芽生えの春は朧げな記憶
夏の花火は盛んに燃え尽き
北国の秋は儚く散り急ぎ
何度も訪れたはずの冬の中で
別れの痛みに初雪が冷たく積もりました
送信できないメール
かけられない電話
送れない手紙
伝えようのない言葉

操れない文字を綴るのと
白紙のまま沈黙するのと
どちらを選ぼうか

自分を通すしかない迷い
現実か、非現実 ....
春は来るのでしょうか?
雪の降り初めに想います
積もる白さに溜め息混じり
寒い部屋で震えます

貴方は太陽のようです
温もりをありがとう
流れる調べ
信じるつもりで
何回も、何回も
 ....
路には人々が歩き
自転車が行き過ぎ
街には
ビルや飲食店、スーパーマーケット等が詰め込まれている
日暮れの参道を抜け、店に着く

ベースの試し弾きから始まり
打合せなしのサックスのカルテ ....
誰か愛しい人はいますか?
憎まれても
想った様にはゆかなくても
悲しみを抱えてしまっても
許せるくらいに想える人が
プライドを傷つけあっても
地面に倒れこみそうになっても
それでもいいと ....
汚れたままでいます
あの人がくれたキスがなくならないように
顔も洗わず、シャワーも浴びずに
太陽を浮かべてくれた貴方
演奏されたリクエスト曲は「明日への架け橋」
一緒に聴いた歌の意味も分らず ....
孤独の目が開いていた
きつく唇を結んでいた
閉じられた心に
抑揚の付かない文字を
過去から今へ送り出した
白い紙から、ブルーライトのパソコンを経て
私たちは何を追っていたのか?
青い部屋 ....
虹が見えました
時の中で
青い空に
地上と神さまの間に

僕は何処にいるのでしょう?
あなたと自分の隙間でしょうか?
あなたを知らなくても
僕はここに居られるのでしょうか?

 ....
蝶々は飛び回ります
匂いに引き寄せられて
花は待っています
蜜と共に花粉が運ばれるのを

蝶の性なのか
花の魅力なのか
色艶はどの生物にもあるもので
命を引き継ぎます
自然は魅力 ....
三角のプラスティック型に
お米を詰めて握るおにぎり

ごま塩付けて出来上がり

私が幼かった頃のように
あなたがもう一度作ってくれるなら

この上のないご馳走です
かき集めた夢が毎夜散ります
昼間は部屋の片隅で
ガラクタの中で縮こまります

体が強張るのです
リズムを鳴らして和らげてください
喉が渇くのです声が出ません
どうか音で潤してください ....
身じろぎもせず
目を閉じ
耳を塞ぎ
口を閉じる

それでも世界は心の中にあり

一輪の清純な花のように

あなたの姿が浮かびます

私の母像・・・
笑顔で迎えてください

サンタの来ない日も
家族の集わない年の明けも
友と会えない誕生日も

あなたの心には年輪があり
静かな沈黙があり

この星があるならば

雲の上は ....
壊れた時計から夢が逃げました
もう時間は教えてくれません
遠い昔も今も未来も
在るのか無いのか

この部屋が寒いのは何故なのか
教えてくれるものは在りません

淋しい季節が続きます
バスを待っている
時刻表をじっと見つめながら

赤いバス、青いバス、何本ものバスが通り過ぎて行く


もう日が暮れるのに
乗るバスはやって来ない


流れる風景、人影の中

 ....
おはようございます
朝食はお済でしょうか?
今、何のレコードをお聴きでしょうか?
朝のお散歩には行かれたのですか?
これからお色直しですね
失礼致しました
お電話ありがとうございました ....
朝が来て
鳥のように飛び立ちたくなりました

一夜あなたの存在が途絶えただけで

小さな胸の大きな不安

今日の朝陽が呼ぶのです
風に乗りなさいと誘うのです
空高く飛びなさいと心 ....
あれは高熱で友人の家での介護から帰った日だった

何通もの速達が届いていた


電話をください

父から



そして今になっても聞こえる
二階の昼時の母のスリッパの音
 ....
心が涙でいっぱいな時は
いつも話せる言葉も失い

何かが起きるなんて夢も見れない

誰かが自分の名を呼んでくれるはずもないと想う

野ざらしの風に気持ちは怯え
一人当てもなくさ ....
風が吹き込んできます

嘘の小狡い風も

清涼な息をする為の風も

生ぬるい腐った世界
冷たい現実

生きるときに付きまとう風が
一人の体に突き付けられます


何かが違 ....
愛を持った人は沢山いるのです

誰かは愛は身勝手なものというでしょう

体を合わせるのも愛でしょう

身代わりになるのも愛からのときもあります

ただ黙し聞き入れる愛もあります
 ....
雨と点滴はどこか似ている

涙のようにつたい落ち
大地なる体を潤そうとする

友の瞳が夢を見ているうちに

雨よ止んでおくれ

彼が誰かに恋するには気恥ずかしく
与えようとするのが ....
白い砂のシーツ

頭に枕を

夢の幄の下で

溺れましょう

聞こえ来る

御伽の唄に

酔いましょう

誰の気配もない

部屋の中

老いた武将が

昼間を相 ....
涙で銀の冠作りましょう

誰かのための想いは

赤い傷口でも

黒い憎しみでもありません

密かに綴る

音無き心が

手を繋いで

優しい鈴を鳴らします
あなたは僕を待っていた白いシーツの上で
電話も出来ず声も出ず
赤子の声を嫌い痛みを敵のようにしていたあなたが
ただ僕を待ちながら天井を見つめる檻の中で闘っていた
あなたが望んだ最後の望みは僕と ....
忘れて気に病まないで明日のために
忘れて気にしないで生きるために

あなたの苦しみ雨と一緒に
胸のかたまり握るこぶし過去にしなければ
空は何も答えないと泣いた日も
自分を信じていた青い虚栄 ....
絶望の川を歩く
希望の虹を垣間見ながら

きらめく星の歌は誰の為?
夢の破片は朝には雪のように
命を想った時から苦しみと悦びを覚えた
愛の言葉が時の数だけ放たれる
別れが歩む度に増えてゆ ....
世界は夜に浮かぶ星
心はあたたかなものを求めるのを止まない
明りのともるところに人はいる
歩き疲れて痛む足
傷ついてもひねくれまいと思う想い
明日を信じる力はなくても
時は受け入れて行こう ....
まみ(28)
タイトル カテゴリ Point 日付
雪景色自由詩2*19/12/2 13:53
有り余るもの自由詩019/11/30 4:12
自由詩2*19/11/18 6:26
シェルブールの街自由詩5*19/11/1 15:00
拙く単純なままに・・・自由詩4*19/10/20 17:42
汚れ自由詩4*19/10/7 5:51
時と文字自由詩3*19/9/17 8:01
小惑星の知恵自由詩3*19/4/8 9:14
泉に映る星自由詩3*19/2/6 2:48
具のないおにぎり自由詩4*19/1/24 1:37
響き自由詩6*19/1/10 4:59
記憶自由詩4*18/12/23 4:21
晴れた日自由詩4*18/12/10 9:50
魔法の針自由詩5*18/10/30 15:12
いつまでも待つだけ自由詩9*18/10/15 10:42
電話自由詩2*18/10/11 8:40
秋風に乗って自由詩4*18/10/8 7:01
親不孝自由詩3*18/9/10 16:30
野ざらしの風自由詩2*18/9/1 2:09
夏風自由詩2*18/7/30 12:30
愛の始まり自由詩4*18/7/26 5:48
呼吸自由詩7+*18/7/16 20:58
ものがたり自由詩3*18/7/10 7:48
銀の音自由詩9*18/7/3 5:54
さよなら自由詩4*18/6/30 4:10
忘れて自由詩3*18/6/29 6:50
在るには・・自由詩2*18/6/27 22:17
おとぎの灯自由詩4*18/6/26 20:34

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