過ぎていく時の間をすり抜けて君の未来は跳ねる魚よ

何ゆえに我はあるかを悩むなど少年君はうつむくなかれ

約束は果たされぬまま無為に過ぐ今を生きても明日は知らない

明かりけし心に灯す蝋燭 ....
人を押し退けて前に出れない
反対に押し退けてられて もみくちゃにされてはじき出される事に
いつの間にか慣れてしまった俺は
ただの臆病な弱虫 情けない奴さ

その方が楽だから
その方が楽だか ....
短編の私小説を書きたくなった
その為には
記憶の切れはしを繋ぎ合わせて そこに架かる絶望と欲望の橋の上から
喜怒と哀楽の河を見おろさなくてはならない
一編の小説を仕上げるために

私のペン ....
死ぬ間際の呼吸を想像した
想像がつかない
生きているだけで活きていない自分が
履いているスニーカーの靴底のすり減り

脱いで眺めた

鏡を見るような眼で
そこに写る言いようのないさび ....
どこからも誰からも愛は届かない
心に刺さった釘はずっと刺さったままで錆び初めていた
痛みに勝る生の実感はない
研ぎ澄まされた神経の尖端に抑圧された時間に
私は実体のない感情をたたえていた
詩が書けなくても何も困らない
詩が書けなくても朝食は卵かけごはん
詩が書けなくても仕事は毎朝遅刻しないさ

だいたい詩を書く事に何の意味があるの
詩を書く事とマスターベーションの差って何だよ ....
狭い道は迷路のように入りくんで両側に犇めく家々は道路ぎりぎりまで押し寄せていた
空間が開ける 古いアパートの建物が左側に現れて二階建ての佇まいがまるで幽霊屋敷のようだった
鉄の階段は怖いくらい急で ....
要らなくなったものが沢山有るんだ
沢山有りすぎて言葉に出来ないよ

身についた垢みたいに洗い流せれば良いけれど
棄ててしまうには惜しいものばかり
だからみんな引きずるようにして生きているのさ ....
父親が危篤だと自ら電話してきた
病院から電話していると言ったが
なんだか元気そうだったから
笑ってしまった

悪い冗談はよせよ
と言ったら
これが冗談だったらお前なんかに電話しねぇ
冗 ....
昨夜は戦争が勃発した
でも旧式の戦争だったから
ピカドンはとはいかなかった

ピカドンとはいかなかったから当然なが引いた
泥沼の戦争になった
道端には死者が転がって
道には戦車が血煙りを ....
落ちているゴミを躊躇いなく拾える人はシアワセです?

落ちているゴミをシカトしてしまった私は
世界に氾濫しているその他オオゼイのなかの一人です
もしかしたら
シアワセにはなれないかもしれませ ....
ぶざまにも
地の果てでゲロを吐いたよ
この地球に酔いつぶれてしまったから

もしかしたら
地の果ては砂漠のどまんなか
それとも氷河の上

地の果てでゲロを吐きながら
地の果てが何処か ....
気がつくと
地球の上に乗っかっていた

人として
ヒトを殺すこともなく
かと言って
人として
何をするでもなく

気がつくと
地球の上で
地球にしがみついていた

生きる為に ....
何もかも嫌になるときの私は鬱に沈んでる
心に立ち込めた暗雲は
覗いた浴室の鏡を曇らせて
疲れた顔はぼやけていた

朝 食欲がわかない
だから
キッチンで紅い林檎を剥いた
けど
白い果 ....
暗闇のなかでは眠れないから
明かりをつけるね ぼんやりでいいから
と彼女は言った

何度目かの逢い引きで二人は一夜を共にした
それが早いかそうでないかに迷いは生まれなかった
お互い成熟した ....
体に火がついても
心に火は回らない

男と女
女と男

重なりあって
絡み合って
もつれあっても

心にまでは火は回らない

「ネェあたしのこと愛してる?」
女は訊いてきた
 ....
嘘の扱いに慣れて
言葉巧みに女を騙せたら
それはそれでしあわせなのかもしれない

嘘の扱いに慣れていて
言葉巧みな男に騙されたら
それはそれでしあわせなのかもしれない

女の紅く濡れた ....
心に色をつけたら
きっとカメレオンみたいになってしまうだろう

心に色がついたら
もしかしたらその正体つかめるかも知れない
でも
果てしない密林の奥に隠れたカメレオンは
回りの環境に同化 ....
私の家の二階
部屋数はふたつしかない

暗い部屋の隣に明るい部屋があって
どちらのドアを開けて中に入るかは
その時々の感情のままである

果たして階段は昇るためにあるのか
それとも降り ....
知らない他人が
知らない他所の土地で
一人
二人
三人
四人

殺されたからと言って
自分は何も困らない
本音を口にすれば
痛くも痒くもない

知らない他所の知らない他人だから ....
街路樹の枯葉の上に倒れていた彼は
気がつくとすっかり記憶を喪っていた

その時間は午前零時
深夜の街に人通りは絶えていた
痩せた犬が何処からともなく現れて彼の耳を舐めたから目を覚ましたのだ
 ....
子供のころ
川原で投げた水切りの石が
ついさっき
彼女の顔をギリギリかすめて飛んでいった

意味解らない
夕方の駅でホームで電車を待っていたのに
時間の経過を無視して
こんな場所まで飛 ....
心の隙間に冷たい空気が流れ込んだのは
中が温かくて外が寒いからだっぺ

ごくごく当たり前の現象が
起きた訳さ

人間の心ってやつは
難しいようでそうでもなく
簡単なようで複雑だから
 ....
心の領域に
不意に流れ込んだ水は渇いた土に滲み入って
冷たい情熱で蒸発した

過去から呼び掛けられて
振り返ると
その世界には陽炎が揺れていた

絶えず
時間にもてあそばれた
心の ....
愛が上に乗って
情が下から支える格好は
たとえば我が子を肩車する父親かも知れなかった

でも
上下関係がひっくり返って
愛が情の下敷きになったら
重なりあう男と女の体を連想してしまうのは ....
さびしさを一個に丸め
見えない屑入れめがけて放り投げた
その度に外れる

さびしさは埃のように立ち上ってくるから
毛玉のようにまとわりついてくるから
いっぱいになって辛くなったら
コロコ ....
綺麗に折り畳まれた記憶の布には
美しい刺繍
綺麗に折り畳めなかった記憶の布には
汚れた滲みができていた

構うことなく
人間を生きる
人として生きるために
日々を重ねていく

未来 ....
詩の材料が見つからなくてここしばらくは書けないでいた
詩を投稿することで何かが起こる事をずっと期待していたが
何の変化もなくて詩の無力を感じない訳にはいかなかった

孤独感に苛まれる日常から抜 ....
欲しいものがあって
それがただ単純に人間の女性の体だったりすると
人間の男性は品位や人格を疑われてしまう
から
人間らしくあるために
好きですとか愛してるとか
錯覚をしてそれを
オブラー ....
ピースが一枚足らない
から
埋まらないパズルなんて
世界中のどこにでもあるさ


あの人は言った

足のねじれた椅子や
蓋の開いた頭蓋
一向に進まない
アナログ時計が
音楽に ....
こたきひろし(1106)
タイトル カテゴリ Point 日付
無題短歌218/4/22 19:12
人を押し退けて自由詩118/4/21 23:34
記憶の切れはし自由詩318/4/20 22:21
自由詩518/4/18 0:27
愛に自由詩118/4/15 21:42
詩がかけなくても自由詩218/4/12 0:18
謎は何自由詩118/4/8 6:59
棄てたいものなんて自由詩118/4/4 6:54
私の体に自由詩118/4/1 7:30
昨夜は自由詩118/3/29 23:59
人間だから自由詩318/3/28 8:04
地の果てには自由詩118/3/27 6:06
気がつくと自由詩218/3/24 23:34
何もかも自由詩218/3/23 6:57
暗闇のなかでは自由詩018/3/21 18:33
仄かに炎自由詩118/3/19 23:46
題名の考えつかない詩自由詩218/3/18 7:05
配色自由詩218/3/16 6:41
暗闇のない夜は自由詩218/3/14 7:35
謂れなき思い自由詩018/3/11 7:24
記憶喪失自由詩018/3/7 8:32
意味解らないけれど自由詩318/3/4 9:10
現代詩って何だ自由詩218/2/28 0:46
心の領域に自由詩218/2/25 9:18
漢字たちの感情自由詩218/2/23 22:35
さびしさを自由詩418/2/18 6:49
季節のある街自由詩418/2/16 7:25
涸渇自由詩318/2/15 6:08
生きる理由は自由詩118/2/11 18:22
パズル自由詩318/1/30 2:07

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