目玉焼きごはんを食べる
半熟の目玉焼きが
上手に創れるようになったから
とろっとした黄身としょうゆが最高だ

おかかごはんを食べる
お徳用のかつおぶしだから
ごっそり掴んでぜいたくに
 ....
青いあおーーい空を
滑らかに突っ切ってゆく
高度10000mの自由
吐き出した透明が凝縮して
空を割る

航跡がにじんで
空に波が打ち寄せる
白い泡 白い花
小さな結晶たちが
ぶつ ....
「滑稽」
全く全貌を知りもしないで
自分だけは全て知ってる
自分は正義だ
そして見知らぬ他人を断罪する
ああ、滑稽だ



「下劣」
知ったかぶりの
野次馬根性全開の
嫌味なヤ ....
雪がふるふる
雪が降る
茫漠の孤独の上に
雪が降る

泣いているのか?
泣いているのか?
私よ
あなたよ

まっさらな雪原に
足跡をつけても
すぐに覆われゆく孤独よ
歩みの道 ....
長所も欠点もありのまま
ウラもオモテもなにもない
たましいの底の底まで分かり合う

みんなエスパーになればいいな
冷たい雨が降りだした町に
冷たい夜がやってくる
夜明けはいつも遠い
トーストの微笑みも
紅茶の雫も
珈琲の湯気も
夜明けの向こう側にある
手を差し出しても
触れることができない幻を
 ....
もしも百円が
部屋の隅から出てきたら
何に使う?

給料日はあした
財布には12円
今日は休日
そんな状況で

百円では何もできないって
財布にしまうかい?
百円でできることって ....
これからもっと
楽しい世界が待っていると
信じた反面
打算もあった
地に足がついた
安楽な暮らしが欲しかった

愛されていない女の末路は惨めなもんで
愛する女に愛を囁き続けたあなた
 ....
憎んだのは
あなたがたじゃない
夫と花の名前を持つひとだ

憎んだのは
有り難いことに
過去の話だ

誰も
私自身にさえ
歩き始めた陽のあたる道を
邪魔させやしない

過去の ....
あなたがたは
私を一方的に犯罪者扱いするが
あなたがたに
罪はないというのか

忘れていた

私はあなたがたに
何ひとつ害を与えていないというのに
集団で
ことばの{ルビ私刑=リン ....
ふと目が覚めた

午前2時48分の沈黙は雄弁だった
部屋がいつもより広い
1万ピースのパズルを
引っくり返したみたいに
寂しいが散らばっている

布団からはみ出した
肩が寒い
暖め ....
たんほぽの
綿毛がふわりと
飛んだような感触があれば
思い出してほしい
遠くに住んでいるあなたに
ひとめ逢いたかったのだと

カスミソウの
儚い面影があれば
足を止めてほしい
他人 ....
クリスマスフラワー
緑と赤が
なぜ、クリスマスの色なのか
知らない
(ツリーとサンタ?)

師走の浮き足だった時期に
真っ赤に燃えているように見えるポインセチアは
どことなく厳粛な楽し ....
生きていたくないひとが
生きているだけで
エライと思う

死にたいってことばにするのは
ことばにしなきゃ
本当に死んでしまいたくなるからだ

死にたいって
ことばにするのは
本当は ....
おいでよ
ここへ
何か一緒にうたおう
なみだが溢れるならば
もっと泣きながら
嬉しくて舞い上がりそうならば
喜びのままに
あるがまま
あるがまま
誰もこころに嘘をつかなくていい
そ ....
 隣のトロ取ろう
 とっ取ろう

宮崎駿監督の「隣のトトロ」の下町人情風にアレンジした映画が遂に完成。
高知劣監督 「隣のトロ」。

     ※

年金支給日に、2ヶ月に1度の贅沢、 ....
あなたがほかの{ルビ女=ひと}と
仲良さそうにしていると
ざわめきが立つ
これは嫉妬と呼ぶのだろうか
所有欲なのだろうか

愛。
ということばは
書くはしから安っぽく穢れてしまうので
 ....
胸の奥にしまいこんである
宝物みたいな想いは
大切すぎて
詩にかけない
たった五文字
ことばにすれば
安っぽくなる

このままずっと秘めたまま
また帰ってきたぞえ
ひさしぶりやね
元気にしよった?
お母さんと仲良うやりゆうかえ
約束通りに
わかばと土佐鶴のワンカップ買うてきたき
まあ、ゆっくりやりや
そうやねぇ
一年でいろいろ ....
バスタ新宿は
ひとの群れでむんとしていた
二酸化炭素が多くなって
何となく甘いような
粘度のある空気
ひとびとは
疲れてみえた

帰るのだ
(いえ、行く)
懐かしくもない
私を拒 ....
自然と目が覚めた

夜明け間近でまだ暗く
暗闇に揺蕩いながら
明けゆく空に
身を任す

誕生日
私が生まれたことに
意味はあったのか
なかったのか
たったひとりの自分に戻り
問 ....
降りだした雨は悲しかった
いつもの道に咲く花々も
項垂れている
朝は洗濯物が
どこのベランダでも賑やかだったのに
急に閑散として
残った洗濯物は何も言わない

こんなことを悲しいと思う ....
ありがとう
優しいひと

宛先のない手紙を空に向けて飛ばす
風が想いを運んでくれる
逢いたいと願うだけでは
足らなかったの?
自分が自分を邪魔するように
伸びすぎた前髪が視界を遮るから ....
部屋から
電車の走る音を聴くと
安心する

疲れたひとびとが
ゆっくりと
家路を辿っているようで
これから癒す眠りにつくひとびとや
眠れずに夜通し起きているひと
いろんな葛藤があり
 ....
万華鏡を廻すと
次の結晶が像を結ぶように
調子っぱずれのメロディは
次の照点へと向かい始める

狂った時計が夜を告げている
午後9時の騒めきは
書くことばに不協和音を混ぜる
純粋を望む ....
誰そ彼にいとしきひとの名を呼びて
         かへらぬ背中憎く愛しく


はかなきはひとのおもひと知りつつも
         街の歯車ゆめを明日へ


雑踏の片すみに咲く花一輪 ....
まだ1ヶ月以上あるというのに
この時期になると
街のいたるところに
イルミネーションが灯りはじめる

一個人の家庭から
木々のこずえ
待ち合わせの広場

イルミネーションの灯では
 ....
姉は
母の遺影だけ渡してくれた

お父さんのは?
とは聞けなかった
彼女の中では
一生赦せないひとだったのだろうから

母の情の{ルビ強=こわ}さを受け継いだ姉
酔って暴れる父を
 ....
突き抜ける青さは曇りなく

一点の雲もない
どこまでも恒久の青
360° 全部 青
水色でも蒼でもなく、青

(雲が無いのは空気中の湿度が低いからだ)

あまりにも高くて
酸欠にな ....
南向きの陽当たりの良い縁側で
母は新聞を読むのが好きだった

そこは
冬でも小春日和で
いつも長閑で寛いでいた
母もまた然り
これと言って趣味がなかった母だが
いつもの厳しさはどこへや ....
りつ(215)
タイトル カテゴリ Point 日付
ごはんの時間自由詩1*25/12/16 22:51
飛行機雲自由詩3*25/12/15 22:40
五行歌 「滑稽」自由詩2*25/12/15 15:56
墓標自由詩6*25/12/14 19:50
エスパー自由詩1*25/12/14 19:01
夜と雨自由詩8*25/12/13 22:31
百円の使い道自由詩3*25/12/13 15:29
後悔自由詩2*25/12/12 3:37
我が道自由詩6*25/12/11 15:19
私刑自由詩2*25/12/11 14:31
パズルピース自由詩3+*25/12/11 3:18
花束自由詩4*25/12/9 22:27
ポインセチア自由詩4*25/12/8 21:48
そのままでいいんだよ自由詩8*25/12/7 9:05
うた自由詩5*25/12/5 22:07
隣のトロ自由詩3*25/12/4 21:02
祈り自由詩4*25/12/3 13:50
たった五文字自由詩3*25/12/3 6:28
墓参り 2025自由詩4*25/12/1 21:20
高知行き703便自由詩6*25/11/29 23:55
ある朝に自由詩9*25/11/29 6:29
沈黙の聲自由詩7*25/11/27 21:46
ちっぽけなラブレター自由詩7*25/11/25 21:47
夜は優しく自由詩5*25/11/24 22:58
照点自由詩5*25/11/23 21:39
烙印(25年前の短歌)短歌2*25/11/23 19:21
電飾の蛍自由詩5*25/11/21 21:44
遺影自由詩5*25/11/20 21:59
冬空自由詩6*25/11/19 21:33
縁側自由詩5*25/11/18 23:35

Home 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 
0.18sec.