「はい手編みしたお雛様。
段々の人形とは別に
バァバがこさえたの。
何でかって?
昔の人はね子供が
病気しない様にとか
治ります様にってずっと
子供に持たせていたのよ。
だからきっとす ....
ねぇ?
私たち付き合ってまだ半年程度じゃん
倦怠期にはまだ早いし
何で不貞腐れてるの?
ちゃんとうす塩じゃなくて
コンソメ味のポテチ
買ってきてあげたのに
何が不満?えっ?
もっとはっ ....
肩を叩かれ私はこくりと頷いた


大事故で家族皆救命救急に運ばれ
私は妻と娘の容態を見つめている
彼女らの横たわるベッドの周りを
忙しなく医療スタッフ達が動き回るが
暫くして重体ながら2 ....
そこのにいちゃん
そんな所に立って人生に
さよならする気かい?
その前に俺のスマホの音楽
聞いとくれよ
ジョン・レノンのイマジンだよ
知ってる?じゃあ話しは早い
想像しなよ飛び降りたって ....
思いの外
父の入院期間は長くなってしまった
けれどこのまま回復すれば
退院出来そうですよと
見知りの看護師が伝えてくれた
大学を出たばかりなのに
落ち着いている彼女は
僕が眠る父を不安気 ....
観覧車と彼女の機嫌が
同時に下降した…
今日は彼女のリクエストに
全て応えてあげたのになぜ?
遊園地、メリーゴーランド、
ソフトクリームにチュロス、
そしてよりによって
彼女も“絶対”と ....
「泣いてるの?」
「うん泣けるほど美味しいんだよコレ
絶対に飲むって“覚悟”して来たんだから」
「大袈裟だなぁスイーツ女子は」


彼とは社内恋愛で
私から恋を告げた
いつか散らねば ....
朝カーテンを開くと
庭が白く化粧していた
年に数回の雪も
大人になれば心躍ることもない
道を歩けば
広がる雪雲は
遠方では地に届いていると
信じられるほどに
低く伸びている
モノトー ....
ええ今日で最後のホームルームだな当たり前か今日はいつもよりちょっと変かな俺っておい誰だいつも変とか言うなしかしこれからはお前達も先生の顔を毎日見なくて済むわけだ嬉しいだろ皆顔を上げて俺のイケ面を見納め .... お姫様が3人もいる
可愛い王子も3人…
それでも物語は成立していた
しかし私には1人の姫しか
目に入らない
そして段々
その愛らしい姿も
見えなくなってきた
ボヤけてきたから
1人の ....
「アイツのこと聞いた?早っ!?
やっぱ女子達の情報網は凄いわ…
で泣いてんの?
泣いてはいない、か…
確かにイケメンで優しいけど
誰にでもじゃんアイツは…
で結局学年のマドンナと
付き合 ....
連作➀女子編

もう!
人生お初の手作りチョコに奮闘している私が
短気を起こしているかの様に憤っているのは
なにも失敗続きだけが原因ではない。
あいつの発言を思い出しては腹を立てているのだ ....
今日は2月14日。夫と息子家族と共に父のいる病室に顔を出した。厳格だった父の面影はなく、ひと回り小さくなった寝たきりの老人が眠っている。「お父さん、ひ孫がチョコを持って来てくれたよ〜」と耳元で囁くと薄 .... 幸せも度が過ぎれば悲哀に変わるのだろうか 晩秋に咲く秋桜畑に歩み入る幼児は 人の形をした妖精の様に 背に小さな翼を持ち羽ばたくでもなく花と同化して 二度と私の元へは還らぬかに見えた 気づけば走り寄り強 .... 男子はサッカーで
女子はソフトボールが
今日の体育だ

サッカーボールが
よそ見していた顔に当たる

ソフトボールを拾いに
男子の方にやって来た
普段は眼鏡っ子の君の
コンタクトを ....
僕の里では
星は数えるものではなかったんだよ
この都会に来て驚いたのは
その星が数えられるくらいしか
無いってことさ
そうなんだ
故郷の夜空の星々は
散りばめられた光の粒だったから
で ....
 故郷の母上様お元気ですか?この度は大変お世話になります。電話の度に会いたい、会わせろと仰られてましたね。こんな形でご迷惑をかけます。心配で心配でこの様な文を持たせました。思えば私の時も同じ事がありま .... ねぇおじいちゃん?
何だ?
何か話してよ
お前が話しなさい
私は手を動かしてますから~
う~ん…
昔切ってもらったんでしょ?
そうだな婆さんにな~
どんな時に?
お前の父さん母さんの ....
「君の名は?」
そう繰り返し語りかけることで
僕は自らの不安と焦燥を紛らしては
歩き続けたことがある

幼少の頃の思い出は
柔らかくて温かくて
ちょっぴりくすぐったいものだった

砂 ....
節分が過ぎれば
甘い甘いハートの季節がやって来る
皆が鬼は外と口にしている中で
私は心で「恋は内」と叫んでいる
鬼役のあなたへ自分の“想い”を
投げつけながら
砂浜に辿り着くと私は
必ず目を閉じる
波の音を聞く為に

どんなに凪いだ海にも必ずある
怒りを鎮め
後悔を慰めてくれる波音

共に訪れた人にも
私は勧めて目を閉じた
どう?と聞いた ....
鈍よりとした黒雲は流れて
幾分晴れ間が見られたが
風はより冷たく強く
冬枯れの並木道の両脇は
前日の雪が灰色に汚している
僕は両手を不自由にされ
時々両足を中に浮かせては歩いた
暗イメー ....
真冬の夜凍えながら歩いて帰る中で寒風が急に心地良く感じることがあってさあれ俺どうしたんだ熱でもあって逆に感覚がおかしくなったのかなと不安になるんだ今思うと確かに疲れてたんだろうねだけどそんな時帰宅する .... 初めて手紙を差し上げます。スマホのLINEには書くことのできない私の本音を捧げたくて。“美しい紅葉を照らす月の様になりたい”これが私の願いです私の愛の告白にあなたの頬が赤らみそれを見つめる私の想いはあ .... あれは嘘だったんだ
50年前にプロポーズした時の約束さ
君を一番喜ばせて
幸福にしたあの誓いは
人生最大の嘘さ
君と結ばれてから今までの
僕の本当の願いは
君より先に逝くことだったんだか ....
真っ赤に群れて咲くけれど
派手でも情熱的でもない
それを人は愛でる

太陽は直視できなくとも
同じく空高くある
満月を喜びをもって
見上げるかの様に

曼殊沙華の彩る道を歩き
祖父 ....
あなたは今後私達が子宝に恵まれたらどんな子になってほしい?健康な子ねそう言うと思ったわもちろん賛成よだけどね人は健康に死にいくことは稀なのよ私はこの子が風邪をひいて寝込んだら入院生活を送る人を思い頭痛 .... 私に秘訣を
聞いておかなくていいの?
いいんだ~?強がっちゃってさ
頑固は父親似ね
そんなお父さんや
あなたの人生を支えた私から
云って上げられることはそうね…
何があってもどんな時でも ....
片想いが
自分を子供扱いした
あの夏祭りの思い出は
今も私の胸にある
悪友たちと
冷やかした出店の先に
同級生の君はいた
大人びたその浴衣姿は
いつまでも子供でいたい
私の心中を陽射 ....
この学校には 
渡り廊下が二本ある 


一同涙しながら
最後のホームルームを
終えて証書片手に
皆運動場に出て行った

一人遅れて残り
渡り廊下の窓から
向かいの生徒に
僕が ....
しょだまさし(125)
タイトル カテゴリ Point 日付
祓(はらえ)自由詩022/3/4 9:01
こだわりお黙り自由詩022/2/27 21:11
肩の手は自由詩022/2/27 21:09
ジョンの歌自由詩022/2/25 21:47
ツバキ自由詩122/2/25 21:33
激オコ観覧車自由詩322/2/24 18:02
さくらのフラペチーノ自由詩322/2/24 17:55
冬の足元自由詩122/2/22 21:38
三月自由詩222/2/22 21:17
お姫3自由詩5*22/2/21 19:42
カタオモイ自由詩022/2/21 19:35
激オコバレンタイン自由詩022/2/19 19:58
父とバレンタイン自由詩122/2/11 20:34
秋桜の中で自由詩1+*19/11/21 21:17
落とし物自由詩119/11/14 21:08
星の数ほど自由詩619/10/27 21:58
手紙 ~母から母へ~自由詩219/10/1 21:30
祖父の後ろ髪自由詩219/4/20 19:31
君の名は?自由詩3*19/4/17 20:59
恋は内自由詩119/2/3 22:03
海の音自由詩319/1/29 22:11
ニット自由詩219/1/15 21:16
ローテーション自由詩118/12/13 20:57
季節の手紙自由詩2*18/11/3 22:20
夫の虚言自由詩3*18/10/28 21:52
先行くトンボ自由詩118/9/22 22:23
育ち自由詩318/9/9 21:25
最後の夜に自由詩118/8/11 21:47
夏の思い出自由詩5*18/7/23 21:49
渡り廊下自由詩018/7/1 21:49

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