋質を
誰かが綺麗だといって
誰かは気味が悪いといって

僕は後者のほうがわかった
僕もそう思っ ....
眠れないあなたの理由を全部ちょうだい
私は全部あなたにあげる
青い空はあんまり好きではなくて
夏のこんな時期は特に眠っていたいだけで
公園はごくゆっくりとした速度で
夕暮れに落ちてゆく

手をつないでもっと離れていく途中
好きとか嫌いとかじゃなくて
 ....
花を持って君を待って
君がこなくて花と枯れた

やさしい雨はまだ遠く
椅子がただ腐ってゆく

もう咲いていたころには戻れず
いつか雨にさえ壊れてく花弁の
埋もれてゆく葉脈の
ただぼん ....
秩序ある3Dの蝉の死骸が
無秩序な2Dの夏の部品に変わるころ

真夜中の庭に掘りきれなかった
冷蔵庫を入れるにはまだ足りない穴をのぞきこんで僕は

ただ 途方にくれる
忘れられた僕らが見る夢で
忘れた君は笑っていて
それが嬉しくて笑って

目がさめたときだけ泣いた
いつものとおり楽園じゃないところに帰る
多分それは明日も同じで
多分それは君も同じで

晴れているのに雨が降る
君が死にたいといったアスファルトを黒くする午後

楽園は彼方
過去からも未来からも見捨てられた記憶を
棚の何処にしまおうか迷って夢にする

どこからだろうと
どこまでだろうと
真っ青な背景で僕は君の夢を見る


それはしあわせで しあわせで しあ ....
雨の音がひどい
眠れない夢を見た
うまく息ができない僕は
半分サカナみたいだ

朝がきたけれど
雨の音はやはりひどい
起きることも眠ることもうまくできない僕は
半分死人みたいだ

 ....
終わりにする手段なんてはじめからいくつもあって
その中のひとつがきみの手にあって
それをきみが使ったというだけであって

もう何もかも遅い 何もかも赤い夕方

壊れた世界のまんなか ....
リボルソンは目に見えない
リボルソンは語ってはいけない
リボルソンは語ったら遠くにいってしまう

でも今すぐに捕まえなければならない
誰にもいわずにひとりの夜に
暗い森で

リボルソン ....
まったくの無意味でできた世界でも
君との出会いに名が欲しい 何故?
千年の眠り 君の夢は束の間
何もかも間に合っているよと追い払うけど
夢の君も僕の言葉などちっとも聞く気はないようで

絶望はどっちだったろう
起きると起きないの間
夢と夢じゃないの間
千 ....
何枚も空の写真を撮り続け
違う空だと君は言うけど
まだ君がまわってる
まっくらな水槽で
ほんとはほかのマグロのこと
ぜんぜん知らない

止まると死んでしまう
それは本当だろうか
止まるのが不安なのは
確かだ

肺が何かでいっぱいに ....
少しだけ 遠くにきすぎたみたいな僕ら
思った少しだけより少し
ウェルカム僕のレプリカントビールス
偽物の君にうかされうなされて
夢でつけられた背中の疵が埋まらない

昼間はそんなんで ねぇ?
夜だってそんなんだ

どうせ君の夢しか見ないなら
起き ....
過去の夢 君覚めれども私はいない 悲しやは悲し 嬉しやも悲し 深海魚は市場に並ばない
だから100gごとの単価をつけられることがなく
ペットショップで一匹幾らでやりとりされることもない

古い形のサメは
グロテスクな見かけをして
自分の姿も知らないま ....
(27)
タイトル カテゴリ Point 日付
ラベンダー自由詩207/11/6 23:02
夢違自由詩106/3/20 7:51
メロン自由詩206/3/13 6:38
この想いの名を短歌106/2/21 7:58
君の名を呼ぶけれど短歌306/2/12 6:17
オーバーフロウ自由詩1*05/8/31 13:02
太陽に関する者自由詩105/8/30 13:23
劣等感自由詩105/8/29 12:48
緋質自由詩105/8/27 22:31
不眠症短歌105/8/26 21:05
仕組まれた午後自由詩405/8/26 12:06
ドライフラワー自由詩0*05/8/25 8:11
夏の部品自由詩005/8/24 11:15
IN THE SOUP自由詩005/8/23 20:02
帰路自由詩405/8/22 17:52
夢違自由詩305/8/19 10:09
50%自由詩205/8/17 10:08
アフター自由詩105/8/16 13:47
改革にまつわるエチュード自由詩005/8/15 22:00
ネームプレート短歌305/8/15 21:58
千年と束の間の間自由詩105/8/14 15:22
空というパーソナリティ短歌405/8/14 12:38
回遊自由詩105/8/13 11:41
終わりの少し前短歌205/8/13 8:59
レプリカントビールス自由詩005/8/12 12:45
私は過去短歌105/8/12 12:41
羅鱶自由詩2*05/8/11 15:04

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