わたしに
猫の眠りをください

おもては雨が降っていて
いきものがあまやどり

どんな希望も絶望も
持ちたくはないのです
いまは

どうか
猫の眠りをください

長靴みたいな ....
庭の片隅に
見知らぬ動物がいた
大きさは子供のカバほど
象のような顔をしているが
あれほど鼻は長くない
気になるのは目
いつでもうるうるうるおって
いまにも涙があふれそう
暴れるでもな ....
新しいコンビニが
二丁目にできたみたい
オープン記念で
アイスか何かもらえるみたいよ
似たようなコンビニが
天国にもあるんだって
先に行ってるね
そっちで待ってるからね
後からちゃんと ....
仕事が終わり
公園にひとり
子どものころに
遊んだままの

こんな夜更けに
遊ぶものはない
呆然と立ち尽くす
ブランコと滑り台

季節が変われば
風が変わろう
水のように
私 ....
ある朝目覚めて
ふと
青い上着が欲しくなる
そこで風呂場に行って
蛇口をひねると
じょぼじょぼと溢れだす
かなしみ
浴槽がいっぱいになるまで
五分とかかるまい
白い上着を浸しておけば ....
今日は
何も言わない

ベランダに干しておく

青と白がきれいだ
五月の風を吸わないかなあ
雨の唄を歌おう
今、きみに
伝えたいことはないから

ある人は傘を持っていて
ある人はそれがない
ある人はピアノを弾いて
ある人はレコードを取り替える

鳥たちは軒下で
並ぶ順序に ....
私が愉快に過ごすため
お前は常に微笑んでいよ
しあわせだけ感じるよう努めよ
不安や悩みがあったとしても
口に出してはならぬ
   
私が退屈せぬように
お前は笑われよ
そのために
貧 ....
ドーナツばかり食べている
その穴ばかり食べている
わたしがわたしであるために
あなたがあなたであるために
そのどちらでもないもののため
食べるたび空腹になるのはなぜ
願うほど切なくなるのは ....
誰でも心に
ピアノを持っていると
どこの国の神話にも書いてある
だから無謀にもきれいな
旋律を探して
雨の日も晴れの日も
歩き回っている
この街は楽譜のようで
地下鉄が東西に走ったり
 ....
いつもの地球いつもの夕暮れ
いつものバイパスいつもの渋滞
いつものネクタイいつもの鞄
いつもの表情いつもの仕草
いつもの手紙いつもの言葉
いつもと同じ文字
いつもと同じ偏
おなじしんにょ ....
孫に話そう
妻や子どもには
とても言えない
だって生々しすぎるでしょ
いつの日か
わたしの前に
現れるところの
孫ならば
静かに
頷いてくれるだろう
時には
笑ってもくれるだろう ....
数えきれないだろう
あなたを探した朝の数など
数えきれないだろう
あなたと笑った昼の数など
数えきれないだろう
あなたを憂えた夜の数など
数えきれないだろう
あなたと歩いた道の数など
 ....
夜に
生長する木があるという
普通の植物のように
陽の光や水を養分とするのではなく
暗い闇の中
静寂と孤独を糧に
その枝を伸ばすのだという
そんなことは信じられないと
大抵の人は言う
 ....
ドラゴン出てこない
あんなにがんばったのに
なにも悪いことしてないのに
いっこうに出てこない
どうすんの?
どうやんの?
ドラゴンどこ行ったの?
森を探しても
街中を探しても
どんだ ....
ある街に
一人の椅子職人がいた
注文を受ければ
どんな椅子でも作ってみせた
子どもの椅子
大人の椅子
老人の椅子
病人の椅子
政治家の椅子
王様の椅子
芸術家の椅子
神様の椅子
 ....
その人が訪れる日は
土星がやけに大きく見える

少し浮かんだ革靴を履き
用心深くチャイムを鳴らす

緑の髪と白い皮膚

君は地球の人らしく
花瓶を出して花を活けたり
オムレツなどを ....
私の雀を買ってください
5羽で2アサリオン
珍しい声で鳴きます
夜は静かに眠ります
寝言は言いません
寝返りも打ちません
夢はよく見ます
汗びっしょりで
目が覚めることもあります
け ....
ようふくをたたむ
しょっきをかたづける
とうふをましかくにきる
みずをのむ
おりがみをおる
よみかけのほんをおく
べらんだにでる
ほしがでている
いまをととのえる
くつしたをはく
 ....
ある人が森の傍らに住んでいた
森は言葉を持っていなくて
淀んで鬱蒼としていた
ある日、森から
はじき出されたものがある
小さくてやわらかく
まだ何とも呼ばれていないものだった
その人は思 ....
あの空の黄色と紺色が
どうやって繋がるものか
わからない

そこが
天国のありか

やり方の知れないことに
ほんとうのことは宿っていて
静かにいきものを見つめている
のだろう
 ....
ほほえみなさいませ
目薬をさした後
ほほえみなさいませ
鼻紙がきれる前
   
ほほえみなさいませ
水色の日曜に
ほほえみなさいませ
銀色の火曜日に

ほほえみなさいませ
たまに ....
部屋には楽器
戸棚に食器
心に故郷
晴れ時々猫
一生の中の一日
   
異教徒みたいに迷い
信者のように眠る
湖のある街で
坂の多い街で
そして
思いがけない知らせ
一生の中の ....
とある白夜に
白い車に乗って
消失点を探しに出かける
君は白いコート
僕は白いスーツ
サングラスだけ真っ黒い
カラスのアルビノ
不吉なことばかり話そう
どうせいつかは世界が終わる
美 ....
私のお父さんの仕事は
箱舟を作ることです
むかし、ノアとその家族と
さまざまな動物たちが乗り込んで
洪水から生き延びたという
あの箱舟です
いつ来るとも知れない洪水に備え
お父さんは毎日 ....
朝刊を取ろうと外に出て
ふと見上げた空には
星が一列に瞬いていた
わたしは清らかになった
ふりをして
冷たい朝の空気を吸い込む
正しいこととか善いこととかから
いくらか距離を取ってしまっ ....
夜の真ん中に
グランドピアノを置いて
一人で弾いていたい
誰もいない深夜の空き地で
適当に鍵盤を叩き
一晩中悦に入りたい

そして翌朝には
知らんぷりしていたい
こんなものを
置い ....
猫を借りてきた
あまりにかわいかったので

慣れない場所に連れて来られて
神妙にしている

私は猫アレルギーだから
かまってやれない
なでてもやれない

けれど借りてきた
あまり ....
ほほえみなさいませ
青ざめた朝日に
うらぶれた夕日に
ほほえみなさいませ
粗暴な隣人に
博識な鼠に
あらゆる予言は成就する
互い違いの順番に
船出前には誤解は解ける
思い思いの格好で ....
どこもかしこも
ひとりぼっちだらけ
右も左も
ひとりぼっちだらけ
老いも若きも
ひとりぼっちだらけ
都会も田舎も
ひとりぼっちだらけ
戦争が終わっても
ひとりぼっちだらけ
民族が同 ....
やまうちあつし(484)
タイトル カテゴリ Point 日付
猫の眠り自由詩216/7/8 12:51
自由詩116/6/9 19:17
天国のコンビニ自由詩116/6/1 13:41
大人も祈る自由詩216/5/26 18:55
KANASHIMI自由詩116/5/23 14:45
休心日自由詩1*16/5/13 16:03
雨の唄自由詩216/5/11 12:36
しあわせ自由詩316/5/8 9:52
ドーナツの夢自由詩216/4/20 11:34
ピアノマン自由詩4*16/4/15 19:42
ゲシュタルト自由詩016/4/14 17:03
物語自由詩4*16/3/20 8:38
星の数自由詩3*16/3/5 10:15
夜の木自由詩316/2/15 11:16
ドラゴン行方不明自由詩116/2/11 6:39
椅子の話自由詩016/2/8 21:00
宇宙の人自由詩4*16/2/4 13:43
わたしのすずめ自由詩316/1/22 22:06
いまをととのえる自由詩2*16/1/20 21:03
キラキラ自由詩216/1/16 11:53
歌の役割自由詩416/1/10 16:55
ほほえみなさい自由詩116/1/9 14:29
A DAY IN THE LIFE自由詩415/12/18 20:57
ある日のアルビノ自由詩015/11/23 13:39
箱舟自由詩415/11/17 15:22
星空銀行地球支店自由詩4*15/11/15 16:42
夜のピアノ自由詩115/11/14 9:34
猫を借りる自由詩315/10/30 20:18
ほほえみなさい自由詩4*15/10/25 16:16
ひとりぼっちだらけ自由詩5*15/10/21 19:26

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