粗鉄のような
言葉を並べ
春 昔
ひとり薪くべた日々よ


インクの香に
金魚の水槽
──いつの時代も隠居が流行る
庭にソウビが枯れていた


思いかえして又
粗鉄のよ ....
 ユウスケは複雑であった。ユウスケは現在の自宅を気に入っていたが、そもそもユウスケの父方の、さすらいの民といった精神性を受け継いでおり、本当に家賃の支払いに困ったら、もっと安いアパートでも引っ越しても ....  カナは激怒していた。女が男になる、とはこの事か。ユウスケは彼女のパソコン・トラブルの対処に追われた。カナ、彼女はいつもジタバタしていた。創作するにも、アイディアに於いて、デバイス面に於いて、ユウスケ ....  最近、ユウスケ、彼は原稿用紙三枚を、毎日、埋める事が、苦でなくなってきた。
 内容は相変わらず無内容といえば無内容であったが、彼は以前と比べて変わっている、というのは事実であった。
 彼は久しぶ ....
思いがけず
昔の知り合いに会って
微笑み合い
孤立無援に帰れよ


シャッターが閉まっている
商店街を 朝
抜けてゆくのもいい


螺子のしなり
詩の為に 詩を書いた春の思いも ....
ユウスケは眼鏡を捜した。見あたらないのである。
 最近、彼は急に老け込んだ。自身、一年が十年のようだ、と感じた。ああいった生き方もできる、こういった生き方もできる、そういう思考がユウスケからトント、 ....
 私は又吉直樹・せきしろ著「カキフライがないなら来なかった」を本棚に戻した。そしていつもの椅子に座り、考えた。

「カキフライがないなら来なかった」は自由律俳句集である。その作品群の多くは、表題の ....
 ユウスケは或る品評会に来ていた。
 物々しいというか、ある種インパクトのある絵が一枚あった。
 絵の周りには人が大勢つのっていて、その品に審美眼をこらすのにも、一苦労だった。
 そして、彼は具 ....
 
 ユウスケは二日酔いの頭で思いかえしてみた。
 インターネット上に数人、アルコールの問題で、断酒にのぞんでいる方がいた。元々、彼はアルコールに弱い人間であって、お酒の問題とは無縁であると思って ....
 
 ユウスケ、彼は仕事仲間の男と相談していた。
「相手に誤解を与えてしまったまま、連絡がとれないんですけれど」
「それこそ、誤解は、誤解のままに、だ」
 誤解は誤解のままに、と云う言葉は初め ....
 今朝は寒いのか、暖かいのか分からなかった。ユウスケ、彼が妻に訊ねると
「丁度いい」
という、なんとも言えない答えが返ってきた。
 彼は朝湯に何度か浸かり、元気を出そうとつとめたが、叶わなかった ....
 ユウスケは二日酔い、の頭を抱えながら、インターネットのコメントの返信を行っていたが、誤字脱字が多い。一つのコメントを書くに一時間半かけていたらば、この先が思いやられる、と思った。
 Xは元々、アカ ....
 
 ユウスケ、彼は妻のカナと夜更け、近くコンビニまで歩いてゆく事にした。
 彼は久しぶりにウイスキーが飲みたくなった。と云うのも、妻のカナが、歌詞を入力すれば音楽として成立させてくれるAIアプリ ....
 ユウスケは現代詩人会の表明文と睨めっこしていた。
「わたしたちはロシア.プーチン大統領に起因する不条理に反対し、ウクライナの人々の安全と平和を強く望んでいます」
 ウクライナ侵攻が始まって四年に ....
 今朝、ユウスケが目覚めたのは七時頃だった。こんな遅い目覚めは久しぶりだった。
 彼は寒いので朝湯に浸かろう、と考えた。
しかし、妻のカナがあれをしてくれ、これをしてくれ、と云う。彼女の小説の原稿 ....
 時は夕刻だった。
 ユウスケは自分の書いた私小説を妻のカナに読んで貰う事にした。何度か頼んだが、なかなか聞き入れられなかった。彼女は大学の出で、確か文学部卒だったような気がした。わからなかった。歴 ....
 ユウスケはこの日も深夜に起きてしまった。シャワーを浴びて、あたらしい服に着替える。
やっと落ち着いて書斎のノートパソコンの前に構えたが、やがて方々にメッセージ、具体的にはお詫び文を書いている内に、 ....
 ユウスケは深夜、三時頃、目を覚ました。
彼は二階キッチンの換気扇の下、煙草を喫った。手のひらを眺めると、ピクついた。彼の心中のバランスは崩れていた。崩れて、いつまでも戻らない。不穏な感じがずっと続 ....
 
 ユウスケは深夜三時に目を覚ました。妻のカナはもう起きて洗顔を済ませていた。
「おはよう、よく起きたね」
彼女は笑いながら言った。
 ユウスケはおーいお茶のペットボトルを取ると、パソコンを ....
 マイナンバーカードの更新に必要な書類が届いた。一週間、放置していた。しかし、ユウスケは明日、久々のしっかりした仕事であったので、今日の内に彼は証明写真を撮りに行こうと思った。そういった手間のかかる事 ....  
 書斎は寒かったが、ユウスケは籠城を決め込んで小説を書く事にした。何が彼をそうさせるのか分からない。しかし、ここ数日、彼は小説の習作ばかり書いていた。しまいには昨日、ブックオフで小説を十冊ほど買 ....
 
 窓の外を大きな白い雲が流れていて、それでも晴れている。畑の玉葱の葉がシャキッと伸びている。この玉葱はユウスケの父が植えたものだ。しかし最近父に会っていない。連絡もしていない。友は東京にいて、地 ....
 ユウスケは空をじっと眺めていた。先ほどまで晴れていたが、今、不吉めいた大きな灰色の雲一つが、頭上に居座っている。
 ユウスケはやっぱり禁煙薬によって、マズい味しかしないハイライトを揉み消すと、ベラ ....
 怠かった。朝から薬を何錠も服して、書斎の暖房は頭をぼうっとさせ、足は冷えたままだった。ここに回覧板がある。開いてみたがユウスケの頭の中に情報が入ってこない。外は小雨がふっていた。傘もささず、ユウスケ ....  起きると時計は七時を指していた。本日は水曜で、ゴミ出しは無かった。安堵しつつ、体中が重たかった。窓から外に目をやると雨が降っている。ここでユウスケの鬱っ気を確信した。一階寝室から出て、二階キッチンに ....  冷えた朝である。くっきりとした青空が広がっている。玉葱の葉がシャキッと健気に伸びている。
 ユウスケは暖房の効いた書斎で砂糖入りアイスコーヒーを飲みながら、ぼうっと小説のあらましについて考えて、つ ....
 
 ユウスケは納豆ご飯をかっこむと、茶碗と箸をシンクに下げて一階、書斎に向かった。
 出勤まで後一時間ある。ユウスケは小説の続きを書く事にした。シャワーを浴びていて、髪はまだ濡れていた。
 コ ....
 
 とても冷えた朝だった。雨あがりの庭、玉葱の葉がシャキッと伸びている。二月の初めであった。
 最近のユウスケは寝つきが悪い。寝室が寒いからだと思う。そう思わないと、ストレスの原因は多方に渡る。 ....
 
 
 腰を痛めていたカナは先日、自暴自棄になって、大根一本とキャベツ一玉を含んだ買い物袋を肩にさげて、近くスーパーマーケットから帰ってきた。やはり悪かったのか、今度は脚を痛めた。腰と同じ右側で ....
  二月の初め
             
 ユウスケは統合失調症である。耳は、いいや、眼さえ信用ならないとユウスケ自身は考えていた。思考さえ信用に値しない。というか、症状が酷いときは考える事もで ....
田中教平(87)
タイトル カテゴリ Point 日付
粗鉄とインク自由詩326/3/4 8:39
小説の習作 原稿用紙三頁 #24散文(批評 ...3*26/3/3 14:39
小説の習作 原稿用紙三頁 #23散文(批評 ...2*26/3/2 18:00
小説の習作 原稿用紙三頁 #22散文(批評 ...4*26/3/2 10:06
春と螺子自由詩9*26/3/1 15:22
小説の習作 原稿用紙三頁散文(批評 ...2*26/3/1 11:44
散文の習作 近代俳句について散文(批評 ...2+*26/2/28 12:41
小説の習作 原稿用紙二頁 お詫びつき散文(批評 ...2+*26/2/27 20:44
小説の習作 原稿用紙三頁 #19散文(批評 ...226/2/27 10:20
小説の習作 原稿用紙三頁 #18散文(批評 ...226/2/26 16:27
小説の習作 原稿用紙三頁 #17散文(批評 ...3*26/2/26 9:29
小説の習作 原稿用紙三頁 #16散文(批評 ...2*26/2/25 12:02
小説の習作 原稿用紙三頁 #15散文(批評 ...5+*26/2/24 19:43
小説の習作 原稿用紙三頁 #14散文(批評 ...4+26/2/24 17:07
小説の習作 原稿用紙三頁 #13散文(批評 ...4*26/2/24 8:29
小説の習作 原稿用紙三頁 #12散文(批評 ...5*26/2/23 17:30
小説の習作 原稿用紙三頁 #11散文(批評 ...5*26/2/23 3:32
小説の習作 原稿用紙三頁 #10散文(批評 ...426/2/22 13:37
小説の習作 原稿用紙三頁 #09散文(批評 ...426/2/16 15:57
小説の習作 原稿用紙三頁 #08散文(批評 ...326/2/15 14:12
ユウスケの御託散文(批評 ...126/2/14 12:52
小説の習作 原稿用紙五頁 #07散文(批評 ...326/2/13 11:13
小説の習作 原稿用紙五頁 #06散文(批評 ...326/2/12 14:06
小説の習作 原稿用紙四頁 #05散文(批評 ...326/2/12 9:48
小説の習作 原稿用紙八頁 #04散文(批評 ...5*26/2/11 16:18
小説の習作、原稿用紙八頁 #03散文(批評 ...426/2/10 18:15
小説の習作 原稿用紙三頁 #02散文(批評 ...526/2/9 8:20
小説の習作 原稿用紙三頁 #01散文(批評 ...226/2/8 13:03
一日半散文(批評 ...026/2/7 18:50
二月の初め散文(批評 ...0+*26/2/7 13:02

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