「うーん、見立ては間違っていないし、たまに悪い癖がでたら今回みたいに痛い目に合わせるくらいで全然構わないと思うけどなあ。それにしても息の合ったオフェンスだったわね。私のリモート・アームロックと広夏さん ....
幸政くんは蹴りを止めた。柏木くんは蹴りが顔に当たらないように肘でガードしたまま丸まっていた。政志くんに似せるための変身はもう不要と思ったのだろう。メタモルフォース11は解除されていた。動かなくなった ....
これまで宇宙の始まりからインフレーション、ビッグバンと説明してきました
が、最近の日本の多くのノーベル物理学賞受賞者は、この宇宙論と非常に密接
に関係した理論などでの受賞となっています。また、外国 ....
これまでは宇宙の始まりについての説明でしたが、できたての宇宙が
その後にインフレーションという、いきなり急膨張する状態となります。
ここで不思議な事がおこり、インフレーション理論の創案者のグー ....
オバマ・グーグルってみんな知ってるのだろうかとおもい、
でツイッター検索するとだいぶ人気のある詩集だということがわかった
入手困難な様子がいくつもつぶやかれている
ちょっと読んでこれは買いだ!み ....
電車を待っているとき、ホームはなんとなく静かだった。スーツ姿のサラリーマンはいなかったが、おじさんや女性など、何か似たような顔の人も多い。私は人種はそこまで多くはないので、知り合いと見間違える人も ....
以前説明した宇宙のはじまりには、2つの仮説があり、その1つが
有名なホーキングの無境界仮説ですが、そこで流れる時間が、
なんと虚数時間なのです。
虚数単位をiとし、i²=-1即ち、2乗すると ....
政志くんの冷静さを失わせないこと。失わせてしまったらそれを取り戻すこと。それが第一の目的なのだから幸政くんがすぐに政志くんのところに行くのは気持ちとしてわかる。でもチームリーダーとして、やってはいけ ....
たぶん20代のころ東横線都立大学にあった中古レコード店「ハンター」あたりでみつけただろうシングル盤。
1994年に没したハリー・ニルソンの曲。
ジャケットとあいまってとてもキュートな埋もれた名 ....
私が昔、パリからの航空機を利用し、マルセイユの空港に着いた時、薄曇りの空模様だった。空気は少しだけ乾いているように感じられた。そして、空港から街までの格安バスがあるらしかった。しかし、確か、10ユ ....
人間が1時間前の過去へタイムトラベルすると、2人となりますが、
人間ならその意志でここでやめることができます(因果律がリセット
されるので)。ところが、物質や素粒子やエネルギーの場合、やめる
こ ....
私は、暗がりの中で入口のドアを朝聞いた番号を頼りにカチャッと開けると、何か救われた気がした。私は街の明かりを頼りに、ドミへ戻った。ドアを開け、ルームメイトのアメリカ人の三人と挨拶をした。そして、私 ....
私の詩"未来へのタイムマシン"で説明していますが、未来へは
問題なくいけます。なんのパラドックスも生じません。実際、
現在の低速のロケットでも、未来へのタイムマシンとなって
....
不思議なことが2つあった。ひとつは政志さんが放ったソウル・ストリングが拘束したのは、柏木の右腕だけなのに、柏木の動きが鈍すぎること。まるで体全体が縛られているかのようだ。もうひとつは政志さんが放って ....
魔法がとけはじめているのを感じる。
それはまったくあたらしい、素敵な魔法だったので、とけるのだって道理だ。わたしは自分の足が地面を踏みしめるのを感じたし、それによって景色がぐんぐん変わることをお ....
*爪ガシワ(8~16月初旬)
八臂に伸びて葉脈は双脚。
根は孕んではわかれますので知らずの際には与えないことです。
まなこにグリグリと交わし合うときには
メモなどに合わせて注いでおきましょ ....
タイトル:はだしの水音
少年二人が、自分の苦悩を乗り越えて、生きていく物語。
第一章
第一. 特に接点のなかった少年の夕と凪という二人がいる。彼らは自分が人間に隠れて生活している ....
その落葉樹は絃となる葉をすべて失っていたが、月の明るいこの夜また、訪問者を得ることができた。
「もう、歌わせてあげられないのに」
いつものその風に、いつものように詫びてみる。
「通り道なんで ....
論文のような体裁をなした横書きの詩集。サリンジャーのことも書かれている。しかし文体的な影響関係はないようだ。強いて言うならこの詩の流れるような連続性というやつが、サリンジャー的なものの影響とみることが ....
からだが重たい。
しばらく贅肉をぶら下げて生活していたらすっかり肩が凝ってしまった。
家から駅前公園までの道には「ばらの家」がある。庭いっぱいに薔薇棚を作ってあって、さらにいくつもの鉢それ ....
彼の魅力は屈託のない気さくな笑顔に如実に反映されている。
アルバムに収められた曲の多くは幸福感を与えてくれる。
その幸福感は昔観たオノ・ヨーコ展で得られたものと酷似している。
どういった幸福感か ....
いまでもわたしはあの9月の川べりに座って、可愛いあのこと好きなものを言い合ってる。いいかんじに色あせたTシャツのプリント、外国のバンドのロゴが書いてある、ぼうぼうに伸びた雑草、東北のさばさばした風。で ....
僕自身、嫉妬のような醜い感情は持ち合わせていません、
と、言いたいわけではないのです、決して。
それどころか、嫉妬が醜いともいけないとも思っていません。
さて、そういった弁解も込めて、自 ....
ふわり舞ういぐさのカーペットに、くっきり白くひかるやまぼうしの花、ひかげでお腹を出して寝そべる犬や、ミニクーパーの下でおひるねちゅうの猫、水鉄砲で遊ぶがきんちょたちに、ちゃりんこの蛇行運転じい ....
ああ、うざと 嘆く餓鬼のが よっぽどうざい
そんな気がした 四十路の夜
先輩、頼みますよ
もう三十路もとおに過ぎ
四十路なんですよ
おお、ところでおまえ”みんな”か ....
薔薇がそらを向いて開き、まちの花盛りは終わろうとしている。連休の留守から戻ったら、好きだったなにわいばらの花はひとつもなくなり、花弁さえどこかへ行ってしまった。なつかしいあの清廉な白。
来て半年 ....
転勤で南相馬勤務となった。南相馬というと、福島第一原発の北30km以内の都市である。だが、空間線量は福島市より低い。南に行けばもちろん線量がどんどん高くなるが、市街地では暮らしに特段の問題はない。
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戦いを楽しんでいる。模擬戦開始から5分くらいの政志さんと柏木の様子はそんな感じだった。互いに間合いをとりながら、足を止めずステップを踏みながら体を動かす。隙は見せない。睨み合いを延々と続けるようには ....
震災時、私が沈黙した一番の理由は、自分に語る資格があるのか、という疑問だった。勿論それだけの理由ではないが、大した被害も受けていない自分が震災について語ってしまうことについて私はきわめて懐疑的だった。 ....
十代の僕は自問した。客観的・普遍的・絶対的真理は存するか。
そして答えた。無い、あるのは主観的・個別的・相対的真理のみである。
のちに数学の世界には前者が普通にあることを知って切なく思った。
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