太陽の体温はこのところ高めです
切立つ木の足下さえ掬えないのに
躍る毛先をさらう風
愛と調和こそ全体主義の理想だと
あなたは言っていましたね
硝子に映ったしらない町で
そんなに孤独で どこへ向かうんだい
ため息を道標にして ここまで来たのに
胃がきりきりと痛むから
今日はここまでって声に出した言い訳は
先を行くあの人には聞こえなかった

孤独に寄り添うあ ....
わたしの理想は
ほんの少しの財産と
ほんの少しの自由と
抱えきれないほどの愛にかこまれ
生きていくこと

逃げ水みたいな理想郷
照りつける太陽は理不尽で
果てしなく広がる砂漠にひとり
 ....
このろくでもない
ごみ溜めみたいなタマシイの
日陰に生えた
雑草どもは
ことによると
わたしが産んだ
唯一の生命であった
実際のところ、チャルメラは愛されている。

ある袋麺が話題になったとき、人々が口々に叫ぶのは「サッポロ一番」だとしても。

おふくろの味を大切にする男性が、そのことについて彼女に告白する時の緊 ....
ソメイヨシノは
夢想していた
練香を一筋塗った
乙女のように
満開に咲き乱れ
ほのかに満ちる初恋の香り
気まぐれな風に遊ばれて
さやさやと宙に翻ったとき
透き通った蝶の{ルビ羽=は}に ....
夏の夜には
哲学者がやってくる
重たく湿った空気を裂いて
纏わり付いた夏の残滓を背負いながら
のっそのっそとやってくる
窓の格子がぼんやりと
月の明かりで光っていた
乳母車を引く質量の響 ....
穴だらけの理屈に
期待と希望を注ぎ込み
僕らはみんな生きている

自分勝手で身勝手な
欲望まみれの押し付けがましい
期待と希望

明日のことも
他人のことも
自分のことも
分から ....
遠くから響いてくる声
耳を貸して
心をゆだねて
透きとおった一枚の
温かい膜が時を経て
わたしの記憶を覆い尽くした

遠くの方で鳴り止まぬ音
目を開いて
腕を伸ばして
通りすぎた一 ....
迷亭うさぎ(9)
タイトル カテゴリ Point 日付
あなたはあの子と出掛けている自由詩215/5/23 8:55
孤独自由詩015/5/2 23:43
すべては遠き理想郷自由詩215/3/7 14:00
生まれ出づる自由詩1*15/3/5 22:24
チャルメラについての考察散文(批評 ...015/3/5 18:35
ソメイヨシノ自由詩2*15/3/5 6:39
孤独なこころ自由詩2*15/3/3 22:53
世界の詭弁自由詩3*15/3/2 22:35
記憶の彼方へ自由詩015/3/2 19:33

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