世界は膨張していく
それは進化だとか進歩だとか
そんなことではなくて

ただひたすらに、
闇雲に、
手に触れるものすべてを
引き寄せて飲み込んで
不格好でもなりふり構わず
雪だるま式 ....
嫌になるくらい青く広がる空は
おでこをとんとんと叩いて
顔をあげさせる
白いガイコツの間に挟まったビー玉も青く映る

髪型はどうだっていいよ
必要な決まり事なんて世界にはほんの一握りだって ....
うまれたままの
まだかたちにならない
くず星のことばを
いくつ集めて
かざればつたわる?

なにもないの 掌には
いきをすることで精一杯
眠るときはまるくなる
骨を抜いたイカのように
立派な毛皮に包まれた
ただの肉塊になる

目の玉はビー玉
なにを映すかはまだ決めてない
占いはできないけど明日はみえる
今日と似ていて少し ....
月明かりのない夜に 捨てた嘘
風が鳴りやまないように
ゴミ箱の中でわめいている

自分の下にはりつく影が嫌で
白いペンキをぶちまけた
塗りつぶすことは  どこか後ろめたくて
明かりのない ....
気付けばなんにもない季節でした
冬の次は春であると教えられていたが
ごらんよ、
ここにはなにもない
雪景色と花の息吹の隙間
ぽかりとあいた時間
ごらんよ、
名前なんてないのさ

吹く ....
きみをおもいだす

よるはいつも暗く
窓に映るぼくはすこし歪んでる
あめが降れば街は滲んで
みずたまりに落とした絵の具のようさ
揺れて、染みて、きみになる

あさはいつも正しくて
羽 ....
ぼくの声は停滞した感情だ
ぼくの声は耐えきれず吐き出した汚物
それを書き殴って人目にさらすのは立派なオナニーだろう


芸術だとかそんなものを理解したことはないし
きっとそれは余裕のある人 ....
深くもぐって息をしない
きみは深海魚
死んだようだ
ぼくからは鈍色 海の底
見えやしない

ぼくは打ち上げられた貝殻だよ
目を閉ざしてなにも見ない
だってきみを想っても仕方がないのだも ....
陽がのぼることをよろこぶ彼女は
しろい色したどうぶつだ
泣き顔がうつくしいと言ったのは
まぎれもない事実だよ
うまれた瞬間そう感じたんだ

ほしがうまれてしんでゆく
ぼくが手をつなげない ....
こんな季節だから
風が、雨が、
眠っていたものたちを呼び起こす
過去には戻れないのだと
何度も復習したが未だ覚えられない

何度でも発作がやってくる
苦しみでも悲しみでも
なにもないよ ....
なにかを救わなきゃとか成し遂げなきゃと
駆り立てられるのは結構だが
それもすべては勘違い
誰も、何も、求めてはいないし
誰も、きみに、期待してはいない

ごくりと野菜ジュースを呑み込め ....
空っぽだと思うのに
何度でもビンを逆さにして振ってしまうんだ
かけらだけでもこぼれた気がしたら
心臓の裏側があたたまる

容易い幸福感だと嘲笑いながら
すこしだけ自分が愛しくなった
打ち抜く雨粒で
ぼくはもう ほどけてしまいそうだ
迷いのない雨粒が
繋ぎとめてた輪郭を
ばらばらにしてゆく

ぼくには礎なんてなくて
神様も
愛情も
なにも信じられないまんまだ
 ....
本をひらけば詩人が語り出し
テレビの中では
ミュージシャンが愛をうたう
みんながぼくの中に
理想や空想をむやみに植えていく

まだ種であるぼくは
なに色にでも染まるよ
アサガオでもねむ ....
目が覚めると夢の中で
あぁ、いつもの繰り返しだと
ポケットから湿気った溜息を投げ捨てる
夢の中はぼくの世界と何も変わらなくて
ただ一つ違うのは
誰もぼくを知らないってこと
誰もぼくを知らな ....
カミサマなんていないって
きみはいうけど
ぼくには昔から神様がついている
おさない頃に神様だよ、と渡された瀬戸のにんぎょうは
きょうもぼくに崇められている

カミサマは万能じゃ ....
夢をみてた
とおい世界の
雨の日
夕暮れは
どこも同じように訪れるのに
朝が
朝の闇が
いつまでもおわらなかった

夢は
おわるまでおわらなくて
ぼくはいつまでも
朝の闇に ....
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 子どもを産んだら{ルビ早月=さつき}と名付けようと決めていた。
だけどぼくは子宮を持っていない。女には興味を持てなかった。だからといっ ....
       
   

ぼくは白い窓の横で寝そべる
暗闇は訪れない
25時の雪雲は桃と橙を混ぜた不安定な色


月がくすむ
白い雪があかりを灯すから、
今夜も輝けない
拗ねた月 ....
ユーメーンの描いた絵の背景が
なぜオレンヂなのか
いつも考えた

答えは出ない
なんとなくビワが食べたくなる以外は
なにも浮かばない
日によっては干し柿、
それくらいだ


 ....
ぼくが最も多感だったのは14歳から17歳くらいで、その時考えていたことを今になって思い出した。

ぼくは独り暮らしの寂しさから同居人を求め、一羽のセキセイインコを飼った。まだ性別はわからず、半年ほ ....
ぎゅうっとだきしめられて
わたしのあごを
かたにうずめる

もうかえれないはずの
胎内に
かえったみたい
からだがおぼえてるんだ
ひとつだったこと



パズルみた ....
神様が平等に与えてくれるのは
自由や幸福などではなくて
死ぬということ


きみたちは
一生懸命に駆け抜けて
だけどその先が
谷底か崖かもしれないことを案じている
死というものは
 ....
全ての欲を絶ちたいと思った。
初めて思ったのはたぶん20歳の時。降り落ちる雨はなんて無欲なんだろうと思った。自然物に、欲を感じているものはない(当たり前だが)だから美しいのだと思う。
雨粒ひとつが ....
苦しくて、苦しくて
吐き出してしまいたいのは
きおく
並べた文字に意志はないはずなのに
無神経なほど鮮やかに、
きみの言葉はぼくに迫る



それはちょうど季節のようだ
忘 ....
寝室の時計をさがしてる
秒針は、一様に母の心音よりも
はやい




ねむれない
ねむれないの

ぼくを抱いた鼓動は
たん、 たん、 たん、





寝室の ....
もっと、ストイックになりたい
なにもほしがりたくない
快楽からうでをふりほどいて
その先に行きたいの


ただ、描くだけ
それだけをして
日が沈んで描く文字が見えなくなったら、 ....
つよい風でゆれる木が
叫び声をあげている

夜は
だれかが故意にこぼした
つぼの中身

ぼくの指先までも暗闇で包む


視覚をうばわれて
ぼくも叫ぶ
泣いてみせても
だれ ....
ぼくの大切なものは脳みそで、
おなじ窓を見ても
脳みそがぼくだけの窓をつくりだせるんだ

ぼくが迷子になったら
世界中の人の頭をかち割って
脳みそを見比べて、
 ぼくを探してね


 ....
アルビノ(54)
タイトル カテゴリ Point 日付
世界は膨張していく自由詩015/7/21 9:42
きみを好きでいるのは自由詩115/7/20 1:11
length自由詩212/10/29 21:19
模様自由詩8*12/10/3 10:24
ジェンガ自由詩208/7/13 23:28
名前をください自由詩108/4/3 23:10
きみをおもいだす自由詩708/3/24 10:16
オナニープレイ自由詩108/2/7 21:52
シー自由詩207/12/24 0:54
しろい色したどうぶつの、自由詩707/6/10 21:01
明ける空に、自由詩107/6/8 22:22
そして今日も世界はすすむ自由詩307/6/3 11:01
ある砂糖菓子がまるで、自由詩107/5/18 23:08
ever自由詩206/10/25 15:37
ぼくはぼくになりたかった自由詩406/8/2 9:31
明日青葉になる前に、自由詩306/7/30 15:49
カミサマガイネン自由詩206/7/28 10:35
それでもそれは朝だった自由詩506/5/18 10:32
早月散文(批評 ...306/4/2 3:33
JEALOUSY自由詩106/1/17 2:16
Youmen自由詩206/1/17 0:19
エゴイズム、ぼくはエゴイスト散文(批評 ...205/11/30 23:11
ただいま自由詩305/11/30 21:55
すべては均され、抱かれてゆく自由詩105/11/30 11:14
無欲無情の戯れ言散文(批評 ...305/9/4 21:43
回帰する、自由詩105/9/4 20:53
リズム自由詩205/9/4 10:08
α自由詩105/9/4 10:04
五感によせて自由詩405/8/18 6:03
たいせつな、自由詩105/8/18 5:32

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